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カブス、ダルビッシュ投手で挑むも”魔の9回”で勝利を逃がす(MLB2019)

カブス、ここ一番でスイープされる

現地2019年9月22日、カージナルス@カブスの4連戦最後のゲームが行われました。ここまで終盤までゲームを作りながらも最終回で波乱を起こされ、3連敗となった訳ですが、このゲームでも「魔の9回」は防げませんでした。

ダルビッシュ投手が立ちはだかる!

ここまで大事なシリーズを3連敗、その前のシリーズの分も加えると5連敗のカブス。悪い流れを断ち切るべく、マッドン監督がマウンドに送ったのはダルビッシュ投手(Yu Darvish )でした。

ダルビッシュ投手は初回から流れを作ります。1回表と2回表を打者6人で4奪三振。

3回表、先頭のポール・デヨングにインコースをうまく捌かれソロHRを許すも、最終回までは12奪三振を奪う好投。今日こそは行ける!という確信に満ちた投球を披露してくれました。

カブス、ラッキーな先制点

ダルビッシュ投手の上々の立ち上がりもあり、先制したのはカブスでした。1回裏、1アウトからニコラス・カステヤーノス(Nicholas Castellanos)がシングルで出塁した後、クリス・ブライアント(Kris Bryant)が死球で出塁。さらにカイル・シュワーバー(Kyle Schwarber)もCF前シングルでつづき、カブスは1アウト満塁のチャンスを迎えます。

つづくベン・ゾブリスト(Ben Zobrist)は、1−1のカウントで高めのカーブを空振り。これをモリーナ(Yadier Molina)がミットではじき、後ろにそらす間に3塁ランナーのカステヤーノスがホームイン。カブスがモリーナのパスボールというラッキーな形で先制しました。

VTRを見ると、微妙にファウルチップのようにも思うのですが、ゲームはそのまま続きました。

カージナルス、デヨングの1発で同点に

その後、3回表に上述のようにポール・デヨング(Paul DeJong )に一発が出て、カージナルスが1−1のタイに持ち込みました。

デヨングは前日の9回の逆転HRに続き、連日の一発となりました。

カステヤーノスが中盤に勝ち越しHR

ダルビッシュ投手とマイコラスの投げあいがつづく中、1−1の均衡を破ったのはカブスでした。

6回裏、先頭のニコラス・カステヤーノスがスライダーを叩き、これが左中間スタンドへ。

カブス、苦労していたマイコラス(Miles Mikolas)をようやく捉え、勝ち越しに成功。

カブスは8回裏、1アウトからアンソニー・リッゾ(Anthony Rizzo)がシングルで出塁。ここで足を傷めているリッゾへの代走にハビアー・バイエス(Javier Báez )が登場。カステヤーノスがLFライナーに倒れた後、イアン・ハップ(Ian Happ)がCFへしぶとくシングルを放ち、2アウトランナー1・3塁のチャンスを作ります。

つづくカイル・シュワーバーがRFへ弾丸ライナーを放ちますが、デクスター・ファウラー(Dexter Fowler)のほぼ正面に飛び、アウト。追加点ならず、最終回の守りとなります。

「魔の9回」あと数センチのキャッチ

マッドン監督は最終回のマウンドにもダルビッシュ投手を送りました。先発が好投していれば、行けるところまで行くという判断ですね。前日のこともあるのでさすがにここでキンブレルとはいきませんでした。

カージナルスの先頭はホセ・マルチネス(José Martínez)。マルチネスは2球目のカットボールに対応。これがCFへのライナーに。CFはこの回から守りについたアルバート・アルモア・Jr.(Albert Almora Jr.)。

打球はややスライスがかかり、右投げの外野手が背走で一番追いにくい右肩からに落下するパターンに。ただ、スライスもわずかだったのと、打球速度が速かったゆえアルモアは体の切り返しなしで対応。これがグラブに当たるもわずかにポケットに入らず、後方に逸してしまう結果に。

この打球でホセ・マルチネスは一気に三塁に。

点差は1点。ノーアウト3塁の大ビンチを迎えました。

ゴールディーが殊勲の勝ち越し打

つづくデクスター・ファウラーはカウント2−2のあとのナックルカーブに対応。打球が上がってしまい、CFへの犠牲フライに。タッチアップで3塁からホセ・マルチネスが還り、カージナルスが2−2の同点に。

ここで切りたかったところですが、当たっているトミー・エドマン(Tommy Edman)がRF前シングルを放ち出塁。

エドマンはつづくゴールドシュミット(Paul Goldschmidt)の時に、2塁盗塁にも成功。カージナルスがヒット1本で逆転するシチュエーションになりました。

そのゴールドシュミットはカウント2−2からの2シームにうまく対応。これが三塁線を抜く長打コースへ。この打球で2塁からエドマンが還り、カージナルスがついに2-1と逆転。

ダルビッシュ投手はここで降板。8.1イニング、110球を投げ、被安打7、失点3、奪三振12という成績でした。

その後、ペドロ・ストロップ(Pedro Strop)がマウンドを引き継ぎ、2−1のまま9回裏のカブスの攻撃へ。

最終回のカージナルスのマウンドはアンドリュー・ミラー。2アウトからジェイソン・ヘイワードにアウトコースのスライダーをLF前に運ばれるも、つづくニコ・ホーナーをCFフライで斬って取り、ゲームセット。

カージナルスが3−2で勝利し、大事なシリーズをスイープしました。

対照的だった両チームの運

野村監督に言わせれば、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負け無し」で、負けたからにはカブス側になんらかのミスがあったと言えるでしょう。しかし、それをクリアーしたとしても非常に薄氷を踏むような状態だったと思います。

カブスはモリーナのパスボールで1点を奪ったり運がないこともなかったのですが、肝心なところでカイル・シュワーバーの当たりが正面をついたりするなど、あとひと押しのところがうまく行かなかったというシリーズでした。

そして最後に失点してしまうという流れに。

一方のカージナルスは肝心なところでとことんツイていたシリーズだったと思います。この日のホセ・マルチネスの三塁打もあとわずかでキャッチされていたわけですし、ゴールディーの三塁線の当たりも正面に行く可能性もあったわけです。それにしてもカージナルスは4試合とも9回での攻撃がことごとくうまく行きました。

カブス、クリス・ブライアントも失う

カブスにはやはり呪いが生きているんではないか?と思わる最たるものがこの日のクリス・ブライアントの怪我。

3回裏、ダブルプレーを防ごうと全力疾走したところ、1塁ベース上でスリップ。左膝を強く捻り、途中交代となりました。痛々しいです。

リッゾ、怪我をおして出場

2019年9月15日のパイレーツ戦でのバント処理で右足首を激しく捻挫してしまったアンソニー・リッゾですが、大事なこの4連戦には全試合出場。

4試合、15打席で14打数7安打と打率.500。

後ろ姿でチームを牽引しました。

カブス、ポストシーズンが遠のく

カブスはこのゲーム終了後もワイルドカード枠3位は前日と変わらずです。しかし、残り6試合、この敗戦でワイルドカード二枠目への食い込みは数字的にはまだ可能性があるものの、他チームの快進撃を考えれば相当厳しい状態になりました。

この日が今シーズン、リグレーでの最後のゲームとなったわけですが、1つでも勝ちたかったと思っていたのはカブス・ナインでしょう。

残り試合もベストを尽くしてもらいたいですね。

マッドン監督の噂

シーズン前のミーティングの内容が今生きてくるかもしれません。つまり、平たく言うと、カブス幹部から今季勝てないと進退を伺うという内容のミーティングがあったようです。

FAの問題もありますし、どうするのか注目です。

お読みいただき、ありがとうございました。

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