豪快なハードスロー・ライティー
The Brewers top pitching prospect is 6'7" righty Jacob Misiorowski. He hit 103 MPH on a strikeout today 🔥
— MLB (@MLB) May 15, 2025
He's got a 1.46 ERA at Triple-A this year 👀 pic.twitter.com/VwtqSCoR64
ブルワーズのトップ・プロスペクトのジェイコブ・ミズロウスキー(Jacob Misiorowski)がトリプルAナッシュビルでその実力がメジャーで通用することを証明するような好投を続けております。
ジェイコブ・ミズロウスキーは2002年4月3日生まれの23歳の右腕。ミズーリ州のクラウダー・カレッジの出身で、ブルワーズの2022年ドラフト2巡目指名。大学の同窓には2018年にドラフト指名された同じブルワーズのアーロン・アシュビー(左腕)がおり、ドラフト同期の1巡目指名はSSのエリック・ブラウンで現時点ではダブルAでプレー中。
制球難を克服!
プロ初年度の2022年はドラフト後にルーキー・リーグを経ずにクラスAにアサイン。1.2イニングでBB 7という超制球難のプロデビューでした。
本格稼働となった2023年はクラスA、クラスA+そしてダブルAと除々に昇格を果たし、3つのレベルを併せて20試合に先発し、71.1イニングを投げ、BB 42、SO 110、4勝2敗でERA 3.41。BB9は5.3とやや落ち着きを見せたものの、HBP(死球)が18もあり、BB9にHBPは含まれていませんので、5.3どころではありません。SO9は13.9。ここは輝いていました。ちなみにワイルドピッチは13。
2024年はダブルAで開幕を迎え、最後の1ヶ月はトリプルAに昇格しました。ほとんどはダブルAでの成績でしたが、両レベルを併せて33試合中21試合に先発し、97.1イニングでBB 60、SO 127。BB9は5.5でSO9は11.7。この年もHBPが13もありましたので、実質的なフリーパス率はもっと高いです。また、ワイルドピッチは15にアップ!
イニング数も増える!
そして2025年。トリプルAで開幕を迎えたミズロウスキーはBB数が減少。4月半ばまでは毎試合BBが出ていたものの、4試合18.2イニングで12個と変化の兆しを見せていました。4月22日には6.0 IPでBB 1をマークし、4月27日は5. 0 IPでBB 0。
そして5月に入ってからの3度の登板はご覧の成績。
Date | IP | H | R | ER | BB | HBP | SO |
5/3 | 6.0 | 5 | 1 | 1 | 4 | 0 | 5 |
5/9 | 6.2 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 11 |
5/15 | 7.0 | 4 | 1 | 1 | 1 | 0 | 5 |
5月3日のゲームではBB 4を出したものの、後の2回の登板ではそれぞれ1つずつ。非常に精度が上がってきました。
無駄な球が少なくなったため、ここ3試合はいずれもQS(Quality Start)以上のものをマークしております。
103mphを計測
さらに、精度が上がっただけではなく、驚くべきはそのベロシティー。もともと豪球を投げていたミズロウスキーでしたが、現地15日のゲームではなんと103mphを記録。コントロールがよくなってしかもファストボールが100mph超えですから、これは楽しみすぎる素材です。
下記は15日の登板で100mph+を記録した投球の模様です。豪快そのものです。
15日にプロキャリアで先発最長イニングに登板したミズロウスキーはスタットキャストが記録した過去3シーズンにおけるトリプルAナッシュビルの投手による最速投球という2つを達成しました。しかもこの日の登板は7イニングをわずか86球(ストライク58、空振り10)でクリアーしております。
デビュー待ちの状態
2025年シーズンを迎えるにあたり、ミズロウスキーにとっての最大の課題は、コントロールでしたが、これをクリアーしつつあります。しかも今季はHBPも0を継続。
ミズロウスキーの変化球はmid-80 mphのカーブとlow-90mphのスライダー。2024年にチェンジアップにチャレンジしたものの、この時は合わなかったようです。後は変化球がコマンド・レベルで精度よく投げられるかがメジャーへの切符というところでしょうか。
下記はSO 11をマークした5月9日の登板の模様です。
けが人多数のブルワーズの先発
ただ、ミズロウスキーの精度アップを待つよりも早急にコールアップしたい事情があり、それが今のブルワーズの投手陣の故障者の数々。ご覧の面々がILです。
オフに獲得して稼働していたホセ・キンタナが離脱。ひょっとしたら長引くかもしれません。復帰間近だったブランドン・ウッドラフは右足首を傷めてまだ今季はデビューしていません。
- ホセ・キンタナ:左肩インピンジメント(IL-15)
- ブランドン・ウッドラフ:右肩の手術、右足首の腱炎(IL-15)
- アーロン・シバーリ:左ハムストリング痛(IL-15)
- アーロン・アシュビー:右斜角筋痛(IL-15)
- コナー・トーマス:左肘関節炎(IL-15)
- DL・ホール:左広背筋の捻挫(IL-60)
- ネスター・コルテス:左肘前腕部の捻挫(IL-60)
- ロバート・ガッサー:左肘トミー・ジョン手術(IL-60)
現在稼働している投手
現在、稼働しているのはオープニングを務めたフレディー・ペラルタの他にクイン・プリースター、トビアス・マイヤーズ、チャド・パトリック・・・後はブルペンで投げられそうな投手を先発させ、回している状態です。
このような状態なので、ブルワーズは17日を終えた時点でNLセントラル4位で、21勝25敗で借金4。
ブルワーズは割と早くにこの豪球投手のジェイコブ・ミズロウスキーの早期デビューを実現させるかもしれません。
お読みいただき、ありがとうございました。
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