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【MLB】2019年のトレードデッドラインが今までとは違う点

2019年からのトレードデッドライン

日本時間2019年7月16日、トレードデッドラインまで残り2週間となりました。

今季のトレードデッドラインは今までのトレードデッドラインとは意味合いが違ってきます。

オフの現地2019年3月13日に行われたMLBとMLBPA(選手会)との会合において、2019年からのトレードデッドラインを7月末一本にするという話し合いが合意されました。

そして7月末のトレードデッドラインまでをウェーバー(権利放棄の手続き)なしで行えるということで、”ノン・ウェーバー・トレードデッドライン”(Non-Waiver Trade Deadline)とも言います。

ここまではMLB通の方はよくご存じかと思います。

具体的にこのトレードデッドラインがどういう動きや手続きになるのか、見てみたいと思います。

2019年は7月末がファイナルのデッドラインに

トレードデッドラインの期限

東部時間7月31日の午後4時。

今季からは7月31日がトレードデッドラインが本当の期限の意味合いをもつデッドラインになりました。この期限以降、トレードで選手を獲得することができません。

今までとの最大の違いは、ポストシーズンに向けた戦力補強も7月31日が期限になってくるということです。ここに集中するということになります。

以下、こまかい点をまとめてみたいと思います。

2018年までの8月1日以降のトレード

2018年以前は7月31日午後4時の期限を過ぎてもトレードは止まることがありませんでした。そして8月31日までなら、ポストシーズンへの出場が可能でした。

7月31日をノン・ウェーバー・トレードデッドラインと呼ぶのに対し、8月31日は、ウェーバーを通じて行うことが必要という観点からウェーバー・トレードデッドラインとも呼ばれます。

要は2018年までは8月31日までにrevocable waiver(レボカブル・ウェーバー)を通過すれば、ポストシーズンへの出場資格が与えられていました。

以下の8月1日以降のウェーバーを「トレードアサインメントウェーバー」と言いました。

Trade Assignment Waivers
  • チームは8月のある時点でDL入りの選手を除いて、他のチームにrevocable waiver(レボカル・ウェーバー:撤回可能な権利放棄)として 大半の選手を公示。レボカル(撤回可能)とは、ウェーバーに出しても引っ込めること(撤回すること)が可能という意味で、選手を他のクラブに獲られそうになっても引っ込めることができるという意味でリスクがありませんでした。ウェーバーに公示するのは2日間(平日47時間)。
  • 選手をウェーバーに出すと、他のクラブは獲得の意思を出すことができます。ウェーバーはコミッショナー・オフィスで一括管理されています。もし複数のクラブが獲得の意思を示した場合、同一リーグのクレームを上げた時点での勝率の悪いクラブを最優先にします。次に違うリーグの勝率の悪いクラブに順位が移行。ア・リーグの選手がウェーバーに上がれば、ア・リーグのクレーム時点での勝率の悪いクラブが最優先で選手を獲得できるということです。
  • 一旦、選手がクレームされたら、とるべき選択肢は3つ。
    • 選手を引っ込めて(撤回可能なので)、キープする。
    • クレームしたクラブと交渉して選手を行かせる。
    • クレームしたクラブはその選手の残りのサラリーを引き継ぐ。また費用として2万ドルを支払う。
  • もしも2日間の公示でどこからも獲得の意思が示されなかった場合は、その選手はウェーバーを通過したとされ、残りのシーズンはどこのクラブとトレードしても良い。ただし、その選手にノートレード条項があったり、10/5(テン・ファイブ)ルールがあればどこでもというわけに行かない。10/5ルールとは、MLB在籍10年以上、同一チーム在籍5年以上はトレードを拒否できるというもの。
  • 8月31日をすぎればポストシーズンへの出場資格はなくなる。
  • 選手をウェーバーから引っ込められるのはそのウェーバーの期間は1度だけで、2度めに出してクレームされればそのクレームのあったチームに行かせないといけない。

2017年8月31日、バーランダーがアストロズへ

上記のように2018年まではトレードデッドラインと言いつつも7月末を過ぎても、トレードマーケットで外部から選手を獲得することができました。

直近では2017年のジャスティン・バーランダーのアストロズ入りが記憶に新しいところです。ポストシーズンにも出場でき、アストロズはワールドシリーズを制しました。

その意味で8月31日のトレードはMLB史にかなりのインパクトを残したのでした。

2019年何が変わったのか?

2019年は7月31日のトレードデッドラインがファイナルの期限に。2019年内は、この期限を過ぎてトレードで獲得することが出来ません。

Q) 7月31日を過ぎたら、選手をウェーバーに置けないのか?

ウェーバーには置けるが、ウェーバーの種類が違ってきます。

アウトライト・ウェーバーに置くことになります。アウトライト・ウェーバーの詳細は後日に書きます。簡単に書くと、40人枠を外しマイナー契約を結ぶ前に他のクラブに獲得の意思があるかどうかの機会を設ける自軍の権利放棄です。もし獲得の意思があるクラブがあれば、残りの契約を引き継ぎます。25人枠から外してマイナーに送りたいときにクラブがよく使う手段です。MLB在籍3年以上はその拒否権があり、また10/5ルールの縛りもあります。獲得となった場合は他の選手は動かず、その選手のみが動きます。8月以降、打席数などで金額が変わるサラリーの高いベテランに使われる手段でもあります。

よって、7月31日以降はもはや選手同士が行き来するトレードは行われません。

Q) 8/1以降に獲得した選手はポストシーズンに出場できるのか

上記のようなアウトライト・ウェーバーで8月31日までに獲得した選手ならポストシーズンには出場できます。

実際上も期限が7月31日になる

ただ、実際はどうでしょうか?アウトライト・ウェーバーでマイナーへ送りたいと考える選手を他のクラブが獲りたいと思うかどうか。

また、無理にこの制度を利用しようとして、ゲームに出ている選手をアウトライト・ウェーバーにあえて置かせてポストシーズンに間に合わせようという悪知恵が働くとも思えません。だいたい、そんなすごい選手はマイナー拒否権があるはずなので、アウトライト・ウェーバーに乗らないでしょう。

よって、力のある選手をポストシーズンに間に合わせるように獲得しようとすれば、どうしても7月31日がその期限ということになると思います。

よって、7月31日は非常に重要な期限ということになりました。

【参照サイト】

Trade Waivers & Aug. 31 ‘Deadline’

お読みいただき、ありがとうございました。

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