燃えるボストン(2019年7月)
現地2019年7月25日から始まったヤンキース@レッドソックスの4連戦。
直前のレイズとの3連戦を2勝1敗で乗り切り、勢いの出てきたレッドソックス。この4連戦を乗り切った後、再びレイズとの3連戦があり、今が正念場です。
【NYYとの4連戦が始まる前の成績】
- ヤンキース: 66-35
- レイズ:58-47
- レッドソックス:56-47 (現地2019年7月24日時点)
Game1: 19−6で大勝
まず現地2019年7月25日行われたGame1ですが、予想外の大差がつきました。
レッドソックス打線はヤンキース先発の田中投手から、初回に7得点。
田中投手が自己ワースト12失点
予想外の結果となった田中将大投手の初回の7失点を見ていきます。
まず先頭のベッツがLF前ヒット、次打者のデバースは警戒気味に四球、そして3番のボガーツに3ランHRを打たれ3失点。
先頭のベッツに打たれたボールは高かったと思います。2番のデバースに低めをことごとく見切られたのは彼の調子の良さもさることながら、ストライクとボールがはっきりしていたとも思います。
そしてボガーツに打たれたのは逆球でした。2球目のツーシームがよかっただけに、やや甘めに見えて、これは捕手のヒガシオカも打者に良い反応を許す配球だったと思います。
4番のJ.D.マルチネスへは全てがよかったと思います。CFフライで1アウト。5番のベニンテンディには外中心の配球でしたが、甘く入ったところをLFオーバーのシングル。これも打者が反応しやすくなったと思います。
シフトの弊害でダブルプレーがとれず
6番ブロック・ホルトのCF前はアンラッキー。シフトを強いていたのでダブルプレーがとれず、ヒットでピンチを広げてしまいました。7番ミッチ・モアランドの当たりも本来ならSSゴロ。シフトのおかげでピンチが広がった感じです。
8番のバスケスには完璧な投球。よかったです。9番のJBJはスライダーを読まれていたのではないかと思います。JBJがインコースの難しいコースをさばきました。これで2人が還り5−0。
1周回って再びベッツですが、これはシフトを引いていたにもかかわらず、抜かれてしまうというこれも守備が機能せず。さらに2人が還り7−0。3アウト目のデバースにはいい当たりをされましたが、CFライナーに打ち取りました。
田中投手が打たれた原因
よって、初回は1番から3番、5番、9番はバッテリーのミスと言えそうですが、6番・7番は完全にシフトの弊害、ベッツの2打席目も当たりは強かったとは言え、守備のミスとも言えなくもなく、タラレバはいけませんが、シフトを敷いていなければボガーツの3ランのみで1イニング目は終了していた可能性がありました。
実際、2回と3回は良かったです。
4回、デバースのHRはバッテリーミス(8点目)。3番ボガーツのRF前シングルもこれは本来なら2Bゴロ。シフトの弊害でした。ベニンテンディへの四球はなんで外ばかり構えていたかが不明。6番チャビス、7番モアランドのタイムリーはバッテリーミス(ここまで11失点)。田中投手はここで降板。続くスティーブン・タープリーがタイムリーを許したので田中投手に12失点目がつきました。
田中投手は3.1イニングで被安打12、失点12、自責点12、与四球3、奪三振4、被本塁打2で自己ワーストとなってしまいました。
配球もどうなのでしょう。とくに左バッターへは初球の入り方は厳しくてよかったものの、だんだん甘くなっていって打者が反応しやすくなったところを打たれたというケースが多かったので、フィニッシュの前にもうひと工夫あればよかったのではないかと思います。あくまで素人目線ではありますが、あまりに田中投手の失点が多かったので分析してみました。
リック・ポーセロが好投
レッドソックス先発はリック・ポーセロ。大事なシリーズの初戦を3失点に抑え、ゲームメイク。先発の役割を果たしました。
その後もレッドソックスが加点し、ヤンキースは9回のマウンドに捕手のロマインを登板させる状況に。
結局、レッドソックスが19−3で大勝しました。
Game2:ムーキー・ベッツが3HR
現地2019年7月26日行われたGame2でもレッドソックスがヤンキースの先発を打ち崩し、ゲームを有利に進めました。ヤンキースの先発はジェームス・パクストン。
今季初のベッツの固め打ち
ムーキー・ベッツは毎年、固め打ちを行いそのインパクトが強すぎるがゆえに、チームに不可欠な選手となっていますが、今年はまだその固め打ちが出ていないなと思ったら、この大事なシリーズで出ました。
ジェームス・パクストンから3HRです!
4回を終えて7−0と前日同様にゲーム開始からラッシュをかけることができたレッドソックス。この日も先発が頑張りました。
アンドリュー・キャッシュナーがBOS初勝利
BOSデビュー後2戦ともラフスタートでとても心配になったアンドリュー・キャッシュナ−ですが、この日はコントロールもよく、本来の伸びるボールが生きました。
6.2イニングを投げ、被安打10ながらも失点3で10勝目を上げています。
この日はリリーフのヒース・ハンブリーが1アウトをとれず2失点と崩れましたが、最後はブランドン・ワークマンがパーフェクトで締め、レッドソックスが10−5で勝利しました。
トレードデッドラインに向けての噂
両チームのトレードデッドラインに向けての噂です。
ヤンキース
ヤンキースはもちろん投手を希望。スターターを狙っています。目立つ候補はマーカス・ストローマン、トレバー・バウアー、ザック・ウィーラー。
ブルージェイズが超強気
ヤンキースが欲しがっているマーカス・ストローマンですが、ブルージェイズが非常に強気らしいです。今オールスターのフューチャーゲームで登板したデイビ・ガルシア(記事)とのトレードなら応じてやってもよいとのスタンスのようです。トゥロの給料を払っている腹いせでしょうか。
メッツがどこまで求めるかわかりませんが、ヤンキースはザック・ウィーラーで落ち着くのではないかと予想します(個人の推測です)。
レッドソックス
レッドソックスはブルペンですね。ヒース・ハンブリーが6月半ばにIL入りとなって以来初めてのマウンドとなりましたが、ちょっとまだ厳しいかもわかりませんね。
LHPはとても良くなりました。ダルウィンソン・エルナンデス(D. Hernandez)、ジョシュ・テイラー(J. Taylor)は平気で97mphを投げてきますし、かなり期待できます。
クローザーのネイサン・イオバルディはGame1で登板。やはりヒットを打たれはしましたが、無失点で切り抜けました。
ネイサン・イオバルディは2018年はペドロ・マルチネスに左膝を「突っ張るんじゃなくて曲げなさい」と言われてから、鬼のように変身しましたが、今年は開きが早いのか、かんたんにヒットを打たれがちです。Game1のゲームを締めたボールはとてもよかったので、早くよい感覚を掴んでもらいたいなというところです。
ということで右投手のブルペンということになると思います。
候補としては、カービー・イェーツ(パドレス)、ケン・ジャイルズ(ブルージェイズ)、ウィル・スミス(ジャイアンツ LHPですが)、シェーン・グリーン(タイガース)などブルペンで名前の上がっている人全てが対象ですが、果たして贅沢税を削ることができるのかどうか。これ以上プロスペクトは枯渇させたくないですし、社長の手腕に注目しています。今試合に出ている選手が交換要員だと相手チームが年俸高騰を気にして取れないと思うので、余計に難しいところです。
外野芝生のライン跡
フェンウェイの外野の芝生にサッカーのコートのラインらしき形跡がありますが、これでした。リバプールFCとSevilla FCのゲーム。2−1でSevillaが勝ったようです。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント