HOF INDUCTEE(殿堂入り)の式典
現地2025年7月27日、ニューヨーク州のクーパーズ・タウンで、2025年に新たに殿堂入りとなった選手の式典が行われ、イチロー氏がスピーチを行いました。今季、投票で選ばれた選手はイチロー氏、CC・サバシア、そしてビリー・ワグナーです。
HOFは毎年1月に投票が行われ、7月に式典が開かれます。
2020年の投票で満票を逃したデレク・ジーターが、コロナ禍で式典が2021年に延期となり、その際に「ありがとう、1人を除いて」というユーモアたっぷりにスピーチを行ったことでも有名なあの式典です。
素晴らしい英語のスピーチ
イチロー氏のスピーチは英語で約20分ほど行われ、発音も素晴らしかったですし、ユーモアもあり、プロとしての姿勢の表現もあり、バランスの取れたいい内容だったと思います。
野茂さんにも感謝
そして日本人MLBプレーヤーの開拓者の一人でもあった野茂さんに最大限の敬意をはらった点も日本人ファンとして嬉しかったです。
ファンのために準備
プロフェッショナルであり続けたイチロー氏は観に来てくれるファンのためにいつでも最高のプレーを見せるんだという準備をされてきましたが、そこも我々にすっと入ってくるように、自らやってきた事実を淡々と語ってくれたところも良かったと思います。
弓子夫人も同席
式典には弓子夫人も同席。久々にパブリックなところにお出になられました。そして最後には弓子夫人と引退後にホット・ドッグを食べながら、マリナーズの試合を1ファンとして観たエピソードも紹介。最大限の感謝を述べておられました。
Hootersの意味
最初にちょっと懐かしい話題が出てきました。HOOTERSのお話です。これはかつてあったルーキーいじりの伝統のお話で、MLBのどのチームもルーキーに女装をさせて遠征に行かせたり、近くに用事に行かせたりするおふざけの行事があったのです。もう恒例でした。
イチロー氏はキュートな衣装の飲食店でおなじみのHooterのコスプレでその洗礼を受けたのでした。
ちなみに野茂さんは確か体に似合わないピッチピチの(女性用だったか?)のコスチュームを着させられていたと記憶します。
なお、このコスプレは前回のCBA(労使協定:2017-21)において、一筆加えられて「選手に女装を強要すること、または人種、性別、国籍、年齢、性的指向、その他の特徴を攻撃するような衣装を強制的に着させること」は禁止となりました。
女装は完全抵触でアウトとなり、他もなかなか思い切ったことが出来ません。
今はクラブによっては試合用のユニフォームのままスタバに大量のコーヒーを買いに行くという所業を課すところもあったと思います。ただ、もうこの時代でカメラに撮られると色々と厄介なのでやったとしてもそんな程度です。
ゴリゴリのマッチョ or ヒゲがセクシーに女装するという、笑いがあるかどうかはともかく、ギャップによる組み合わせとしては最強のコンビネーションはもう無くなりました。RIP。
サンスポさんの全文翻訳記事
イチロー氏の名スピーチの全翻訳をサンスポさんが掲載なさっています。ぜひ、サンスポさんのサイトでご確認ください。ニュアンスもしっかりとキャッチしてくださっています。素晴らしい!
【スピーチ全文①】イチロー氏「私はもう51歳ですから、新人いじりはほどほどにお願いします」
【スピーチ全文②】イチロー氏「野茂英雄さんの『勇気』があったからこそ、私の目は開かれました」
【スピーチ全文③】イチロー氏「マーリンズの一員として3000本安打を達成できたことに感謝しています」
【スピーチ全文④】イチロー氏「『国の恥になるな』という人さえいました」「最も私を支えてくれたのが、妻の弓子です」
サバシアのいじり
ちなみにCC・サバシアも最初にイチロー選手をいじりましたが、これは「僕からROYを奪ったイチローもおめでとう」と言ったのでした。
C.C.サバシア | イチロー |
---|---|
33試合 33先発 180.1 IP 17勝5敗 ERA 4.39 SO 171 | 157試合 PA 738 AB 692 242 Hits 127 Run .350/.381/.457 56 SB |
ROY 2位 July ROM | ROY 1位 MVP 1位 AS Batting title |
神戸、WBCそして一弓
1995年/1996年にオリックスで神戸を元気してくれたイチロー氏はやはり恩人のような選手ですし、2006年の王監督、2009年の原監督の下でのWBCで大活躍した姿は鳥肌ものでした。大苦戦だった2009年は最後の最後に日本中に大歓喜をもたらしてくれました。CF前決勝タイムリーが出た時はそこら中で歓声が上がりましたから。あんなのはちょっともうないかもしれないです。こうやってMLBでHOFにまでなってくれて本当にありがたいことです。
おめでとうございました。
なお、こんな逸話があったとは!!
役所広司、イチロー家の愛犬との「結婚」明かすhttps://t.co/5xmd7HpKBE
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) June 16, 2025
約25年前、役所の飼っていたメスの柴犬とイチローの愛犬・タロウが結婚し、メジャー時代のイチローの愛犬「一弓」が誕生したことを明かした。 pic.twitter.com/W1DVkJZ7lj
一弓はイチローさんの2019年の引退を見届けるかのようにその年の夏に虹の橋を渡ったようです。『プロフェッショナル 仕事の流儀』の確かイチロー特集の1回目に登場した一弓。
NHKプロフェッショナル
— りん@ぎふ (@Rin01812) January 22, 2025
イチロー回の再放送
一弓😭 pic.twitter.com/Aism2fqQtD
お読みいただき、ありがとうございました。
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