メッツ、サイ・ヤング賞右腕を囲い込み
現地2019年3月26日、開幕前にビッグネームの大きなニュースが入ってきました。
ニューヨーク・メッツは2018年サイ・ヤング賞右腕のジェイコブ・デグロム(Jacob deGrom)と5年1億3,750万ドルで契約延長に合意しました。
情報としてもオフィシャルになりました。
2019年1月に更新済み
ジェイコブ・デグロムとメッツは現地2019年1月12日に、2019年のサラリーを1年740万ドルで更新済みでした。
今回の契約延長はそれを上書きする内容です。
過去、1年ごとに更新していたデグロム
調べていてわかったことですが、ジェイコブ・デグロムはメジャー契約となって以来、毎年年初に契約を更新していました。
- 2014年3月:1年 $0.5M
- 2015年3月:1年 $0.557M
- 2016年3月: 1年 $0.607M
- 2017年3月:1年 $ 4.05M
- 2018年1月: 1年 $7.4M(調停を避けて)
- 2019年1月 : 1年 $17M (調停を避けて)
特にこの2年ほどはFAをにらんで複数年をあえて避けているのかなと思えるほどでした。
5年$137.5Mの内容
今回の5年$137.5M(1億3,750万ドル)の中身ですが、以下のような内訳になります。
- まず2020年から2023年までの4年分の延長が$120.5M、これにサイニングボーナスの$10Mが加わり、$120.5M + $10Mで$130.5Mになります。
- なお、サイニングボーナスは5年にわたって$2Mずつ均等割りで支払われます。
- さらに長期契約ということで、当初の2019年分の$17Mが$7Mに変更。安くはなりましたが、その代わり前年よりは多いですし、2年め以降がぐんとアップします。この$7Mを加えると、5年$137.5 Mに。
- 4年めの2022シーズン終了後にオプトアウト(デグロム側が途中解除可)も。
- また、フル・ノー・トレード条項(契約中は勝手にトレードできない)も含まれています。
- 2024年はクラブオプションで更新となった場合$32.5Mに。クラブ側が途中解除した場合のバイアウトは入っていない模様。
1 | 2019 (31才) | |
2 3 4 5 | 2020 2021 2022 2023 | $23 M + $2M $33.5M + $2M $33.5M + $2M 2022終了後オプトアウト $30.5M + 2M |
6 | 2024 (36才) | $32.5M クラブオプション |
追記です。
現地2019年3月27日、ヘイマンさんからの情報によると、支払いはいつになるのか明確ではありませんが、毎年一部が繰り延べ払いになる見込みです。
ザックの繰り延べ払いと違うのは金利がないこと。とある将来、額面が支払われる見込みです。デグロムにとって得かどうかは判断しにくいです。
なお贅沢税の計算は繰り延べ払いがあったとしても関係なく算出されるはずです。
メッツのフランチャイズ史上指折りの高額契約
今回のデグロムの契約はメッツのフランチャイズ史上指折りの高額契約となりました。期間などが違いますが、年俸ベースで行くとデグロムが最高かもしれません。
- デービッド・ライト:8年 $138M(@17.25M/年)
- ジェイコブ・デグロム: 5年 $137.5M
- ヨハン・サンタナ:6年 $137.5M
- カルロス・ベルトラン:7年 $119M
- ヨエニス・セスペデス:5年 $110M
投手の契約でも上位
投手の延長契約においても、今回の契約はかなりよい内容です。
- ザック・グレインキ(ARI): 6年 $206.5M(@$34.4M/Year)
- クレイトン・カーショウ(LAD):3年$93M (@ $31M/Year)
- デービッド・プライス(BOS):7年 $217M(@ $31M/Year)
- マックス・シャーザー(WSH):7年 210M (@$30M/Year)
- クリス・セール(BOS):5年$145M (@$29M/Year)
- ジャスティン・バーランダー(HOU):2年66M (@$33M/Year)
ジェイコブ・デグロムのキャリア
デグロムはご存じの通り、2018年NLサイ・ヤング賞受賞者。
その他にもこのようなAwardやStatsを残しています。
- ROY: 2014年(9勝6敗、ERA 2.69)
- サイ・ヤング賞 順位:2015年(7位)、2017年(8位)、2018年(1位)
- オールスター出場: 2度(2015、2018)
- WAR 1位:2018年(10.1)
- ERA 1位:2018年(1.70)
- 15勝以上:1度(2017)
- 200イニング以上:2度(2017、2018)
- 200奪三振以上:3度(2015、2017-2018)
Face to Face Meeting
今回、メッツはデグロムと社長とGMでしっかりと将来について話し合ったそうです。
デグロムも年齢としては少し不安もあったでしょうから、こういったコミュニケーションは大事ですね。
ワゲネンGMまたしても金星ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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