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【MLB2023】200勝のアダム・ウェインライトが代打で登場!スタジアムが多いに盛り上がる!(追記あり)

レッズ大勝の中、代打で登場

 現地2023年9月29日、ブッシュ・スタジアムで行われたレッズ@カージナル戦。今季、ナ・リーグ中地区最下位で不本意なシーズンとなったカージナルスですが、この日が160試合目。このゲームも含めて残り3試合となったこともあり、ブッシュ・スタジアムには38,964名もの観客が訪れました。

4回を終えてレッズが14-2

 カージナルスにとっても、最後のシリーズだけにファンの前で良い姿を見せたかったところですが、この日は先発のジェイク・ウッドフォードが初回からレッズ打線の猛攻に合いました。

 1回表にはニック・マルティーニに3ランHR、2回表にはウィル・ベンソンのタイムリー・トリプル、ジョナサン・インディアの2ランHR、スペンサー・スティールのソロHRで2回途中で7失点で降板。

 2番手ケイシー・ローレンスも2HRを浴びるなど5失点、4回途中からリレーしたアンドリュー・スアレスも勢いを止めることが出来ず、4回を終えてスコアは2-14でレッズが大量リード。

6回に代打アダム・ウェインライトが登場

 ゲームは中盤に落ち着きを見せ始め、5回表、6回表はレッズは無得点。

 そして6回表、イニング先頭でDHのルークン・ベイカーに打席が回ってきたところで、ピンチヒッターがダグアウトの最上段に足を踏み入れました。バッティング・グローブをはめ、打席の準備をし始めたのはなんど投手のアダム・ウェインライト。

 彼が打席に入った時、この日まるで良いことがなかったセントルイスのファンの熱狂は最高潮に。

 レッズのマウンドは長身のブランドン・ウィリアムソン。

 その初球、アウトハイの93.4mphの4シームに喰らいついたアダム・ウェインライト。その鋭いスイングに期待を抱かせます。

 2球目、アウトコースへの90.8mphのカットボールはボールゾーンでしたウェインライトは鋭く振り抜きます。いい当たりでしたが結果は2Bゴロ。しかし、ファンはこの打席を見ただけでもスタジアムに足を運んだ価値はあったかもしれませんね。なお打球速度は102.1マイル(約153キロ)。良い当たりだったはずです。

 なお、試合は19-2でレッズが快勝しています。

MLB Gameday: Reds 19, Cardinals 2 Final Score (09/29/2023)
Follow MLB results with FREE box scores, pitch-by-pitch strikezone inf...

 勝ったレッズは、Dバックス、マーリンズ、カブスの状況次第という他力の要素が必要ですが、わずかながら、WC3位の望みを繋げております。

NLWC#ClubW-LW%GB to 3位
1PHI89-70.560PS進出決定
2AZ84-76.525
3MIA83-76.522
4CHC82-78.5131.5
4CIN82-78.5131.5
現地2023年9月29日終了時点のNLWC順位

伏線はカントリー・コンサート!

 唐突ですが、実はアダム・ウェインライトはカントリー歌手でもあります。下記は2023年1月に行われたコンサートの模様。そう言えば、2023年のオープニング・デーのナショナル・アンセムも歌いましたね。

 その下記の埋め込みのステージでのこと。アダム・ウェインライトは観客として観に来ていたオリバー・マーモル監督をステージに引っ張り出し、もっと打つチャンスを与えると約束させていました。

 これが今回の代打での伏線だったわけです。

マーモル監督「今しかない!」

 そしてこの日、オリバー・マーモル監督はその時の約束を守るべく、事前にクラブハウスに降りて、ウェインライトに『あと2日どうなるかわからないから、今すぐやろう』と伝えて打席に送り出したのでした。大敗しているゲーム状況、引退までのカウントダウンが始まっているウェインライトの残り時間から考えると、まさにこの時しかありませんでしたね。

 なお、アダム・ウェインライトは、準備もできていて、試合前のBP(Batting Practice)で3本のHR打を放ち、バッティング・ケージに集まるチームメイトたちを驚かせていました。

アダム・ウェインライトの打撃

 MLBでは2022シーズンから正式にナ・リーグもユニバーサルDHを採用。それ以降はたとえ大敗した状況であっても投手が打席に入る機会はめったに無くなりました。昨年、デービッド・ロバートソンが嬉しそうに打席に入ったのを見ましたが、その時以来、投手の打席は見た記憶がありません。その意味でも大谷選手の二刀流は投手の打席をしっかり見られるという点で楽しみでもあります。

 打撃の良い投手は多く、とりわけ、現役ではロイヤルズのザック・グレインキ。ザックは今季、ネクストで用意をしていたものの、打席に立つことはなく、未遂でした。まだ残り2日、どうなるかはわかりません。

 また、今は投手専任ですが、かつては守備にも就いたことのある現フィリーズのノーヒッター投手、マイケル・ローレンツェンもすごい打者です。さらに2023年4月に契約の残り期間がありながら、Dバックスからリリースとなっているマディソン・バンガーナーも凄い打撃でした。

 そしてアダム・ウェインライトも実はこのカテゴリーに入ります。

 2005年のデビューから2021年まで424試合、846打席に立ち、742打数143安打、二塁打39、三塁打2、HR 10を放っております。ウェインライトは2017年にはシルバー・スラッガー賞も受賞しております。

 2005年にデビューしたアダム・ウェインライトはもともとリリーバーだったこともあり、メジャー初打席となったのは、2006年5月24日のジャイアンツ戦。この時も2番手として登板し、イニングまたぎの登板となり、たまたま打席が回ってきました。

 そしてメジャー初打席の初球、ジャイアンツの左腕、ノア・ローリーからHRを放ちました。メジャー初打席で初球HRは、MLB史上31人しかいないと言われております。

30日にはミニ・コンサートも

 アダム・ウェインライトは現地2023年9月18日にキャリア通算200勝を達成。42才まで現役を続けてきて、区切りの数字を達成しました。

 現役生活も残りわずか。実は30日の試合後にミニ・コンサートも開き、3曲のカントリー・ミュージックを披露する予定です。そして2024年初頭にファースト・アルバムがリリースされる予定です。

追記:コンサートの模様を少し

 こんな規模でやるアーティストもなかなかいませんよね。

 以上、AL/NLともにワイルドカード争いがあまりにも熾烈だったので、少し和むようなトピックをしたためました。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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