ブルワーズの勝者=WS進出(2019-2023)
現地2025年10月11日、ミルウォーキー・ブルワーズは5戦までもつれたカブスとのNLDSに勝利。見事にNLCSへの進出を果たしました。
実はブルワーズのポストシーズンにはちょっとしたジンクスがあり、これは期間的な短さゆえに呪(のろい:Curse)にまでは至っていたいのですが、おかしな関係性がありました。
それが2018年以降、ブルワーズの勝者がワールドシリーズ進出を果たすというジンクスです(2024年は除く)。
2019年以降のブルワーズのPSの戦績
まず、ブルワーズは2018年には地区優勝を果たし、NLCSに進出。ここは2019年以降をハイライトするため一旦、置いておきます。
2019年以降のブルワーズのポストシーズンの成績を見るとご覧の通りです。過去7シーズンで4度の地区優勝と6度のポストシーズン進出という優秀さです。2022シーズンはNLセントラルで2位だったものの、勝率の差でワイルドカード進出ならず。
- 2019: NLセントラル:2位→NLワイルド・カードに進出
- 2020: NLセントラル:4位→NLワイルド・カード・シリーズに進出
(特殊シーズンゆえ、拡大フォーマットのポストシーズン) - 2021: NLセントラル:1位→NLDSに進出
- 2023: NLセントラル:1位→NLワイルド・カード・シリーズに進出
- 2024: NLセントラル:1位→NLワイルド・カード・シリーズに進出
- 2025: NLセントラル:1位→NLCSへ進出(現地2025年10月12日時点)
2019–2023の対戦相手はWSに進出
中でも2019年から2023年までの顛末を見てください。
- 2019: NLワイルドカードでナショナルズに敗退(0勝1敗)。→ナショナルズはワールドシリーズに進出。そして制覇
- 2020: NLワイルドカードシリーズでドジャースに敗退(0勝2敗)→ドジャースはワールドシリーズに進出。そして制覇
- 2021: NLDSでブレーブスに敗退(1勝3敗)→ブレーブスはワールドシリーズに進出。そして制覇
- 2023: NLワイルドカードシリーズでDバックスに敗退(0勝2敗)→Dバックスはワールドシリーズに進出。そして制覇
一応、2024年は例外が発生し、ブルワーズを負かしたメッツはNLCSで敗退しました。
(例外)
- 2024: NLワイルドカードシリーズでメッツに敗退(1勝2敗)→メッツはNLCSでドジャースに敗退
表にまとめるとポストシーズンでブルワーズと対戦して勝ったクラブの結末はご覧の通りです。
Year | MIL Elimination | Opponent | Opponent’s Fate |
---|---|---|---|
2019 | WC | Nationals | Won World Series |
2020 | WC | Dodgers | Won World Series |
2021 | DS | Braves | Won World Series |
2023 | WC | Diamondbacks | Lost World Series |
2024 | WC | Mets | Lost NLCS |
2025 | CS | Dodgers | ? |
つまり、ブルワーズは2019年から2023年までの間、なかなかNLCS進出の壁を突破することが出来ず、ワイルドカード、NLDSで敗退。その勝者が勝者がいずれもワールドシリーズに進出、
いわば踏み台にされてきたようなポジションに陥っていたのです。
2025年は久々のNLCS
2025年はNLDSを突破し、2018年以来のNLCS進出を決めました。2018年のブルワーズvsドジャースのNLCSは格別に面白かったのです。2025年も同じマッチアップでいい戦いが期待されます。
お荷物から常勝クラブへ
ブルワーズは1981年にALDS(当時はALイースト)に進出し、1982年にワールドシリーズに進出するも敗退。
1983年から2007年までの24年間はいずれもポストシーズン出場なし。ほぼ四半世紀低迷し、過去に所属していたALイースト、ALセントラルそしてNLセントラルのお荷物となっておりました。
その後は2008年にNLDS、2011年にNLCSにまで進出。しかし、次のポストシーズン進出は2018年まで待たなければなりませんでした。
デービッド・スターンズ登場
ブルワーズが現在の常勝クラブに仕上げたのが、2015年に30歳の若さでGMに就任した天才、デービッド・スターンズ。今はメッツのPOBOです。
スターズはほぼ3年の助走期間でブルワーズを改革。2018年以降は上述の通り、常勝クラブに。これを資金的な制約がある中で実施しているのです。
しかし、そのスターンズは2022シーズン終了後に一旦、ブルワーズのフロントオフィスの第一線から抜けているのです。
そして1年後の2023年9月12日にメッツのPOBOに就任。これはオーナーのスティーブ・コーエンの三顧の礼だと言われています。
スターンズが抜けた2023年以降もブルワーズは躍進。これはスターンズがいい仕組を作った成果だと筆者は思っております。
2023年以降のブルワーズのPOBOはマット・アーノルド(Matt Arnold)です。
ドジャースとのNLCSは非常に楽しみですね。また名勝負の予感しかしません。
お読みいただき、ありがとうございました。
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