むしろ注目はTORの投手陣vsSEAの打撃陣
現地2025年10月12日、マリナーズ@ブルージェイズのALCS Gm1がトロントのロジャース・センターで行われました。
強烈な打撃力を備えるブルージェイズに対し、ローテーション、ブルペンともに強烈な投手力を誇るマリナーズとの対戦。両クラブのチームカラーははっきりして分れており、非常に興味深い顔合わせとなり、筆者はむしろ、ブルージェイズの投手陣vsマリナーズの打撃陣という構造で見たいと思っておりました。果たしてGm1の結果は?
ALCS ロスター
まずALCSのロスターです。
SEA:ブライアン・ウーがIN
マリナーズは胸部の痛みでALDSのロスターから離脱していたブライアン・ウーが入りました。そのウーはGm3以降の先発が見込まれます。また野手ではOFのルーク・レイリーに代わり、ユーティリティーのマイルズ・マストロブオーに(Miles Mastrobuoni)が入っております。
Lock it in 🔒 #SeizeTheMoment pic.twitter.com/gXrBeOnket
— Seattle Mariners (@Mariners) October 12, 2025
TOR:ベテラン右腕2人がIN。ビシェットは入らず
一方のブルージェイズのロスターには、マックス・シャーザーとクリス・バシットのベテラン右腕2人が入り、リリーバーのトミー・ナンスとジャスティン・ブルールが外れています。
OFFICIAL: Presenting our ALCS roster! #WANTITALL pic.twitter.com/32YoWSAnBD
— Toronto Blue Jays (@BlueJays) October 12, 2025
膝の捻挫で離脱しているボー・ビシェットですが、ALCSのロスターからも外れました。ベースランニングのドリルを行ったようですが、まだ本番で走れる状態ではないようです。それにしてもビシェットはユニフォームだと細身に見えるのですが、軽装だといやいやそのマッスルぶりがよくわかります。
Here’s video footage of Bo Bichette appearing to aggravate his knee injury while running the bases today at Rogers Centre.
— Daniele Franceschi (@Daniele_Media) October 12, 2025
Walked off gingerly and can be seen shaking his head in frustration. #postseason
(Viz courtesy of @Sportsnet) pic.twitter.com/Dq7m4c9T0v
ブルージェイズが先制
まず、先制点はブルージェイズでした。
1回表、リードオフのジョージ・スプリンガーがマリナーズ先発のブライス・ミラーの初球の97.3mphの4シームを叩き、これが右中間スタンドに入るHRに。ブライス・ミラーの打たれたボールはコースは抜群でゾーンぎりぎり。あえて言うならベルト付近だったか?と思うのですが、ホップ要素の多いブライス・ミラーのボールをよく1球で仕留めたと思います。レギュラーシーズンでもミラーからHRを1本放っているジョージ・スプリンガーは総じてマリナーズの先発陣に相性が良いです(2025年はそれぞれ1試合の対戦でしたが)。
ここまでは対戦構造の表面が出た感じがします。強烈なブルージェイズ打撃陣をマリナーズ投手陣がどう抑えるのか?という面でまずはブルージェイズの良い面が出たというところです。
ネイサン・ルークがゲームから離脱
2番のネイサン・ルークは12球も粘り四球を勝ち取りましたが、ファウルで粘る最中に自打球を右膝に直撃し、これが響いて4回表の守備からマイルズ・ストローに代わりました。症状は打撲で現時点ではロスターに影響しないようです。
ブライス・ミラーが好投!
1点を先制されたブライス・ミラーは上述のルークの12球の打席もあり、1回裏に27球も投じ、深いイニングまで行けないのではないか?と思われましたが、2回裏を7球で締めると、積極的なブルージェイズ打線がむしろ早打ちを演じてくれ、3回裏は8球、4回裏も8球とどんどん球数をセーブし、6イニングまで到達。
ブライス・ミラーはALDSで.529/.550/1.059、HR 3、RBI 9と止まらなかったヴラディーミル・ゲレロ・Jr.も3-0に抑え、完全にブルージェイズ打線を封じます。
結果、6回2ヒッター、失点1、ER 1、BB 3、SO 3、HR 1と見事過ぎるQS(クオリティー・スタート)を実現。この好投がマリナーズ打線の好機での得点につながりました。
カル・ロリーがALCS 1号!
マリナーズは1回裏に、2番のカル・ロリーがブルージェイズ先発のケビン・ゴーズマンからチーム初ヒットを放ち、フリオ・ロドリゲスの連続シングルで1、3塁のチャンスを作るも、つづくホルヘ・ポランコの3Bゴロでホームに突入したカル・ロリーがアウト。先制の機会を逃しました。これ、タイミング的にはアウトでしたが、チャレンジしていればセーフだったかもしれませんね。
1-0とブルージェイズがリードして進んだ6回表、マリナーズは2アウトからカル・ロリーが好投していたケビン・ゴーズマンのスプリッターにうまく対応し、これをバットに乗せて右中間スタンドに放り込むソロHRを放ち、1-1の同点に。
ホルヘ・ポランコが2RBI
さらにマリナーズはつづくフリオ・ロドリゲスが四球で歩き、畳み掛けます。ブルージェイズはここでケビン・ゴーズマンをお役御免とし、左腕のブランドン・リトルにスイッチ。ケビン・ゴーズマンは、5.2 IPで被安打3、失点2、ER 2、BB 1,SO 5、HR 1でした。ケビン・ゴーズマンのERが2になっている通り、ブルージェイズは勝ち越しも許します。
ワイルド・ピッチで2塁に到達したフリオ・ロドリゲスをつづくホルヘ・ポランコがLFにシングルを放ち、2塁から生還させてマリナーズが2-1と勝ち越しに成功。ブルージェイズからすれば淡白な攻撃になっていたので一気に持っていかれた状態になりました。
ホルヘ・ポランコは8回表の打席でも活躍。マリナーズはセランソニー・ドミンゲスの2つの四球でチャンスを作って1アウト1、3塁とすると、ホルヘ・ポランコがしぶとく1、2塁間をやぶるタイムリーを放ち3点目。スコアを3-1とします。
SEAはブルペンも完璧投球
マリナーズは7回にゲイブ・スパイアーを起用し、パーフェクトで降板すると、8回はマット・ブラッシュがキレキレのスライダーでこれまたパーフェクト・リレー。最後は守護神のアンドレ・ムニョスが登板。これまたパーフェクトに抑え、結果、マリナーズ投手陣がブルージェイズに与えたヒットは先発のブライス・ミラーが与えて2安打のみ。
ブルージェイズの勢いを止めたマリナーズがGm1を制しました。
Gm2はマリナーズがローガン・ギルバート、ブルージェイズがヤンキースをノーヒットに抑えたトレイ・イェサベージです。
またも投手戦になるのか?注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント