ブルージェイズが止める!
開幕13連勝を達成したレイズは現地2023年4月14日から、同地区ライバルのトロント・ブルージェイズとの3連戦。
14連勝をかけたこの日の先発は、このゲーム前まで開幕2連勝でERA 0.00のドリュー・ラスムッセンが登板。一方のブルージェイズは、ここまで開幕2試合を併せて自責点が12で2連敗中のホセ・ベリオス。
この顔合わせだけで見ると、レイズの14連勝は堅いというところでしたが、ホセ・ベリオスが予想に反して素晴らしい投球を見せました。
ジョージ・スプリンガーが先頭打者HR
ゲームが動いたのは初回のブルージェイズの攻撃。1回裏、先頭のジョージ・スプリンガーがドリュー・ラスムッセンが投じた2球目の95.5mphの4シームを左中間スタンドに放り込む先頭打者HRで先制。ERA 0.00のラスムッセンの出鼻をいきなり挫きました。
ブルージェイズは、2回裏にもケビン・キアマイアーのシングルを皮切りに、ボー・ビシェットのタイムリー・ダブルで1点を追加。2-0で中盤に進みます。
5回裏にブルージェイズが追加点
レイズは4回表にルーク・レイリーのタイムリー・シングルで1点を追加し、2-1と追い上げを見せますが、5回裏、ここまで2失点で踏ん張ってきたドリュー・ラスムッセンがビシェット、ゲレーロの2者連続シングルとドールトン・バーショウの四球で満塁のピンチを作ります。
ドリュー・ラスムッセンはつづくマット・チャップマンを三振に打ち取ったところで降板。ピッチャーはピッチャーは左腕のコリン・ボーシェイにスイッチ。ところがこのスイッチが裏目に出て、ポーシェイは2者連続押出し四球で2失点。さらにダニー・ジャンセンの打球がSSへ飛び、ダブルプレーとなるところが2Bのブランドン・ロウがダブルプレーを焦って捕球を誤り、ボールは外野へ。この間に2人が生還し、スコアは6-1に。
7回表、レイズはイーミ・ガルシアからジョシュ・ロウとクリスチャン・ベタンコートの2者連続HRで2点を返すも、反撃はここまで。
ゲームは6-3のスコアでブルージェイズが逃げ切り、レイズの開幕連勝を13で止めました。
開幕2連敗と調子の悪かったホセ・ベリオスは、このゲームでは5イニングを投げて、被安打4、失点1、BB 0、SO 6と好投。4シームも97mphを記録するなどようやく上がってきたという投球内容でした。ベリオスがゲームメイクしたのが良かったですね。
連勝ストップはレッドソックスにやってもらいたかったですが、ブルージェイズにやられましたね。
レイズの開幕13連勝を分析!
さて、開幕からの連勝が13で止まったレイズですが、ここまで素晴らしい成績を色々と打ち立てております。
13連勝の一覧
まずは13連勝の簡単な一覧です。
連勝には直接関係ないですが、試合時間(Time)とデーゲームかナイト・ゲームか(D/N)、さらに観客数(Attendance)も一応参照程度につけております。13試合中、10試合がホーム開催でしたが、お客さんはまあまあ入ってしましたね。
W-L | Date | Opp | R | RA | Win | Save | Time | D/N | Attendance |
1-0 | 3/30 | DET | 4 | 0 | マクラナハン | 2:14 | D | 25,025 | |
2-0 | 4/1 | DET | 12 | 2 | エフリン | 2:48 | D | 20,204 | |
3-0 | 4/2 | DET | 5 | 1 | スプリングス | 2:10 | D | 19,425 | |
4-0 | 4/3 | @ WSN | 6 | 2 | ラスムッセン | 2:25 | N | 10,754 | |
5-0 | 4/4 | @ WSN | 10 | 6 | トンプソン | 2:45 | N | 15,272 | |
6-0 | 4/5 | @ WSN | 7 | 2 | マクラナハン | 2:32 | D | 13,836 | |
7-0 | 4/7 | OAK | 9 | 5 | エフリン | 2:23 | N | 15,980 | |
8-0 | 4/8 | OAK | 11 | 0 | スプリングス | 2:20 | D | 15,880 | |
9-0 | 4/9 | OAK | 11 | 0 | ラスムッセン | 2:39 | D | 11,159 | |
10-0 | 4/10 | BOS | 1 | 0 | ポーシェイ | フェアバンクス | 2:06 | N | 13,470 |
11-0 | 4/11 | BOS | 7 | 2 | マクラナハン | 2:35 | N | 12,649 | |
12-0 | 4/12 | BOS | 9 | 7 | ブラッドリー | フェアバンクス | 2:44 | N | 17,136 |
13-0 | 4/13 | BOS | 9 | 3 | ケリー | ブリスト | 2:38 | D | 21,175 |
近代では最長タイ記録
まず開幕からの13連勝ですが、これは1900年から始まる近代野球においての開幕からの連勝記録としてトップタイで並んでおります。
なお、開幕連勝を記録した過去のクラブの成績も併せて記載しています。果たして、今季のレイズはどうなるのでしょうね??
# | Club | Straight WIN | Season Result |
1 | 2023 レイズ | 13 | Progressing |
1 | 1987 ブルワーズ | 13 | 地区3位 |
3 | 1982 ブレーブス | 12 | NLCSで敗退 |
4 | 1981 アスレチックス | 11 | ALCSで敗退 |
TEAM STATS
チームスタッツから見て行ってもいかに圧倒していたかがわかる数字となっています。
得点 & 失点
まず得点力ですが、13試合で101点をマークしています。2位がドジャースの79、3位がオリオールズの71 で、2位以下が80に達していなかった点から考えてもいかに圧倒していたかがわかります。1試合平均で7.77点。
そして失点がたったの30。これに次ぐのはツインズの34、ブルワーズの37。ちなみにワーストはアスレチックスの101。1試合平均でたたの2.31しかとられていません。
得失点差 +71
まず、レイズの得失点差は他クラブを圧倒しています。なんと+71 !
# | Team | RS | RA | Diff |
1 | TBR | 101 | 30 | +71 |
2 | MIL | 62 | 37 | +25 |
3 | LAD | 79 | 55 | +24 |
3 | MIN | 62 | 37 | +24 |
なお、4点差以上で勝ったゲームが13試合中11試合です。
SLG.576
13試合で32 HRをマークしているのももちろんMLBトップ。そして長打率が.576という信じられない数字を出しています。ドジャースでさえ、13試合終了時点でSLG .495です。
そして、3本以上のホームランを放った選手が7人です!もう上位から下位までバランスよく打っているということですね。
ERA 2.23
そしてチームERAは2.23でもちろんMLBトップ。
リードを許して攻撃に入ったイニングはたった7.0イニング
そして、この13連勝中、レイズはほとんどのイニングで同点、もしくはリードした状況でゲームを行っており、リードを許して追いかけるという展開がほぼありませんでした。
リードを許し、追いつくぞ!と攻撃に入ったイニングはたった7.0イニングしかありません。
これは勝手に筆者がカウントしているのですが、追いつくという視点で考えた場合、リードを許して攻撃に移ったイニングを1.0とします。たとえそのイニングで同点に追いつく、もしくは逆転したとしても、とにかくリードを許したまま突入したイニングを1.0とカウントするとします。
5連勝目でナショナルズに10-4で勝利したゲームでは、4-4のスコアで4回裏にナショナルズが1点を勝ち越し、4-5のスコアで攻撃に突入した5回表を1.0、6回表を1.0、7回表を1.0、さらに7回裏にナショナルズが追加点を上げ、4-6となったので、8回表も1.0。レイズは8回表に1点を返したものの、まだリードを許した展開。結果、9回表に5点を奪って勝つわけですが、9回表に攻撃に入った時点では、4-6のスコアのままだったので、9回表も1.0とします。そうすると、このゲームでリードを許した状況で攻撃に突入したのは、5回から9回までの5イニングなのでこのゲームは5.0イニングとカウント。
13勝目のレッドソックス戦で、1-2のスコアとなって攻撃に突入した4回裏を1.0イニング、さらに1-3となって攻撃に突入した5回裏の1.0イニングの計2.0イニングがそれに当たります。なお、5回裏にレイズが7得点で逆転しました。
個人STATS
攻撃
主要メンバーの打撃成績はご覧の通り。全指標が高いです!
Name | BA | OBP | SLG | OPS | HR | RBI |
Y・ディアス | .275 | .388 | .600 | .988 | 4 | 9 |
B・ロウ | .333 | .463 | .818 | 1.282 | 5 | 12 |
R・アロウザリナ | .314 | .379 | .549 | .928 | 3 | 16 |
W・フランコ | .321 | .368 | .679 | 1.048 | 4 | 12 |
H・ラミレス | .323 | .382 | .710 | 1.092 | 3 | 7 |
L・レイリー | .231 | .344 | .654 | .998 | 3 | 6 |
J・ロウ | .345 | .406 | .690 | 1.096 | 2 | 6 |
I・パレデス | .308 | .386 | .539 | .925 | 3 | 10 |
投手
ローテーション
まずローテーションはこのような感じです。
Name | GS | W-L | IP | ERA | BB | SO |
D・ラスムッセン | 2 | 2-0 | 13.0 | 0.00 | 0 | 15 |
S・マクラナハン | 3 | 3-0 | 17.0 | 1.59 | 9 | 21 |
J・スプリングス | 3 | 2-0 | 16.0 | 0.56 | 4 | 24 |
Z・エフリン | 2 | 2-0 | 11.0 | 3.27 | 1 | 12 |
このうち、現地2023年4月15日時点ではザック・エフリンが腰を傷めて15 Day ILに、さらに非常に調子の良かったジェフリー・スプリングスが肩を傷め、2-3ヶ月の離脱が見込まれています。
ブルペン
Name | G | GF | IP | ERA | BB | SO |
P・フェアバンクス | 3 | 3 (Sv: 1) | 3.0 | 0.00 | 0 | 1 |
R・トンプソン | 6 | 1 | 5.2 | 3.18 | 3 | 3 |
J・アダム | 6 | 2(Hid:3) | 5.1 | 1.69 | 3 | 5 |
G・クレービンジャー | 6 | 0 | 5.0 | 1.80 | 3 | 4 |
C・ポーシェイ | 5 | 0 (Hld:2) | 4.1 | 2.08 | 3 | 1 |
BBの少なさを見ればいかにコントロールを重視しているのかがわかりますね。
多少の揺れ戻しは出てくると思いますが、投手が大崩れしない限りは極端な連敗もなさそうに思います。レイズ、やはり優等生ですね。
【YOUTUBE】Rays start 2023 with IMPRESSIVE 13-GAME WINNING STREAK!
お読みいただき、ありがとうございました。
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