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【MLB2023】E・ロッドがJ・バーランダーのメッツ・デビュー戦を霞ませる8回2ヒッターの快投

タイガース、2人のOBを粉砕してスイープ

 デトロイト・タイガースが開幕1ヶ月で大仕事を成し遂げました。

 現地2023年5月3日からタイガースは地元コメリカ・パークでメッツとの3ゲームシリーズがスタート。このシリーズは天候の影響を受けて5月3日にダブルヘッダーで2試合、4日に1試合という特殊な3連戦となっていました。

 その3日のダブルヘッダーのGame1では終盤に逆転して6-5で勝利。

New York Mets vs Detroit Tigers Box Score: May 3, 2023 | Baseball-Reference.com
Detroit Tigers beat New York Mets (6-5). May 3, 2023, Attendance: 1136...

 Game2では、OBのマックス・シャーザーが粘着物質による10試合のサスペンションから明けた復帰登板でもあったのですが、そのシャーザーに4回途中で8安打を浴びせて6得点を奪い、8-1のスコアで完勝。

New York Mets vs Detroit Tigers Box Score: May 3, 2023 | Baseball-Reference.com
Detroit Tigers beat New York Mets (8-1). May 3, 2023, Attendance: 1673...

 さらに、現地2023年5月4日のGame3では、もうひとりの偉大なるOBであるジャスティン・バーランダーのメッツ・デビュー戦を電光石火のHR攻勢で初回から攻め、なんとそのまま2-0でシャットアウトで勝利を収めたのでした。

New York Mets vs Detroit Tigers Box Score: May 4, 2023 | Baseball-Reference.com
Detroit Tigers beat New York Mets (2-0). May 4, 2023, Attendance: 1836...

 結果、タイガースはメッツをスイープしました。

ジャスティン・バーランダーがメッツ・デビュー

 前年に自身3度めのサイ・ヤング賞を受賞してFA市場での価値を高め、オフにメッツと2 年/$86.7Mというとんでもない単価でサインしたジャスティン・バーランダー。

大円筋を傷めていた

 当初は開幕投手の呼び声も高かったのですが、スプリング・トレーニングでは5試合で21.0イニングを投げてERAは3.00だったものの、最後の2登板では計9.2イニングで10 BB、10 Hits、5 RUNと乱調。その原因はやはり怪我だということが判明し、開幕ILが決定。

 検査の結果、右肩大円筋の捻挫ということに。復帰のタイムスケジュールは明確には出てませんでしたが、4月上旬の回復度合いから4月末の復帰となっておりました。

 大円筋とは下記の図の緑の部分です。肩を回す運動を支える筋肉の一つです。ガーディアンズのトリストン・マッケンジーもここを傷めてリハビリ中です。

 マイナーでのリハビリを経て、ようやくこの日がメッツでのデビュー戦ということに。

バーランダーは2被弾

 この日のバーランダーは、1回表、2番のライリー・グリーンに78.8mphのカーブを捉えられて、RFに先制のHRを打たれて1失点。さらに、つづく3番のハビアー・バイエスには94.8mphのアウトコースへの4シームを右中間スタンドに放り込まれるBack to BackのHRを許す展開となり、2失点。

 しかし、バーランダーはその後は失点を許さず、5回に降板。79球で、被安打5、失点2、自責点2、BB1、SO5、HR2という成績でした。

 HRは打たれたものの、まずまずのシーズン・デビューとなったのではないかと思います。サラリーのことを考えればそうも言ってられないのですけどね。

E・ロッドが8回を2ヒッター

 そんなバーランダーの投球を霞ませるくらいに圧倒的なピッチングを見せたのがタイガース先発のエドゥアルド・ロドリゲス(以下、E・ロッド)。

初回からメッツ打線を翻弄。8回表まで投げ抜き、パンチ力もあるメッツ打線を被安打2、スコアレスに抑える快投。球数は102でストライクは70球。BB 1、SO 9。素晴らしい投球を披露しました。

チェンジアップは中盤まで温存

 レッドソックス時代から、E・ロッドと言えばチェンジアップ。代名詞のようなボールでしたが、この日はなんと序盤3イニングはチェンジアップは封印。89-91mphの4シーム、シンカー、カットが中心の配球でした。

 メッツからすれば「チェンジアップが来るぞ」という意識があったと思うのですが、その裏をかいた投球とも言えるでしょう。そして中盤4回に右打者のトミー・ファムのときにしつこくチェンジアップを投じてやはりそうかと思わせつつ、その後はやはりシンカー、カットが中心。

 結局、その後にチェンジアップを投げたのは、7回のピート・アロンゾの打席だけという実に粋な配球をしたのでした。

 なお、4回のトミー・ファムの三振でキャリア通算1000奪三振を記録しています。

スピンも戻りつつある

 レッドソックス時代もそれほど速いボールを投げていたわけではないE・ロッドですが、今季はここ数年で一番良いボールを投げているように見えます。非常にキレがあります。さすがにスピンレートは19勝を上げた2019年の数字には及びませんが、2021年、2022年よりも上がっています。

rpm202120222023
4 seam217721722195
Cutter218221932195
Sinker212521502183
Slider214021702127
Changeup184418731926
E・ロッドの5種のスピンレートの推移

直近5試合のERAは0.52

 E・ロッドはこのゲームで今季7試合目。今季3戦目となった4月12日のトロント戦で、6回を1失点に抑えてから好調が継続。4月16日のガーディアンズ戦では、8回を投げて被安打4のスコアレス、さらに23日のオリオールズ戦では、7回を1ヒッターのスコアレスと成績が際立っており、このゲームも含めた直近のERAはなんと0.52。

 このまま2019年に近いところまで行けば良いですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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