ガーディアンズがロスターで特殊な動きを見せる!
OBのCC・サバシアのHOF入りで盛り上がったガーディアンですが、現地2025年1月22日、FA獲得に動きました。DバックスからFAとなっていたサイド・ワインダーのポール・シーウォルド(Paul Sewald)と1年契約でサインです。こちらはすでにオフィシャルとなっております。
契約内容
- 1 年/$7M (2025)+2026 ミューチュアル・オプション
- サイニング・ボーナス:$1M
- 2025: $5M
- 2026: $10M ミューチュアル・オプション ($1M バイアウト)
- パフォーマンス・ボーナス:
- 40、45、50、55、60 試合リリーフ登板ごとに$0.1M(MAX: $0.5M)
2024年、ポール・シーウォルドはDバックスと調停を避けて1年/$7.35M (2024)でサインしていましたので、今回はボーナス分を入れれば総額$7.5Mとなるのでそれをやや超えるという額です。
2024年は「調停を避けて」とあるようにFA前のファイナル・イヤーでした。そして2024年終了後にFA資格を取得。1990年5月26日生まれのポール・シーウォルドは2025年は誕生日が来れば35歳のシーズンとなりますが、デビューが2017年で27歳の時でしたから、ここに来てメジャー8シーズンを経てようやくFA資格を取得したのでした。
2024年は今ひとつだったシーウォルド
ポール・シーウォルドの2024年のSO%は26.1%でBB%は6.1%。まずまずの結果ではありますが、2023年が良すぎたからか、ちょっと寂しい数字となっています。
ポール・シーウォルドは2024年シーズンはスプリング・トレーニングで左斜角筋にグレード2のダメージを負い、ILで開幕を迎えました。1カ月余り離脱して5月7日にマウンドに復帰。しかし、パフォーマンスは以前の水準に達しておらず、8月にはクローザー・ロールから降ろされました。さらに、9月16日には首の左側を捻挫したため、15Days ILとなり、そこでシーズン・エンディングに。2024年は39.2イニングのみの登板でERAは4.31。
2023年はDバックスのPS出場をプッシュ
ポール・シーウォルドは2012年のアマチュア・ドラフトでメッツから10巡目指名を受け、プロ入り。2017年に27歳でメジャー・デビュー。2017年から2020年までメッツに在籍し、リリーフとして4シーズンで125試合に登板し、ERAは5.50と高めでした。2020年終了後にはノンテンダーFAに。
しかし、2021年1月にマリナーズとサイン。マリナーズでは2021年と2022年にそれぞれ60試合以上に登板。2年併せて127試合、128.2IPと投げまくり、ERA 2.87と高品質投球を見せました。
2023年はマリナーズのクローザーとして45試合に登板。ERA 2.93とやはり結果を出しました。そして同年のトレード・デッドラインでDバックスに移籍。マリナーズもポストシーズンがかかっていただけにこのディールには驚かされました。
そしてDバックスからすればこのディールがポストシーズン出場の大きな原動力となり、結果的にはワールドシリーズにまで進出。Dバックス移籍後は17試合でERA 3.57。この数字からもわかるようにさすがに最後はバテてしまいましたが、それでも彼の活躍なくしてDバックスのポストシーズン進出はなかったのです。
50試合/ERA 3.25のP・アビーラをDFA
ポール・シーウォルド獲得により、ガーディアンズはフルとなっていた40manロスターを調整。
28歳の右腕で2024年は50試合に登板し(そのうち15試合を締め)、74.2イニングを投げたペドロ・アビーラ(Pedro Avila)をDFAとしました。ペドロ・アビーラは2024年はメジャー5シーズン目で5勝1敗、ERA 3.25をマーク。キャリア・ハイの成績を残しました。この登板数とERAを見ると、ペドロ・アビーラをDFAにしてポール・シーウォルドを迎えるというのはやはり疑問符がつきますね。
ただし、もしもの話ですが、ペドロ・アビーラの肩肘に故障が窺えというのならわかる気もします。シーウォルドをそのアビーラの役割で獲得したと。ただ、それにしてはややバランスを欠いた編成であり、しかもサラリーに厳しいガーディアンズが$7.5M保証をつけたのも驚きです。
また、ガーディアンズは27歳の右腕で2024年はロッキーズで投げ、FAとなっていたライリー・ピントともマイナー契約を結んおります。彼はNRI(Non Roser Invitee)でスプリングトレーニングはメジャー・キャンプに参加します。
ガーディアンズのブルペン
キャリア通算158セーブの若きクローザー、エマニュエル・クラセを擁するガーディアンズ。
彼もポストシーズンでは疲れが出てヒヤヒヤのシーンが続きましたが、大守護神であることに違いはありません。クラセを柱にガーディアンズのブルペンの2024年のERAはなんと2.57!2位がブルワーズの3.11でしたから、いかにすごいブルペンだったかこの数字を見ればわかります。
ガーディアンズは2024年12月にアンドレス・ヒメネスをブルージェイズにトレード。この際、2024年は68試合に登板し、ERA 3.75をマークした右腕のニック・サンドリンも差し出しています。
強いブルペンの1角が不在になったのですが、それでもまだケイド・スミス、ハンター・ガディス、ティム・ヘリンなどERA 1.00台のセットアップ・トリオがおります。
ここにある程度の試合数をこなせるポール・シーウォルドが加われば、ブルペンの良さという強みを再現しそうな感じです。
この編成がどう出るのか、見ものですね。
なお、ガーディアンズはバットの補強も必要になりそうですが、こちらの動きも要注意です。またスモール・ベースボールでファンの度肝を抜いてもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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