2022 NLDS Gm1
現地2022年10月11日、いよいよDS(Division Series)が始まりました。
カージナルスとのワイルドカード・シリーズを制したフィリーズはトゥルーイスト・パークでブレーブスとの対戦。いよいよ前年のワールドシリーズ・チャンプがポストシーズンに登場してきました。
What a 9th inning. Round 1 goes to the @Phillies! 🔔#Postseason pic.twitter.com/fmKmZlwxYQ
— MLB (@MLB) October 11, 2022
フリードVSスアレス
先発はブレーブスがマックス・フリード、フィリーズがレンジャー・スアレスで左腕同士の投げ合いとなりました。
フリード、カーブが少ない
ブレーブス先発のマックス・フリードは立ち上がり、リードオフのカイル・シュワーバーが初球を叩いて2Bゴロに終わったこともあり、リズムよく2アウトを奪います。
ところが、そこからJT・リアルミュート、ブライス・ハーパー、ニック・カステヤーノスに3連続シングルを浴び、1失点。さらに、アレク・ボームにも2球で2ストライクと追い込みながら、CF前にタイムリー・シングルを許し、2失点目。
確かに高めには浮いていましたが、それほど悪いとは思えない中、いきなりの4連続シングルの集中打で2点を失うことになりました。夢でも見ているかのような2失点でした。
マックス・フリードは3回にも2失点、さらに4回にも四球と二塁打でランナーを溜めたところでジェシー・チャベスにスイッチ。この日は3.1イニングで被安打8、失点6、自責点4、1BB、2SO。
トラビス・ダーノーは初回はカーブを1球しか要求しませんでした。中盤以降に混ぜる予定だったのか、カット、シンカー系をコンパクトに当てられていたので、もっとタイミングを崩しては?などと思うようなリードでもありました。
フィリーズ、一丸
よくワイルドカードで勝ち上がったクラブが勢いそのままに、シーズンで好成績を上げたクラブをころっと負かすということがありますが、フィリーズは勢いもあるものの、非常にチームバッティングが目立ちました。
これはこれまで見られなかった攻撃で、ロブ・トムソン流の短期決戦用の攻撃かもしれません。
ハーパーがバント!
驚いたのが、3回の攻撃。先頭のJT・リアルミュートが投手前にボテボテのゴロを放ち、その処理でマックス・フリードが投げたボールは高く浮いてしまい、マット・オルソンの足がベースから離れたことでセーフに。嫌な形で先頭打者を出しました。
その後です。4番DHのブライス・ハーパーはインローのシンカーに思わず手が出て、空振り。その2球目、なんとバントの構えをするではないですか!
ハーパーはそのまま犠牲バントを決め、リアルミュートの進塁をアシストしました。
このバントですが、初球の空振りを見る限り、やはりハーパーに任せた打席であったと思います。それにも関わらず、2球目に犠牲バントを敢行。これはサインではなく、ハーパーの独自のアイデアの可能性が高いです。ただ、ランナーのこともあるので事前に「あるかも」という認識は一致させていたかもわかりません。それにしても驚きました。ハーパーでしかも4番が犠牲バントですから。
これで点が入らなければ嫌なムードになるところでしたが、直後にニック・カステヤーノスがRFオーバーの2塁打を放ち、1アウト2、3塁とチャンスを拡大。つづくボームがCFへ犠牲フライを放ち、追加点。さらにジーン・セグラもタイムリーシングルを放ちこのイニング2得点目。点につながってよかったですね。
ハンド、ドミンゲス、アルバラードがパーフェクト
5回を終了して7-3とリードしたフィリーズ。6回から8回までの3イニングをセランソニー・ドミンゲスとホセ・アルバラードの2人で抑えたのが素晴らしかったです。その前のブラッド・ハンドから3連続でパーフェクト・リレーを展開しました。
最終回、デービッド・ロバートソンがふくらはぎを傷めているため、ワイルドカード・シリーズからザック・エフリンが投げていますが、マット・オルソンに3ランHRを浴び、1点差まで詰め寄られるも、1点差を守り抜き、フィリーズがNLDSの初戦を7-6で取りました。
チームバッティングに徹するフィリーズ
ワイルドカード・シリーズからそうですが、フィリーズはここぞというときに逆方向へのシングルなど、完全にチームバッティングに徹しています。ハーパーのバントもその象徴でもありますが、まさかこのような戦い方をするとは思いませんでした。
カイル・シュワーバーはワイルドカード・シリーズからまだヒットが出ていませんが、この日はランナーが2Bにいるケースでしっかりと2Bゴロを放って進塁打とするなど、本当に徹底しています。内容の濃い野球になっていると思います。
そして走塁が非常に良く、これが得点力にもつながっています。
フィリーズ、良い戦い方で1勝。Game2はザック・ウィーラーとカイル・ライトの投げ合いです。
楽しみですね。
お読みいただき。ありがとうございました。
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