スポンサーリンク

【MLB移籍/FA2021】インディアンス、ロベルト・ペレスだけオプション行使!2021年に向けた動きは?

インディアンスもドラスティック

 現地2020年10月30日のインディアンス情報のまとめです。ワールドシリーズが終了し、28日をピークに契約上、2021年のクラブオプションをどうするか結論をつけました。

 通常のシーズンであればもう1年行使するであろうという選手もこのオフは容赦なしという傾向です。

 各クラブの財務諸表を見たいところですが、ほとんがパブリック(公開)企業でないため、経営状態がつかみづらく、入場料収入がなくなったことがどれほど経営にインパクトを与えているのかを正確に知ることは難しいです。今、読めたとしても米国は1月の会計スタートゆえ、2Q(第2四半期)の速報値、早くて3Q(第三四半期)の速報値しか見えませんが、シーズン中の状況を見るにはこの期間でも類推できますね。

インディアンスの契約状況

 なぜそんなことを書くかというと、ついついイメージで経営状況は芳しくないと判断してしまいがちですが、やはりきちんとした数字を見ないことには実態を見落としてしまうからです。

 さて、クラブの名称が変わるかもしれないインディアンスですが、クラブオプション行使に関しても思い切りました。

該当選手の契約

 当ブログ内のFA選手一覧の記事からインディアンスの契約状況を引用します。

  • 【FAではない】フランシスコ・リンドーア(27)/SS/RS
    • 1年/$17.5M (2020)
    • 2021年はまだ調停だが、動く可能性はあるので記載。
  • カルロス・サンタナ(35)/1B/RS
    • 3 年/$60M (2018-20)+2021 クラブOpt($0.5Mバイアウト)→オプション行使せず→FAに
  • ブラッド・ハンド(31)/ LHP/ LL
    • 3年/$19.75M (2018-20) + 2021 $10MクラブOpt ($1Mバイアウト)→オプション行使せず→マイナーへアウトライト→10/30 FA
  • ロベルト・ペレス(32)/C/RR
    • 4 年/$9M (2017-20)+2021: クラブOpt $5.5M/$0.45バイアウト-2022:クラブopt $7M/$0.45バイアウト →2021オプション行使!
  • オリバー・ペレス(39)/ LHP/ LL
    • 1年/$2.5M (2019) + 2020 $2.75MクラブOpt (済)→10/28 FA
  • セイザー・ヘルナンデス(31)/2B/ RS
    • 1年/$6.25M (2020)→10/28 FA
  • サンディー・レオン(32)/C/RS
    • 1年/$2M (2020)→10/28 FA
  • ドミンゴ・サンタナ (28)/ RF/ RR
    • 1年/$1.5M (2020) + 2021 $5M クラブOpt ($0.25Mバイアウト)→オプション行使せず。

GG賞捕手、ロベルト・ペレスだけオプション行使

 インディアンスは捕手のロベルト・ペレス(Roberto Pérez)のオプションだけを行使。ロベルト・ペレスは2019シーズン、ローリングス・ゴールドグラブ賞、2019ウィルソン・ディフェンシブ・アウォードの捕手部門をダブルで受賞。

 ウィルソンのアウォードはより数字を重視した賞でなおかつ両リーグから1ポジションに1名しか選ばれないため、非常に高く評価された捕手ということが言えますね。

 メジャー7シーズン、12月の誕生日で32才となるロベルト・ペレスはプエルトリコ出身。いみじくもヤディアー・モリーナと出身国は同じですね。

ペレス、2020年はローテーターカフを傷める

 ロベルト・ペレスは2020シーズン、60試合中32試合の出場にとどまりました。打率.165、OBP .264、SLG .216、HR 1、RBI 5と打撃の方はかなり厳しい数字。ただ、CS%(盗塁阻止率)は71%と嘘のような数字を残しています。リーグ平均は26%。 

 この高いCS%からも言えることは出場試合数が少なかったということがわかりますね。実はロベルト・ペレスは右肩を傷めていました。肩痛と言えばやはりローテーターカフですが、そのどの部分かは定かではないものの、非常に厄介なところを傷めています。また、10月1日にはヤンキースのジョナサン・ロアイシガから右手首にデッドボールを受けるなど、利き腕に苦労したシーズンでもありました。

 このローテーターカフ痛がどれだけよくなるのか?手術等にならないことを祈るばかりですが、契約ではオプションを行使したと言っても格安です。GG賞受賞捕手が$5.5M。ちなみに2020年のサラリーはフルアマウントで$3.5M。日割りの37%に直すと、受取額は$1.3Mです。また、2022年のクラブオプションがついており、この時は$7M、$0.45Mバイアウトがついています。いずれにせよ、ナ・リーグを代表するフィリーズのJ.T. リアルミュートは2020シーズンは1年/$10M でしたから、格安です。

 ロベルト・ペレスは初FAでQOをもらう資格はあったのですが、インディアンスは提示しませんでした。

C・サンタナ、B・ハンド、O・ペレスはFAに

カルロス・サンタナの2020

 厳しい契約更新状況で驚いたのはカルロス・サンタナの更新です。FAとなっていしまいました。34才のベテランで、2019シーズンはシルバースラッガー賞も受賞していたのですが、更新されませんでした。

 今季は60試合にフル出場するも、打率 .199、 HR 8と苦しんだのがオプション行使に至らなかった材料を与えてしまった感があります。2021年のオプションは$17.5M、$0.5Mバイアウトという高額もネックになった模様です。

 2019シーズンのお話ですが、このような活躍もありました。

B・ハンドは一旦マイナーへ

 そしてさらに衝撃的でだったのがクローザーのブラッド・ハンドをマイナーへアウトライトしたことでした。当然、ブラッド・ハンドは拒否。FAとなっています。

 ブラッド・ハンドは2021年は31才のシーズンを迎えますが、2018年途中からインディアンスのクローザーとして活躍。2019年は34SV、2020年は16SVを上げていました。この投手を一旦、マイナーへアウトライトというのは実に驚いた次第です。ブラッド・ハンドは肩肘の疲労の蓄積の心配はありますが、FA市場では評価されそうです。

39才のオリバー・ペレスもFA

 ゲーム終盤にいぶし銀の活躍を見せていた39才の左腕、オリバー・ペレスもFAとなってしまいました。鉄腕は今季も21試合に出場。ERAは2.00でした。惜しいですね。

 以上の3名はFAですからもちろんインディアンスとの再契約もあります。

残る戦力を計算しての上

 2016年、カブスとのワールドシリーズに敗戦したインディアンスですが、同年以降は過去5年で4度もポストシーズンに進出。

 しかも2018年オフにはすさまじいリビルドを実行。中心打者4名を失いました。総打点314の喪失。

 しかし、インディアンスは2019年はポストシーズンを逃したものの、2位に入る健闘。そして2020シーズンはポストシーズンに進出を決めました。

リビルドしながら勝つ究極のオペレーション

 インディアンスはいわばリビルド中にもかかわらず、優勝争いに絡んでくるといういわば奇跡的なオペレーションを展開。強いままです。

 それを実現しているのはシェーン・ビーバーをはじめ若手の投手が育っていること。ブラッド・ハンドを出したのもジェームズ・カリンチャックが成長したことを見届けたからでしょう。

 そしてカルロス・サンタナがいなくなりましたが、まだホセ・ラミレスがおります。さらに2020年は苦しんだものの、怪物クラスのフランミル・レイエスが中心に座ることも思い切ったリストラの背景にある根拠でしょう。

 そして、調停ファイナルイヤーのフランシスコ・リンドーアをどうするか?ここはカードとしてこのオフは色々と交渉をしかけそうです。

 また、上記の通り肩の怪我は心配ではありますが、ロベルト・ペレスがいれば守りはかなり引き締まるという確信もあるのでしょうね。

 インディアンス、特にフランシスコ・リンドーアの動きに注目ですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2024FA】ドジャース、ジョー・ケリーと再契約!1年契約で合意
【MLB制度】クオリファイング・オファー(QO)結果判明後の補償とペナルティーについて(CBA 2022-26)
【MLB制度】贅沢税とは(2022-26 CBA 版)
【MLB2024】メッツ、格安でジョーイ・ウェンドルを獲得!
【MLB2024】メッツ、ルイス・セベリーノを獲得!1年契約で合意
[MLB2024]ベイスターズ今永投手もポスティング開始へ!WBCファイナルの米国戦に先発!
【MLB2024FA】ドジャースがジェイソン・ヘイワードと再契約!テオスカー・ヘルナンデスは諦めたか??
【MLB移籍2024】ツインズからFAのソニー・グレイはカージナルスと3年契約でサイン
【MLB移籍/FA 2024】タイガース、前田健太投手と2年/24Mドルでサイン!
【MLB2023】WS制覇のレンジャーズ、ポストシーズン・シェアを気前よく分配!
【MLB2024】交渉申し込み殺到中の山本由伸投手のポスティング・プロセスを改めて
【MLBトレード2024】Dバックス、マリナーズからユーヘイニオ・スアレスを獲得!
【MLB2024FA】ホワイソックスがSSにポール・デヨングを獲得!
【MLB2024FA】カージナルス、カイル・ギブソンと1年/12Mドルでサイン
【MLB2024FA】ランス・リン、カージナルスと1年/11Mドル保証で契約
【MLB2024FA】フィリーズ、アーロン・ノラとの再契約に成功!7年/172Mドル!
【MLB FA】2024シーズンに向けたクラブ別主要FAプレーヤーリスト(更新あり)
【MLBジャージ】Dバックスが2024シーズンに向け新デザインを披露!
【MLB】2024シーズンに向けたノンテンダー・デッドラインが到来。MILのB・ウッドラフらがノンテンダーFAに
【MLBトレード2024】ブレーブスがマイケル・ソロカを出してアーロン・バマーを獲得!
【MLB2023】ブレーブスのロナルド・アクーニャ・Jr.が満票でNL MVPを受賞!輝いた40-70!
【MLB2023】大谷選手がAL MVPに輝く!2021年に次ぎ2度目!しかも2度とも満票での受賞!
【MLB2023】サイ・ヤング賞はALがゲリット・コール、NLはブレイク・スネルに決定!
【MLB 2024 契約】”ルール5”に向けた40manロスターのデッドラインが到来!CLEのカル・クアントリルらがDFAに
【MLB2023】MOYはO’sのブランドン・ハイド監督とMIAのスキップ・シューメーカー監督が受賞!
【MLB2023】ROYはO’sのガナー・ヘンダーソン、Dバックスのコービン・キャロルに決定!ともに満票での受賞
【MLB2024】アストロズの新監督はベンチコーチのジョー・エスパーダに決定! 順当な人事に
【MLBプロスペクト】2023 AFL MVPはパドレスのジェイコブ・マーシー(Jakob Marsee)が受賞
【MLB】2023年のシルバースラッガー賞が決定!大谷選手、アクーニャらが受賞!
【MLB2024】エンゼルスがロン・ワシントンを監督に迎える!レンジャースで2度のWS進出実績
タイトルとURLをコピーしました