珍しいカード、エンゼルス@フィリーズのGame2
前の記事で書かせていただいたようにフィリーズは現地2022年6月3日から始まったエンゼルスとの3ゲームシリーズの初戦から監督が代わりました。
その初戦を10-0の圧勝で白星で飾り、現地2022年6月4日は2戦目。フィリーズの先発はザック・ウィーラー。その立ち上がり、エンゼルスは2番DHの大谷選手がシングルで出塁するも、得点ならず。
できれば、双方ともに絶好調の時のガチンコのマッチアップが見たかったこのカードですが、現時点ではフィリーズが上述のように監督交代により、くさびが取れたほうにチームの力が良いサイクルを描くようになってきました。良い方法にスイッチが入ったという状況。一方のエンゼルスはワーストの状態からこのシリーズの入り、未だ出口が見えずという状況でのGame2です。
エンゼルス、ウィーラー戦で絶望の初回5失点
悪い流れを引きずったままのエンゼルスですが、初回に先発のマイケル・ローレンツェンがやってしまいました。
ローレンツェンは先頭のカイル・シュワーバーにあわやフェンスオーバーか?というような痛烈な二塁打を打たれ、いきなりのピンチに。2番のリース・ホスキンスは打ち取って、1アウトを奪ったものの、つづくブライス・ハーパーにはチェンジアップが抜けてしまい、はっきりとわかるボールで四球。さらに4番のニック・カステヤーノスにも大きくフレームを外したストレートの四球でノーアウト満塁のピンチを招きます。
つづく5番のJ.T.リアルミュートは四球の後の初球をLFへ運び、2塁打。シュワーバーとハーパーが還り、フィリーズが2点を先制。
アレク・ボームは自傷
このチャンスにつづくアレク・ボームはボール球を空振りしてしまい、3球三振で2アウト目。相当、悔しかったのでしょう。ボームはダグアウトで暴れてしまい、それによって自分の首に擦り傷を作ってしまうというおまけまでつけてしまいました。暴れない方が良いですね。バットを作る人にも失礼です。
Alec Bohm cut himself after slamming his bat in the dugout pic.twitter.com/X2u9fxhZaN
— FOX Sports: MLB (@MLBONFOX) June 4, 2022
その後もローレンツェンはコントロールが定まらず、つづくブライソン・ストットにはまたしてもストレートの四球、さらにヨハン・カマーゴとミッキー・モニアックには連続タイムリーを浴び、初回に5失点を喫してしまいます。
マイケル・ローレンツェンは初回だけで37球を費やしました。ザック・ウィーラーの先発する試合で初回に5失点というのは今のエンゼルスにとっては追い込む気力をくじいてしまう失点です。
エンゼルス、2点を返すのが精一杯
伸びのあるファストボールでどんどんエンゼルスの打者を追い込むザック・ウィーラー。
そのウィーラーに対し、エンゼルスは3回表に大谷選手の四球などでチャンスメイクし、ジャレッド・ウォルシュがCF前シングルを放ち、まずは1点を返しました。
さらに5回表にも大谷選手の四球でチャンスメイクした後、ジャレッド・ウォルシュがRFへ二塁打を放ち、2点目。ただ、今日のエンゼルスはこれで精一杯でした。
ウィーラー、9K
フィリーズ先発のザック・ウィーラーは6.0イニングを投げ、被安打6、失点2、BB2、SO9という成績。2点を奪われたものの、危ないところはまったくありませんでした。
ローレンツェン、2回以降立ち直る
なお、ローレンツェンの惜しいところは崩れたのは初回のみだったということ。マッドン監督も辛抱強く見守り、6回2アウトまでマウンドに。2回裏にJ.T.リアルミュートに2打席連続の2塁打を打たれたのですが、2回以降降板まで打たれたヒットはこの1本のみで、スコアレスの投球が続きました。
マイケル・ローレンツェンは5.2イニング、102球。被安打5、失点5、自責点5、BB5、SO9、HR0という内容。本当に初回の出来だけでした。
エンゼルスは元フィリーズのアーチー・ブラッドリーが8回に2失点。
長身ブログドンが数字以上の球威
監督交代後に注目されるフィリーズのゲーム終盤の投手起用ですが、この日は接戦ではなかったものの、2-7の5点差を守り切るため、ウィーラー降板後はブラッド・ハンド、サラントニー・ドミンゲスが1イニングずつつなぎ、最終回はコナー・ブログドンがマウンドに。
このゲーム以外でもすでにゲームを締めたことはあります。
そのブログドンは、ルイス・レンヒーフォをSSポップフライ、フアン・ラガレスをSSゴロに、そして最後はアンドリュー・ベラスケスを三振に打ち取りゲームセット。
MAXはベラスケスを三振に仕留めた4シームで96.9mphだったのですが、数字以上の伸びと球威を感じさせる素晴らしいボールを投げ込んでいました。今後、彼をクローザーに起用するのかもしれませんね。
コナー・ブログドンとは
コナー・ブログドンは1995年1月29日生まれの27才。身長は198cmもあります。ドラフトは2017年のフィリーズの10巡目指名。デビューは2020年8月13日。
2021年は56試合に登板し、5勝4敗、1SVでERAは3.43。結構、厳しい場面を任されてのこの数字はかなり見込みありですね。
2022年もここまで12試合に登板し、ERAは2.61。いい投手です。
トラウト、キャリア最大のスランプ
あの強かったエンゼルスがここまで崩れている要因は一つはレンドンが5月25日から手首を傷めて離脱していること。
そして、厳しいのがマイク・トラウトのスランプ。トラウトは5月29日のブルージェイズ戦以来、ここ6試合連続で無安打を継続中。これを打数に直すと23打数連続でヒットレスが継続しているという、彼のキャリアの中でのワーストの経験をしている真っ最中です。
ひょっとしたら、どこか公表していない怪我があるのかもしれません。
いずれにせよ、トラウトが復活しないことにはもともとブルペンに問題があるエンゼルスとしては打って勝つという勝利のスタイルが確立できません。
良いきっかけがあればと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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