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【WBC2023】”歓喜一転”プエルトリコ、E・ディアスが右膝を負傷!ドミニカ共和国は敗退へ(追記あり)

プエルトリコ 5 @ 2 ドミニカ共和国

 現地2023年3月15日、WBC 1次ラウンドPool Dでの注目のマッチアップ、プエルトリコ@ドミニカ共和国戦が行われました。

 競合ひしめくPool Dは、この日の午後のゲームでベネズエラがイスラエルを5-1のスコアで下し、4勝0敗として準々決勝進出を決めており、残り1枠を巡って2勝1敗同士のプエルトリコとドミニカ共和国がナイト・ゲームで争う形になっていました。

 このPool の最初のゲームであったドミニカ共和国@ベネズエラ戦もファン垂涎の戦いでしたが、この日のプエルトリコ@ドミニカ共和国戦も超強豪同士が、負けたら終わりのエリミネーション・ゲームを戦うということで春からバチバチのゲームが見られる期待感で非常に注目された一戦でした。

スタメン

 スタートはご覧のメンバーでした。

 先発投手はドミニカ共和国が今季からマイアミのジョニー・クエト、プエルトリコがベテラン、32才の右腕で長年海外リーグや独立リーグでプレーし、2022年にレッズでようやくメジャー・デビューを果たした苦労人、フェルナンド・クルーズ。

 このゲームは、ドミニカ共和国先発のジョニー・クエトが序盤2回を完璧に抑え、流れを呼び込んだかに見えました。ところが、ドミニカ共和国打線はランナーを出しつつも、ちぐはぐな攻撃でせっかくの良い流れも引き寄せることが出来ず、逆にプエルトリコにチャンスを渡してしまいます。

クリスチャン・バスケスのHRでPRが先制

 3回表、プエルトリコはイニング先頭のクリスチャン・バスケス(MIN)にソロHRが出て、1点を先制。

 さらにプエルトリコはビマエル・マチン(PHIマイナー)のシングル、マーティン・マルドナード(HOU)のバントヒットでチャンスを拡げ、フランシスコ・リンドーア、キケ・ヘルナンデスにも連続タイムリーが出て3-0とリード。その後も内野ゴロの間に1点を追加し、このイニングに計4得点を奪う猛攻。

 序盤に良い流れを作ります。

J・ソトが追撃のソロHR

 4点を奪われた直後の3回裏、ドミニカ共和国はフアン・ソトにソロHRが出て追撃開始。さあ、これからというところだったのですが、中軸が凡退して1得点のみ(PR 4 @ 1 DOM)。

 5回表には、フランシスコ・リンドーア(NYM)のCFへの当たりをフリオ・ロドリゲス(SEA)が後逸。これでリンドーアが一気に本塁へ生還し、プエルトリコが5得点目。これはインサイド・パーク・HRになったのですが、記録上はシングル+エラーに。

マチャード、チャンスにダブルプレー 

 ドミニカ共和国も流れをこれ以上渡さないと言わんばかりに、直後の5回裏に2つの四球とフリオ・ロドリゲスのLFへのシングルでノーアウト満塁の大チャンスを作ったのですが、マニー・マチャード(SDP)が併殺打に倒れ、その間に1点を奪ったのみ。つづくラファエル・デバースも3Bポップフライに倒れました。

 6回裏には先頭のエロイ・ヒメネスが二塁打を放ち、チャンスメイクするもあと1本が出ず。

 このままズルズル行くと、またしてもプエルトリコに追加点を許しそうな流れでしたが、ディエゴ・カスティーヨ(SEA)、カミーロ・ドバル(SFG)、ヘクター・ネリス(HOU)が踏ん張り、追加点を許さなかったのはさすがでした。

 9回裏、プエルトリコのマウンドは、メッツのエドウィン・ディアス。ケーテル・マルテ(AZ)、代打のジーン・セグラ(MIA)、同じく代打のテオスカー・ヘルナンデス(SEA)を3者連続三振に斬って取り、プエルトリコが5-2のスコアで勝利し、見事に準々決勝進出を決めたのでした。

【Game Score】

【YOUTUBE】Puerto Rico vs. Dominican Republic Game Highlights | 2023 World Baseball Classic

準々決勝組み合わせ

 Pool Cはアメリカがコロンビアに3-2で勝利し、辛くも準々決勝に進出。よってPool Cは1位がメキシコ、2位がアメリカに。Pool Dは1位がベネズエラ、2位がプエルトリコとなったがゆえに準々決勝の組み合わせはこちらに。

  • 現地2023年3月17日: プエルトリコ(Pool D 2位) @ メキシコ (Pool C 1位)
  • 現地2023年3月18日: USA (Pool C 2位)@ ベネズエラ(Pool D 1位)

 なお、準決勝の組み合わせは急遽変更となり、当初は日本がアメリカ&ベネズエラ戦の勝者との対戦となっていましたが、プエルトリコ& メキシコの勝者との対戦となりました。

勝利の喜びが一転、悲劇に

 エドウィン・ディアスを中心に輪になって喜びを分かち合っていたプエルトリコ・ナイン。しかし、その直後歓喜が一転、悲劇に。輪の中に入っていたエドウィン・ディアスが倒れ、足を故障。

 ただ事ではないとナインもトレーナーを呼ぶ事態に。

 エドウィン・ディアスはコーチとトレーナーに抱きかかえられ、最後には車椅子に乗ってフィールドを後にすることに。

 セレブレーションで怪我をするケースは結構多く、直近の有名どころでは2020年のNLCS Game7において、コディー・ベリンジャーがキケ・ヘルナンデスとのHRセレブレーションで右肩を脱臼。

 さらに、ツインズのミゲル・サノは2019シーズン前のドミニカ・ウィンター・リーグのチャンピオンシップでセレブレーション中に足を踏まれて外傷を負い、開幕が遅れたということもありました。

追記:重症

 大怪我の予感しかしなかったエドウィン・ディアスですが、マイアミでの怪我ということですぐに病院へ直行。診断の結果が出ました。

 結果は右ひざ膝蓋腱しがいけんの断裂。くしくもここはジャンパー膝との異名を持つ箇所でまさにセレブレーション・ホップが要因であることを物語っていたのでした。抱き合っていたのでジャンプのタイミングで他の選手の体重がかかったのかもしれないですね。

 こちらは復帰まで8ヶ月と見られており、その通りならシーズンエンディングです。

メッツ、またしてもけが人

 さて、前日の記事でホセ・キンタナが肋骨移植術により復帰は7月以降となったことを書きましたが、メッツは今度はクローザーのエドウィン・ディアスを失うことに。まだ怪我の状態はわかりませんが、少なくとも開幕は難しそうです。

 メッツはなかなかベストメンバーが組めませんね。 

 お読みいただき、ありがとうございました。

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