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【MLB 移籍 2023】まるでパズル!SSがきれいに動いたカイル・ファーマー(MIN)とケビン・ニューマン(CIN)のディールについて

レッズを中心にきれいに決まったディール

 現地2022年11月18日のノンテンダー・デッドライン日のお話になりますが、まるでパズルが埋まるようにきれいに動いたディールがありましたので、記載しておきたいと思います。

 背景には大物FAにより空いたスポットがまずあって、そこに調停ステータスの選手が絡んだことによって受給のバランスが見事にマッチしたディールなのでした。

大きなきっかけはカルロス・コレア

 今回の2つのトレードのきっかけとなったのはやはりツインズからFAとなったカルロス・コレアの動きにあると言っていいと思います。

 カルロス・コレアは現地2022年3月19日にツインズと3年/$105.3M (2022-24)でサイン。アストロズでのイメージを払拭したかったのか、この契約はショート・タームでの契約でしかも2022年と2023年のシーズン終了後にオプトアウトが入っていました。そして、このオフ、カルロス・コレアはこれを行使。FAとなり、まずはツインズのSSのポジションが空いたのでした。

ツインズはウルシェラをエンゼルスへ

 現地2022年11月21日時点の情報ではツインズはカルロス・コレアとの再契約も視野に入れているという報道もありますが、仮にカルロス・コレアが抜けたとしても、SSのポジションにはそもそもはコレアの加入で2Bにコンバートとなったホルヘ・ポランコを回せば良く、さらにはジオ・ウルシェラのSSという線も残っておりました。

 ところが、ジオ・ウルシェラは今オフが調停のラスト・イヤーで2023年のサラリーが$7Mを超えてくることにより、サラリー・シェッド(削減)も考えたツインズは、ウルシェラをエンゼルスにトレードに出したことは当ブログでも記事にしました。ウルシェラはトレードが決まっていなければ、ノンテンダーだったかもしれません。とても素晴らしい選手なのに。

 ウルシェラが抜けた後も、SS、3B、2Bに回す人材がいたツインズでしたが、レッズからカイル・ファーマーをトレードで獲得しました。

【1】カイル・ファーマーがトレードでツインズへ

 このトレードは1:1のディール。

【ツインズGET】

  • カイル・ファーマー(Kyle Farmer/32)INF(元は捕手)/ 右投げ右打ち

 カイル・ファーマーに関しては下記の記事にその魅力をまとめているのでご参考になさってください。ヤジエル・プイーグらとともにドジャースからレッズに移籍したときは捕手だったことがこの選手の器用さを物語っており、そこに魅力のある選手でもあります。

【YOUTUBE】Kyle Farmer goes 4-for-4 with two homers against Cubs

【レッズGET】

 レッズが獲得したケイシー・レギューミナは1997年生まれの25才の右腕。ドラフトには3度指名されており、高卒時の2016年にブルージェイズ、大学3年時の2018年に35巡目でインディアンスに、そして2019年にツインズから8巡目指名を受けてプロ入りしました。

 2020年のマイナー・キャンセルにより1年間を不意にしております。2021年からプロの試合で投げ始め、2022年はダブルAに昇格。ダブルAでは30試合中13先発、9フィニッシュを経験。先発でもリリーバーでもどちらでもというシーズンでした。73.0IPでERAは4.93。BB9が3.9でSO9は9.4。奪三振率の高い投手です。コントロールの精度が上がれば、リリーバーとして早めにデビューしてくるかもしれません。

INFの強化とサラリー削減の意図

 カイル・ファーマーの2022シーズンのサラリーは1 year/$3.155M。2023年は$4Mを超えてきそうですが、それでもウルシェラと調停を避けて$7M以上でサインするよりは安いという計算のもとに決まったディールと言っていいと思います。

 さらに、カイル・ファーマーは2022シーズンは145試合に出場し、打率.255、OBP .315、SLG .386、OPS .701をマーク。安打数は134、HR14、RBI 78です。彼の存在はツインズのオフェンスに大きな選択肢を加えることになりそうです。長いシーズンには誰かを怪我で欠いたり、あるいはスロースターで序盤に難儀したりするケースがありますから、選択肢は多いに越したことはありません。

【2】ケビン・ニューマンがトレードでレッズへ

 SSを放出したレッズに、SSが入りました。

レッズGET

  • ケビン・ニューマン( Kevin Newman/29)SS or 2B/ 右投げ右打ち

 ケビン・ニューマンは1993年生まれの29才。2015年アマチュア・ドラフトのパイレーツの1巡目指名の内野手です(全体19位)。デビューは2018年8月で25才のシーズンでした。

 2019年に130試合に出場し、打率.303、OBP .353、SLG .446、OPS .800をマーク。安打数は152、HR 12、RBI は64。

 2020年は60試合中44試合に出場。ただ、このシーズンは調整が難しかったのか調子を落とし、打率は.224に落ちました。2021年は148試合に出場するも、打率.226、OBP .265、SLG .309と数字があががりませんでした。2022シーズンは出場試合も減り、78試合に。ただ、打率.274、OBP .316、SLG .372と数字は上げたシーズンでした。

パイレーツGET

 パイレーツが獲得したダウリ・モレタは1996年生まれの26才。ドミニカ共和国出身で、2021年にメジャー・デビュー。2022年は35試合、38.1イニングに登板し、0勝2敗、ERA 5.40。BB9は3.1、SO9は9.2。

受給の一致

 レッズはサラリー・シェットに関して、さらに厳しいです。カイル・ファーマーの2023年のサラリーが$4Mを超えてくることから、彼よりサラリーが安いケビン・ニューマンをSS候補に加えました。ケビン・ニューマンの2022年のサラリーは$1.95M。調停を避けてサインしたとして$2Mほどになる見込みで、カイル・ファーマーの半分です。

 また、2022年はパイレーツにモンスター級のプロスペクトが出現。オニール・クルーズです。

 彼の台頭によりケビン・ニューマンの出場機会が減りました。またポジションはOFですが、ジャック・スウィンスキーも活躍したことから、DHの枠にも影響。ますますケビン・ニューマンの活躍の場が無くなっていった感じです。

 パイレーツでくすぶるよりはレッズで出場機会を探る方が前向きでもあります。

 ぱたパイレーツとしては、ルイス・オルティズというこれまたモンスター級のリリーバーが台頭してきていますから、リリーバーを増やすことでゲーム後半の試合展開を強固にすることが出来ることから、両者の需給バランスはうまく一致したと見ていいかと思います。

 2つのディールはバランス的にも良いディールだったと思うので、良い結果につながればと思う次第です。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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