スポンサーリンク

【MLB2023WM】制度の威力発揮!ドラフト・ロッタリーで2%オッズのガーディアンズがNO.1ピック!

2023 ウインター・ミーティング

 現地2023年12月5日、ナッシュビルで行われているウインター・ミーティングの3日目。2022年からスタートしたドラフト・ロッタリーが行われ、2024年のアマチュア・ドラフトのNO.1ピック権を2%のオッズのクリーブランド・ガーディアンズが引き当てました

 低オッズからの大逆転にMLB界隈は湧きました。制度開始2年目にして、その威力を発揮することになりましたね。

ドラフト・ロッタリーとは?

 ドラフト・ロッタリーについては以下の記事にまとめております。

 簡単に概要を転記しますと以下の順で決まります。2022年からポストシーズンに進出するのは12クラブとなりましたので、それがまず考える上での大前提です。 

  • Picks 1-6: ノン・ポストシーズンの18クラブでロッタリー(オッズあり)
  • Picks 7-18: ノン・ポストシーズンでロッタリーに外れたクラブが前年の勝率の悪い順から指名
  • Picks 19-22: ワイルドカード敗者
  • Picks 23-26: ディビジョン・シリーズ敗者
  • Picks 27-28: チャンピオン・シリーズ敗者
  • Pick 29: ワールドシリーズ敗者
  • Pick 30: ワールドシリーズ勝者

ロッタリーへの参加に対する制限

 公平さを謳った制度により、順位変動は出てきます。そのルールがこちら。

  • ラージマーケットのクラブ (=レベニュー・シェアリングを受けていないクラブのこと)は、連続してロッタリーに参加できせん(次の年はロッタリーから除外)。
  • スモール・マーケットのクラブ(=レベニュー・シェアリングを受けているクラブ)は、3年連続でロッタリーに参加することが禁止されています(2年連続までならOK)。

 今季は早速、これが適用されております。

 ポストシーズンに参加したクラブの順位付けなどは上記のリンク記事に詳細を記載しております。

2024年アマチュア・ドラフトのロッタリーのオッズ

 元々設定されていたオッズは以下の通りでした。%はオッズ、()内は2023年のレギュラー・シーズンの勝率です。

  1. 18.3 % — アスレチックス (.309)
  2. 18.3 — ロイヤルズ (.346)
  3. 18.3 — ロッキーズ(.364)
  4. 14.7 — ホワイトソックス (.377)
  5. 8.3 — カージナルス (.438)
  6. 6.1 — エンゼルス (.451)
  7. 4.3 — メッツ(.463) (贅沢税$40M以上超過)
  8. 3.0 — パイレーツ (.469)
  9. 2.0 — ガーディアンズ (.469)
  10. 1.6 — タイガース(.481)
  11. 1.2 — レッドソックス (.481)
  12. 1.0 — ジャイアンツ (.488)
  13. 0.9 — レッズ (.506)
  14. 0.7 — パドレス (.506) (贅沢税$40M以上超過)
  15. 0.6 — ヤンキース (.506) (贅沢税$40M以上超過)
  16. 0.4 — カブス (.512)
  17. 0.2 — マリナーズ (.543)
  18. 0.0 — ナショナルズ (.438 — 今季は資格無し)

 一応、18番目に入れましたが、ナショナルズはレベニュー・シェアリングを受領していないラージマーケットのクラブであり、2022年のWMにおいてロッタリーに参加したことから、今回のロッタリーから外され、オッズは0に。そして今季の最高順位は10位ということになります。よって、ロッタリーは17クラブでNO.1ピックを争うことに。

(レベニュー・シェアリング受領クラブ)

Athletics, Brewers, D-backs, Guardians, Mariners, Marlins, Orioles, Pirates, Rays, Reds, Rockies, Royals, Tigers, Twins

CB TAX閾値内&RS受領せず

Astros, Cardinals, Cubs, Giants, Nationals, Red Sox, White Sox, Angels

(贅沢税超過クラブ)

Blue Jays, Braves, Dodgers, Mets, Padres, Phillies, Rangers, Yankees
なお、Angelsは当初、このカテゴリーに入る予定でしたが、$232.9Mというテクニカルな手法を駆使し、超過は免れております。

結果

 そしてご覧の結果となりました。TOP6の()内はオッズの順位です。

1. ガーディアンズ ↑(9)

2. レッズ ↑(13)

3. ロッキーズ →(3)

4. アスレチックス ↓(1)

5. ホワイトソックス ↓(4)

6. ロイヤルズ ↓(2)

7. カージナルス

8. エンゼルス

9. パイレーツ

10. ナショナルズ

11. タイガース

12. レッドソックス

13. ジャイアンツ

14. カブス

15. マリナーズ

16. マーリンズ

17. ブルワーズ

18. レイズ

19. メッツ 

20. ブルージェイズ

21. ツインズ

22. オリオールズ

23. ドジャース

24. ブレーブス

25. パドレス 

26. ヤンキース  

27. フィリーズ

28. アストロズ

29. D-バックス

30. レンジャーズ

31. D-バックス (コービン・キャロルがROYを受賞したインセンティブ)

32. オリオールズ (ガナー・ヘンダーソンがROYを受賞したインセンティブ)

33. ツインズ (ソニー・グレイの補償)

 贅沢税を超過しているクラブでも、ロッタリーの資格があれば参加は出来ます。その辺は割りとご都合主義。ただ、外れると贅沢税のペナルティーがかかることに。

TOP 6クラブ

 まず、上位6クラブはノンポストシーズンの17クラブの中で抽選した結果、当たりを引き当てたクラブ。ガーディアンズとレッズが大逆転というところですね。シーズン大苦戦だったアスレチックスはNO.1ピックに当たらず。

STLが外れくじTOPの7位(7-18)

 本来ならここはノンポストシーズンの18クラブ(今季は17)のうち、くじに外れた12クラブが、勝率順に並ぶのがこのフェーズですが、ご覧の通り、若干の調整が入りました。カージナルスは外れカテゴリーのトップです。

  1. 18.3 % — アスレチックス (.309)
  2. 18.3 — ロイヤルズ (.346)
  3. 18.3 — ロッキーズ(.364)
  4. 14.7 — ホワイトソックス (.377)
  5. →7位: — カージナルス (.438)
  6. →8位:– エンゼルス (.451)
  7. 9位 ↓10個下がり19位に: — メッツ(.463) (贅沢税$40M以上超過)
  8. 10位↑9位: — パイレーツ (.469)
  9. 2.0 — ガーディアンズ (.469)→10位:ナショナルズ (.438)(前年ロッタリー参加によりここが最高順位に)
  10. →11位 — タイガース(.481)
  11. →12位 — レッドソックス (.481)
  12. →13位: — ジャイアンツ (.488)
  13. 0.9 — レッズ (.506)
  14. 14位↓10個下がり25位に: — パドレス (.506) (贅沢税$40M以上超過)
  15. 15位↓10個下がり26位に — ヤンキース (.506) (贅沢税$40M以上超過)
  16. →14位– カブス (.512)
  17. →15位– マリナーズ (.543)

 メッツは勝率だけなら7位指名でしたが、贅沢税が$40M以上超過でそのペナルティーでTOPピックが10個下がって19位に。パドレス、ヤンキースも同様です。

  16位以下はWCシリーズ敗者、DS敗者、CS敗者、WS敗者の順となります。

Prospect Promotion Incentive Picks (31/32)

 そして30クラブ以降で、31、32ピックでは、プロスペクト・プロモーション・インセンティブ・ピックが与えられています。これは2023年のドラフトから採用された新方式のことです。

 「MLB Pipeline、Baseball America、あるいはESPN(3つのうち少なくとも2つ)によってプレ・シーズンのトップ100プロスペクトと評価された選手が所属クラブの開幕ロースターに名を連ね、しかもROY(Rookie of the Year)を獲得した場合、そのクラブは1巡目以降にプロスペクト昇格インセンティブ指名権を与えられる」

NO.33ピックはソニー・グレイの保証

 なお、NO.33ピックはすでにディールが決まったソニー・グレイの補償です。

 お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2024】ピート・クロウ=アームストロング(カブス/NLROY候補)がメジャー初HRを放つ!
【MLB2024】A’sが投手力でヤンキースをねじ伏せる!JP・シアーズ、メイソン・ミラーがシャットアウト・リレー
【MLB2024】大谷選手が日本人メジャー歴代最多HRを達成
【MLB2024】シーズン最初の5先発でERA 0.66! カッター・クロフォード(BOS)がクレメンスに並ぶ!
【MLB2024】カブス・今永投手はついに初自責点を記録するも、またもQスタート達成で3勝目
【MLB2024】レンジャーズ、ジャック・ライターがついにメジャー・デビュー!しかし、翌日にAAAへ
【MLB2024】タナー・ハウクがシャットアウト勝利!試合時間はたったの1時間49 分!
【MLB2024】ムーキー・ベッツが5-5! 過去のキャリアハイの打率.346、安打数 214を超えるシーズンになるか!
【MLB2024】マイケル・ローレンツェンのレンジャーズ・デビューはスコアレス投球!
【MLB2024】カブスの鈴木誠也選手が10 Day ILへ(右腹斜筋)
【MLB2024】カブス・今永投手が2勝目!ERA は未だ0.00 !鈴木誠也選手が勝ち越し援護弾!
【MLB2024】アスレチックス、投手陣が改善!P・ブラックバーンは19.1 IPスコアレス、メイソン・ミラーは104mphを記録
【MLB2024】ホワイトソックスは試練が続く!3Bのヨアン・モンカダが少なくとも3ヶ月の離脱へ(右内転筋)
【MLB2024】レッドソックスのトレバー・ストーリーが左肩手術で今季終了!ニック・ピベッタも肘痛を発症
【MLB2024】レッドソックス、セダン・ラファエラと8年/50Mドルで延長契約
【MLB2024】日食(Solar eclipse)
【MLB2024】スティーブン・ストラスバーグの引退が正式に決まる!
【MLB2024】UCL損傷の投手が続出!シェーン・ビーバー、スペンサー・ストライダー、エウリー・ペレス、J・ロアイシガら(追記あり2)
【MLB2024】山本由伸投手、2度の満塁のピンチを乗り越え、メジャー初勝利!5.0 IP、8 K!
【MLB2024】カブス、ドジャースに打ち勝つ!鈴木選手は3 RBI、大谷選手は今季2号
【MLB2024】「出ました!」大谷選手、爆音とともに今季第1号HR!
【MLB2024】「お待たせ!」と言わんばかりにブライス・ハーパーがグランドスラムを含む3HR
【MLB2024】早くもノーヒット・ノーランが成立!アストロズのロネル・ブランコがキャリア8戦目の先発で偉業を達成
【MLB2024】パイレーツがルーキー・ジャレッド・ジョーンズの好投もあり開幕4連勝
【MLB2024】山本由伸投手がホーム・デビュー!途中からの降雨にもかかわらずスコアレス投球で好投
【MLB2024】ブレーブスが連勝スタート!フィリーズは先発のノラがラフ・スタートで大敗
【MLB開幕2024】”球際に強すぎ”!ブルワーズのジャクソン・チューリオがデビュー戦で輝く
【MLB2024開幕】レッドソックス、タイラー・オニールの5シーズン連続開幕HRなどで勝利
【MLB】2024シーズンが開幕!オープニング投手一覧!CWSはギャレット・クロシェを起用
【MLB2024FA】最後の有力FA、ジョーダン・モンゴメリーはDバックスに決定!1年/25Mドル保証+オプションで合意
タイトルとURLをコピーしました