2019MLBアウォード
現地2019年11月4日、2019シーズンの主要アウォード4つのファイナリストが発表されました。
皆さんが考える候補がファイナリストに入っているでしょうか?見てみたいと思います。ご参考までに2019シーズンの主要タイトル獲得者一覧は下記のページに記載させていただいています。
発表スケジュール
一般企業主催のAwardのスケジュールはこちら。
- 現地2019年11月4日:ローリングス・ゴールドグラブ賞>>受賞者
- 現地11月6日-水(日本時間7日-木) : ウィルソン・ディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー
- 現地11月7日-木(日本時間8日-金) :ルイビル・シルバースラッガー賞
BBWAA(全米野球記者協会)のAwardの発表スケジュールは以下の通り。他の有名賞と合わせて記載します。
- 現地11月11日-月(日本時間12日-火): ROY(ルーキー)
- 現地11月12日-火(日本時間13日-水): MOY(マネージャー)
- 現地11月13日-水(日本時間14日-木): サイ・ヤング賞
- 現地11月14日-木(日本時間15日-金): MVP
MVP
発表は現地2019年11月14日(日本時間15日)です。2018年の受賞者はレッドソックスのムーキー・ベッツでした。
AL
- アレックス・ブレグマン(Alex Bregman )HOU
- マイク・トラウト(Mike Trout )LAA
- マーカス・セミエン(Marcus Semien)OAK
Av. | OBP | SLG | OPS | HR | RBI | Hit | WAR | |
ブレグマン | .296 | .423 | .592 | 1.015 | 41 | 112 | 164 | 8.4 |
トラウト | .291 | .438 | .645 | 1.083 | 45 | 104 | 137 | 8.3 |
セミエン | .285 | .369 | .522 | .892 | 33 | 92 | 187 | 8.1 |
主要指標を比較するとこのような形になっています。打率はいずれもTOP6に入っていません。HRでトラウトが2位、ブレグマンが3人並んだ3位、RBIではブレグマンが5位。OPSはトラウトが1位、ブレグマンが3位です。
ルメイヒューが選ばれず
AL東チャンプとなったヤンキースから0というのはいささか寂しいところで、せめてD.J. ルメイヒューはファイナリストに入れてもらいたかったですね。
NL
2018年の受賞者はクリスチャン・イェリッチ。2年連続の受賞となるでしょうか!?
- コディー・ベリンジャー(Cody Bellinger)LAD
- アンソニー・レンドン(Anthony Rendon )WSH
- クリスチャン・イェリッチ(Christian Yelich)MIL
Av. | OBP | SLG | OPS | HR | RBI | Hit | WAR | |
ベリンジャー | .305 | .406 | .629 | 1.035 | 47 | 115 | 170 | 9.0 |
レンドン | .319 | .412 | .598 | 1.010 | 34 | 126 | 174 | 6.3 |
イェリッチ | .329 | .429 | .671 | 1.100 | 44 | 97 | 161 | 7.1 |
ここはレンドンに獲ってもらいたいところですが、ア・リーグと違ってファイナリスト3人が打率3割超えというのは面目躍如といった感があります。OBPも揃って4割超え。クリスチャン・イェリッチは9月10日が最後のゲーム。残り30試合ありましたので、本人もその時期からの欠場は悔しかったでしょう。イェリッチは打率とOPSで1位、HRで4位。ベリンジャーはHRで3位、OPSで2位。レンドンはRBIで1位。長打力にやや欠ける指標となっていますが、二塁打44本は2年連続1位です。OPSはイェリッチ、ベリンジャー、レンドンで1-3位です。
ポーラー・ベアーが入らず
HRを53本も放ったポーラー・ベアーこと、メッツのルーキー、ピート・アロンソは残念ながらファイナリストには選ばれず。RBIも120で3位に入っていたので、ルーキーでありながらMVPもあり得ると思っていたのですが、残念。
アクーニャも入らず
HRが41本で5位、盗塁が37で1位を記録したブレーブスのアクーニャも期待していましたが、ファイナリストには選ばれませんでした。
サイ・ヤング賞
さて、投手部門です。発表は2019年11月13日(日本時間14日)。
AL
2018年の受賞者はレイズのブレイク・スネルでした。
- ゲリット・コール(Gerrit Cole )HOU
- チャーリー・モートン(Charlie Morton )TBR
- ジャスティン・バーランダー(Justin Verlander )HOU
Gm | IP | W | L | ERA | SO | WHIP | WAR | |
コール | 33 | 212.1 | 20 | 5 | 2.50 | 326 | 0.895 | 6.8 |
モートン | 33 | 194.2 | 16 | 6 | 3.05 | 240 | 1.084 | 5.0 |
J.V. | 34 | 223.0 | 21 | 6 | 2.58 | 300 | 0.803 | 7.8 |
いみじくもアストロズ由来の3名が選ばれました。ゲリット・コール一択かと思っていましたが、ジャスティン・バーランダーの働きぶりがすごいです。この二人の争いになりそうに思います。被本塁打はコールが29、モートンが15、バーランダーが36。ゲリット・コールはERAと奪三振で1位、バーランダーはERA、奪三振が2位、WIN、WHIP、IPでトップです。
ルーカス・ジオリト(CWS)、シェーン・ビーバー(CLE)も応援したかったのですが、いま一歩及ばずというところだったようです。
NL
2018年の受賞者はメッツのジェイコブ・デグロム。
- ジェイコブ・デグロム(Jacob deGrom)NYM
- ヒュンジン・リュウ(Hyun-Jin Ryu)LAD
- マックス・シャーザー(Max Scherzer)WSH
Gm | IP | W | L | ERA | SO | WHIP | WAR | |
デグロム | 32 | 204.1 | 11 | 8 | 2.43 | 255 | 0.971 | 7.9 |
リュウ | 29 | 182.2 | 14 | 5 | 2.32 | 163 | 1.007 | 5.3 |
シャーザー | 27 | 172.1 | 11 | 7 | 2.92 | 243 | 1.027 | 5.8 |
前年同様の評価が難しい争いになっています。シーズン当初からERAをリードしてきたのはリュウですが、デグロムが猛追したような感じです。
ストラスバーグが入っていない!?
そもそも18勝のストラスバーグを入れていれば圧勝していたと思います。マックス・フリードも入れて欲しかったですね。勝利数では投手の本質がつかめないと言わんばかりの頑なさを感じますね(笑)。
ルーキー・オブ・ザ・イヤー (ROY)
発表は現地2019年11月11日(月)、日本時間12日(火)です。
AL
2018年の受賞者は大谷選手でしたね!
- ヨルダン・アルバレス(Yordan Alvarez)HOU
- ブランドン・ラウ( Brandon Lowe)TBR
- ジョン・ミーンズ(John Means )BAL
こちらは投打ミックスなので評価が難しいところですが、ヨルダン・アルバレス(22才)は打数が313、打率.313、HR27、RBI 78、OPS 1.067。
ブランドン・ラウ(25才)は82試合、打数が338、打率.263、HR 17、RBI 51。
ジョン・ミーンズ(26才)は31試合、155.0 IP、12勝11敗、ERA 3.60、奪三振121、WHIP 1.135。今季108敗したオリオールズでこれだけの成績を残したのは立派としか言いようがありません。
イーロイ・ヒメネスが入らず
非常に期待していたのですが、ホワイトソックスのイーロイ・ヒメネス(Eloy Jimenez)は入りませんでした。
NL
2018年はブレーブスのロナルド・アクーニャ・Jrが受賞しました。
- ピート・アロンソ(Pete Alonso)NYM
- マイク・ソロカ( Mike Soroka ) ATL
- フェルナンド・タティス・Jr. (Fernando Tatis Jr.) SDP
アロンソはHR53というとんでもない数字を出したのは上述の通りですが、MVPのファイナリスにも入れてよかったと思います。打率.260、OPS.941。HRは1位、打点は3位です。
マイク・ソロカは13勝4敗、ERA 2.68の好成績。
タティス・Jr.はこれからの華麗さに期待です。やがて何年も連続してSSのゴールドグラブ賞を獲りそうです。
16勝のダコタ・ハドソン、ブルワーズのヒウラが漏れる
ナ・リーグのROYはピート・アロンソで決定しているようなものですが、それでもファイナリストに16勝のダコタ・ハドソン(STL)が入っていないのも選考の基準がよくわからないところです。Dバックスのメリル・ケリー、途中までリードしていたパドレスのクリス・パダックもファイナリストから漏れました。
打率.303、HR19、2018AFL MVPのヒウラも漏れました。
ゲレロ・Jrらはステータス超えに
2019年がルーキー・ステータスの最後となった主な選手は以下の通り。
【ルーキー・ステータス】
・打者はat bat(打数)が130以内。※打数ですから打席数ではなく、四球などを除いたもの。
・投手は、50イニング以内。
・25人ロースター(登録選手枠)在籍期間が累積で45日以内。(試合に出ていなくても、試合に出られるよう登録されている期間が、前年までに45日を越えていないこと。
・25人枠に入っている間にDL(故障者リスト)やミリタリー(軍隊服役)期間が重複していればそれは除く。
・なお、登録選手枠は、毎年9月1日から40人に拡大されるが、この期間はルーキー資格規定の対象外。
- ビクター・ロブレス(WSH): AB 629
- クリスチャン・ウォーカー(ARI):617
- ケビン・ニューマン(PIT):597
- ヴラディーミル・ゲレロ・Jr. (TOR) : AB 464
- ボー・ビシェット(TOR):AB 196
- キャバン・ビジオ(TOR):AB 354
- アレックス・ベルドゥーゴ(LAD): AB 443
- オスカー・メルカド(CLE) : AB 438
- トミー・エドマン(STL):AB 326
などです。
マネージャー・オブ・ザ・イヤー
AL
2018年はOAKのメルビン監督が受賞。
- ロッコ・バルデッリ(MIN):AL中地区優勝(1年目)
- アーロン・ブーン(NYY):AL東地区優勝(2年目)
- ケビン・キャッシュ(TBR):AL東地区2位(5年目)
AL
2018年はブレーブスのスニッカー監督が受賞。
- クレイグ・カウンセル(MIL):AL中地区2位
- マイク・シールド(STL):AL中地区優勝
- ブライアン・スニッカー(ATL):AL東地区連覇
双方ともに知恵の結晶とも言っていい、ケビン・キャッシュとクレイグ・カウンセルに上げたいところです。またケビン・キャッシュの片腕であったツインズのロッコ・バルデッリも素晴らしかったと思います。
以上です。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント
>AL MVP
セミエンが居るとはかなりWAR重視な選考に変わってきたのを感じますね(多くの人はチャップマンのチームという認識をしているかと)
こういう背景があるとルメイヒューは4番手ですらないかも知れません、チーム成績・ユーティリティ性・NYYに欠けていたコンタクト力・勤続度と評価点はたくさんあるもののfWARはAL10位
あとヤンキースはALチャンプでなくAL eastチャンプです
>NL CYA
自分もストラスバーグはファイナリストに値すると思います。勝利数よりIPの観点からですが
>RoY
挙がっていない中だとスミス・ラックス・レイノルズ・アラエズも輝いていましたね
アキーノの再興も待っています
>MoY
個人的には前年受賞したんだからスニッカーよりかはキャラウェイでも良いのでは、と
irolyn様
いつもありがとうございます。
>あとヤンキースはALチャンプでなくAL eastチャンプです
ご指摘ありがとうございます。直しました。
>fWARはAL10位
そうでしたか。1年を通じて活躍していたので入いってもと思ったのですが、なるほど!
コメントありがとうございました。またよろしくお願いします。