超大型トランスフォームは無駄にならず
現地2025年8月2日、事前に大々的に告知され、話題になっていたスピードウェイ・クラシックは盛大な祝賀ムードに包まれて開幕を祝いました。しかし、会場のブリストル・モーター・スピードウェイの上空に雨が降り始め、ブレーブス@レッズ戦の開始は遅れ、2時間17分のディレーに。
試合はようやくプレーボールにこぎつけたものの、雨は強さを増すばかりで、残念ながら1回裏1アウトでサスペンデッドとなりました。
現地8月3日に再開
ブレーブス@レッズの3ゲームシリーズは31日から開始され、この2日のスピードウェイ・クラシックはGm3になる予定でした。
予め、スケジュールはブレーブス、レッズともに3日は空けられており、ゲームは翌3日に1回裏、1アウト、1、2塁、レッズが1-0でリードというところから再開となります。
大トランスフォーム
MLBのグローバルイベント担当シニアバイスプレジデント、ジェレマイア・ヨルクット(Jeremiah Yolkut)氏は語る。「この建物はレース用に作られたもので、野球用に作られたものではありません。だからこそ、この巨大なスタジアム内に競技場を作る際には、すべてをゼロから作らなければならなかった」。
同じくグローバルイベント運営担当シニアコーディネーター、ヒカリ・シュムスキー(Hikari Shumsky)氏は、「ダッグアウトも作らなければ存在しません。ブルペンも作らなければ存在しません。クラブハウスも、すべてです」と。
ブリストル・モーター・スピードウェイをMLBのゲームができるように改修するのに、18,000トン以上の砂利、32日間の建設期間、そしてダッグアウトからファンゾーンまですべての設備が整えられました。
これはもう途方もない努力です。これが雨で消えるとなると大変なことになるので、予め予備日が設定されていたということになります。
直近ではMLBはロンドンでサッカー場を改修して公式戦を行いましたが、今回は海外でないだけまだマシだったかもしれません。
ただ、巨大なサーキット場を野球が出来る環境に変えるのですから、本当に会場設営に携われた方々へは敬意しかありませんね。
トラック・レーンがいかに長いとは言え、その中にフィールドを作っているので、ホームとOFのフェンスの距離などを確保するため、本塁からバックネットまでの距離は近く、ファウル・グランドも狭いものになっていましたね。
(フィールドサイズ)
フィールドの広さは、MLB.comによると、両LF/RFは330フィート(約100メートル)、CFまでの長さは400フィート(約120メートル)、右中間は375フィート(約107メートル)、左中間は384フィート(約108メートル)。
試合前のイベント
試合前、この10月に250周年を迎えるアメリカ海軍を記念してキャサリン・ドビンズMU1が国歌を斉唱し、アメリカ海軍儀仗隊が国旗を掲揚。上空を飛行したのは、バージニアビーチのオシアナ海軍航空基地、VFA-103所属のF/A-18スーパーホーネット4機でした。
MU1とは?
アメリカ海軍のMU1はMusician First Class(一等音楽家)の略称です。これは海軍音楽家(MU)のための下士官階級であり、E-6の給与等級に該当します。海軍音楽家は、海軍の様々なイベント、式典、広報活動において音楽による支援を行う責任を負います。
最初の雨天中断前には、殿堂入りとNASCARをテーマにした始球式が行われました。元ブレーブスの三塁手チッパー・ジョーンズがチェイス・エリオットに始球式を行い、ビッグ・レッド・マシーンの偉大な捕手ジョニー・ベンチがカイル・ブッシュの始球式を捕球しました。
The ceremonial first pitches at Bristol: Chipper Jones to Chase Elliott and Kyle Busch to Johnny Bench pic.twitter.com/EJ86K8i0Po
— Bob Pockrass (@bobpockrass) August 3, 2025
S・ストライダーは先発回避
このゲームの先発はブレーブスがスペンサー・ストライダー、レッズがチェイス・バーンズでした。
レッズ先発のチェイス・バーンズは、長時間の待機にもかかわらず、予定通りマウンドに上がり、1回表を無失点で2奪三振、100mphもマークしました。
一方、スペンサー・ストライダーは、ゲーム・ディレーにより登板を回避。急遽、オースティン・コックスがマウンドに上がり、大雨の中、気の毒な登板で0.1イニングで3安打、1失点でサスペンデッドになっております。サスペンデッドの続きで投げるかもわかりませんね。
観客動員記録となるか?
これまでのMLBの観客動員記録は1954年9月12日にクリーブランド・スタジアムでニューヨーク・ヤンキースがホームゲームを行った際に記録された84,587人。
今回のスピードウェイ・クラシックは85,000枚のチケットが完売した模様。
一応、3日のサスペンデッドの再開でゲーム・コンプリーティッドとなれば正式な観客動員数が明らかになります。
そう言えば、選手たちのユニフォームとキャップも特別仕様になっていましたね。続きが楽しみです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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