【MLB移籍2020】ジュニオール・ゲラがDバックスと1年で合意!諦めなかった男の物語

2019ウインターミーティング1日目

 現地2019年12月8日、いよいよ2019ウインターミーティングが始まりました。このウインターミーティングの見どころは前日の記事にしたためました。

2019ウィンターミーティングを5つピックアップしました。

 この日は初日ということで注目選手のディールはなく、探り合いという様相。ただ、噂も出てきました。それは別記事にてしたためたいと思います。この日決まったディールをご紹介したいと思います。

ジュニオール・ゲラがDバックスと1年で合意

 現地2019年12月2日のノンテンダー・デッドラインでブルワーズからノンテンダーとなった右腕のジュニオール・ゲラ(Junior Guerra) のディールが決まりました。

契約内容

 契約は1年$2.55M、2021年はクラブオプションで金額は不明ですが、バイアウトとなった場合、$0.1Mとなっています。まだDバックスはコンファームを出していませんが、フィジカル・チェックを伴った上でのアナウンスとなるでしょう。

34才で初調停イヤー

 ジュニオール・ゲラは現時点で34才。1985年1月16日生まれなので、2020シーズンは35才のシーズンを迎えます。プロ入りしたのは2001年でベネズエラ出身のゲラはアマチュアFAでブレーブスと契約。かなりの年月が経過しているのがおわかりになるかと思います。デビューはなんと2015シーズンだったんです。

 プロ契約してからメジャーに上がるまで14年を費やした経緯をご覧ください。

もはや奇跡のメジャーデビュー

 ブレーブスとサインしたのが16才の時。その後、2006年までの5年間をほとんどルーキーリーグで過ごしました。しかし一向に芽が出る気配がなく、やがて2007年10月にブレーブスからリリースされます。

ドミニカLでは二刀流の時期もあった

 ルーキーリーグで時間がかかったのには理由があり、実は二刀流をやっていたのです。ジュニオール・ゲラはこの間ずっと投手とともに捕手としてもプレーしていたのでした。そしてやっと投手に専念すると決めたのが2006年。絞るのが遅れましたね。

メッツに拾われるも

 リリースされたシーズン終了後の2007年10月にメッツがFAとしてサイン。ようやくチャンスをもらったのですが、2008年はシングルA+止まり。そして2009年1月にメッツからもリリースを言い渡されます。この時、24才。 

 もう絶望的だったはずです。ここからがすごいです。2009年から2014年までの6年間を海外リーグと独立リーグで過ごしたんです!

普通ならくじけているメッツリリース後のこの履歴

 以下、プロ入りからこの日のDバックスとの合意までを時系列で出してみました。

  • 2001年10月: ブレーブスと契約(16才) 2006年まで二刀流
  • 2007年3月:ブレーブスからリリースされる
  • 2007年10月:FAとしてメッツと契約
  • 2008: ハワイ・ウィンター・リーグ
  • 2009年6月:メッツからリリースされる
【メッツ・リリース後】

 この選手ほどベネズエラ・ウィンター・リーグを使い倒した選手はいないかもしれません。ベネズエラ・ウィンター・リーグは年またぎなのでNBAのシーズンのような書き方になっています。

  • 2008-2009: ベネズエラ・ウインター・リーグ①
  • 2009: 夏の間の記録なし
  • 2009-2010: ベネズエラ・ウインター・リーグ②
  • 2010: 夏の間の記録なし →スペイン・リーグ
  • 2010-2011: ベネズエラ・ウインター・リーグ③
  • 2011: 夏の間の記録なし →スペイン・リーグ
  • 2011-2012: ベネズエラ・ウインター・リーグ④
  • 2012: メキシコ・リーグ
  • 2012-2013: ベネズエラ・ウインター・リーグ⑤
  • 2013: 独立リーグ
  • 2014: イタリア・ベースボール・リーグ(セリエA)
  • 2014年10月:FAとしてホワイトソックスとサイン
  • 2014-2015: ベネズエラ・ウインター・リーグ⑥
  • 2015: ダブルA→トリプルA
  • 2015年6月12日:ホワイトソックスでメジャデビュー!30才。
  • 2015年10月:アウトライト・ウェーバー
  • 2015年10月:ブルワーズがウェーバーでクレーム
  • 2015-2016: ベネズエラ・ウインター・リーグ⑦
  • 2016:ブルワーズ(ダブルAとトリプルAも体験)
  • 2017: ブルワーズ(トリプルAも体験)
  • 2017-2018: ベネズエラ・ウインター・リーグ⑧
  • 2018: ブルワーズ(トリプルAも体験)
  • 2018-2019: ベネズエラ・ウインター・リーグ⑨
  • 2019: ブルワーズ
  • 2019年12月:ブルワーズからノンテンダーFAに
  • 2019年12月:Dバックスとサイン

 いかがでしょうか?情報が多すぎて見えにくいくらいですね。とくに「夏の間記録なし」というのを見てもらいたいです。2009年からホワイトソックスと契約するまでの間、よく心が折れなかったものだと感心してしまいます。昔、『アメリカの心』という本で読んだ、エイブラハム・リンカーンの叩きのめされ続けた人生を彷彿とさせます。

『アメリカのこころ』楓セビル著

もし君がときに落胆することがあったら、
この男のことを考えてごらん。

小学校を中退した。 

田舎の雑貨屋を営んだ。破産した。

借金を返すのに十五年かかった。
妻をめとった。不幸な結婚だった。

下院に立候補。二回落選。
上院に立候補。二回落選。
 
歴史に残る演説をぶった。
が聴衆は無関心。

新聞には毎日たたかれ国の半分からは嫌われた。
 
こんな有様にもかかわらず、想像してほしい  
 
世界中いたるところのどんなに多くの人々が  
この不器用な、ぶさいくな、むっつり者に啓発されたことかを

その男は自分の名前をいとも簡単にサインしていた。
A・リンカーンと

こんな強いメンタルはなかなかいない

 2009年のシーズン中は本当にどこでプレーしていたのかはわかりませんでした。2010−2011年の夏の間はスペインリーグでプレーしていたのはわかっています。

 ただ、冬になってベネズエラ・ウィンター・リーグでプレーし、夏はメジャー傘下ではない外国リーグでプレーするということを繰り返すこと6年ですよ。彼の履歴を見ると、簡単に諦めてはいけないのだなと心底思います。

2019年のジュニオール・ゲラ

 2019年はリリーバーとして72試合に登板。83.2イニングで9勝5敗、ERA 3.55、奪三振77。

  Dバックスではおそらくブルペンロールになるかと思います。ぜひとも活躍してもらいたいと思います。

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