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【2022年以降のCBA】MLBが贅沢税の新設定を提案!基準額180Mドル、ミニマム100Mドル

現CBAは2021年12月1日が期限

 現地2021年8月20日、The Athleticさんが出したスクープです。

 MLBとMLBPA(MLB Players Association「選手会」)は、次のCBA (COLLECTIVE BARGAINING AGREEMENT)締結に向け、コロラド州デンバーで最初の交渉ミーティングを開始。これは現行のCBAが2021年12月1日で期限切れになるため。

 CBAとはいわゆる「労使協定」のこと。リーグ(=MLB)と選手会の取り決めです。

MLBが贅沢税の新基準を提案

 その中で、まずはMLBがフィナンシャル的にインパクトを与える提案として、贅沢税の新基準を提示したとのこと。それによると、贅沢税の基準額を$180Mにし、ミニマムを$100Mにするという内容だった模様。

贅沢税とは

 贅沢税とは何か?について、ごくごく簡単に記載するとするなら、「選手の年俸高騰を抑制するため、クラブが選手に支払うサラリー総額の上限を設定し、それを超えれば定められたレートでペナルティーを支払う」制度と言っていいかと思います。

 その計算方法としては、たとえば複数年で契約した選手がいたとしても、AAV(Annual Average Value)で均等割して1年当たりのサラリーを算出する、40manロスターの総額である・・・など細かい算出ルールがあります。詳細は下記のリンクをご参照ください。

基準額が180Mドル

 大事なところとしては、”threshold”(スレッシュホールド)という「基準額」が定められていて、現行のCBA上では下記の金額です。

  • 2014-2016:$189M 
  • 2017: $195M
  • 2018: $197M
  • 2019: $206M
  • 2020: $208M
  • 2021: $210M

 今回MLBがMLBPAに対して提案した基準額が$180M。上記で言うなら2014-2016年の基準額のレベルになりますね。これを超えれば、レートに従って贅沢税を支払うことになるという提案。そこまで基準額を下げてどうするのか?というのが次です。

ミニマム設定を100Mドルに

 新しいのがこれで、どのクラブも最低でも選手のサラリーに$100Mを使いなさいという提案。では、その原資はどこからか?というと、$180M超えのクラブが出す贅沢税で賄うということらしいです。

2021年開幕時の贅沢税上のサラリー

 贅沢税のサラリー総額はシーズン終了後に計算されるのですが、では2021シーズンの開幕時点で各クラブがどれだけのサラリーだったかというと下記です。

 開幕時の金額はあくまでシーズン終了後の一つの目安です。トレードなどで選手が激しく動きますし、成績により左右されるボーナスもこの時点ではわかりませんからあくまで目安です。

 仮に今季の開幕時のサラリー総額に$180Mの基準額を適用したなら、ドジャースからナショナルズまでの9クラブが基準額超え、そしてタイガースからパイレーツまでの7クラブがミニマム$100Mの対象クラブに。

  1. ドジャース: $262.1M
  2. ヤンキース:$207.6M
  3. アストロズ:$206.9M
  4. パドレス: $205.5M
  5. レッドソックス: $205.4M
  6. フィリーズ: $204.4M
  7. エンゼルス: $198.1 M
  8. メッツ: $196.6M
  9. ナショナルズ: $194.4M
  10. カージナルス: $177.1 M
  11. カブス:$173.0 M
  12. ホワイソックス: $169.3 M
  13. ジャイアンツ: $158.4M
  14. ブレーブス: $157.7M
  15. ブルージェイズ: $153.5M
  16. ツインズ: 146.0 M
  17. レッズ: $129.1 M
  18. ブルワーズ: $127.5M
  19. ロッキーズ: $116.7M
  20. ダイヤモンドバックス: $109.9 M
  21. レンジャーズ: $107.0 M
  22. ロイヤルズ: $103.1 M
  23. アスレチックス: $100.3 M
  24. タイガース: $97.8 M
  25. マリナーズ: $92.3 M
  26. レイズ: $83.0 M
  27. マーリンズ: $78.5 M
  28. オリオールズ: $76.6 M
  29. インディアンス: $63.2 M
  30. パイレーツ:$62.9 M

レートは未設定

 なお、現時点ではどのくらいのレートが設定されるのかは定かではありません。

過去の例

 ちなみに2018シーズン、レッドソックスの例ではサラリー総額が$239,481,745でした。基準額が$197Mでしたので、超過額は $42M超え。超過1年目の税率が超過部分に20%課され、さらに$20M-40Mの超過範囲に対して+12%、また$40M以上の超過部分に対しても+42.5%の税率が課されたので、税額は$11.9M強でした。 

 また2019年、レッドソックスは2年連続で基準額超えで、$37Mオーバーでした。贅沢税のルールで2年連続で超過した場合、30%のレートが適用された上に、$20M-$40M超えの範囲に12%も課せられ、支払った税額は$13.4 M。良い選手1人分のサラリーですね。

ドラフトなどの罰則が痛いのだが・・・

 そして贅沢税のペナルティーで痛いのは、$40M以上超過した場合、ドラフトでクラブの一番高い指名順が10個下がることです。レッドソックスはこれで痛い目に合いました。

 今回のMLBの提案の中にそれが入っているのかどうかは明らかになっていませんが、戦力の均衡を謳うなら、おそらく入ると思われます。

新CBAではユニバーサルDHなども

 さて、新しいCBAではおそらくナ・リーグのユニバーサルDHの導入も検討されるはずで、ジェイコブ・デグロムやマディソン・バンガーナーの打席が今後見られるかどうか。

 現行のダブルヘッダーの7イニング制、延長のタイブレーク、ロボアンパイア・・・などゲーム上のルール決めも行われる見込みです。

 今回はまずは第一弾としてMLBが大きめの提案を行ったというニュースでした。もちろん、これが決定という訳ではありませんし、交渉はこれからです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

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