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【MLB2023FA】レッドソックスのザンダー・ボガーツがオプトアウトを行使し、FA市場へ参戦

11/10のFA解禁に向け、ボガーツも決断

 ワールドシリーズが終了したのが、現地2022年11月5日。この日から5日間は、所属しているクラブが契約が切れる、あるいはFA資格を得た選手に対して独占的に交渉出来る期間となっています。

 そして5日後の2022年11月10日が今オフのFA(フリーエージェント)の解禁日となっており、この日から他クラブとの交渉が可能になります。

 よって、10日からよーいどんでスタートが切れるように、クラブ側は現状の契約が切れる、つまり契約期間が2022シーズンで終了し、2023年がクラブオプションとなっているような選手、あるいは2023年がプレーヤー・オプション、ミューチュアル・オプション、べスティング・オプションになっている選手に来季をどうするか結論を出しているところです。

 下記の記事はマイナー・オプションの話も書いていますが、後半は契約上のオプションのお話なのでご参考に。

 そして、契約期間が残ってはいるものの、当初の契約で2022年終了時にオプトアウトを設定している選手もその対象で、彼らも今、結論を出しています。

 そして、レッドソックスのザンダー・ボガーツ(Xander Bogaerts)も結論を出しました。

ボガーツ、3年60Mドルを残し、オプトアウトへ

 もはや予想通りと言っていいのですが、レッドソックスのSS、ザンダー・ボガーツが正式に契約から手を引くことになりました。オプトアウトとは契約の途中解除を選手側が決めることで、 ボガーツは、ボストンとの契約の最後の3年と$60Mを残して、FAのオープン市場でより大きな契約を探すことになりました。

ボガーツの現契約

 一応、ボガーツの現契約を記しておきます。

  • 6 年/$120M (2020-25) + 2026 べスティング・オプション
    • 2019年4月1日に延長契約にサイン。
    • 支払い:$20M/年(2020-2025)
    • 2026年:$20M べスティング・オプション(ボガーツが2025シーズンに535PAを達成し、尚且つシーズン終了時にヘルシーな状態であれば保証)
    • 2022年終了後にオプトアウトあり
    • アウォード・ボーナスあり。
    • MLS7年後にノー・トレード条項発動(2020年8月に条件を満たす)

 ザンダー・ボガーツは1992年10月1日が誕生日。ちょうど30才になったばかりです。節目となる30才に到達する2022シーズン終了のタイミングでオプトアウトを設定していた時点で、その可能性は常にあると思われていました。

まだ交渉の余地はあるものの

 注目点はレッドソックスがボガーツと再び延長契約を行うことで、オプトアウトを無意味なものにするかどうかということでしたが、2022年春に行われた延長交渉では、現契約に1年をプラスし、金額も$ 30Mを上乗せしたものにとどまったことが報道されました。

 つまりはボガーツ側からすれば、もう契約延長はないと思われるほどの熱意のないオファーであったと捉えたということ。その後、両者にそれ以上の交渉はなかったとされていますが、ベースボール・オペレーション社長のハイム・ブルームはオフシーズンに向けてボガーツがボストンの最優先事項であると強調したことから、何らかの交渉が行われたと思われます。

 レッドソックスは、10日(木)にFAが解禁となるまではボガーツとの独占交渉権を保持しています。 ボストンで最後まで過ごしたいと思っているボガーツに対し、残りわずかの期間にレッドソックス側がボガーツのオプトアウトの意思を翻すようなオファーをするとは考えにくいため、一旦はFA市場に出てしまうことになりそうです。

 仮にボガーツがFA市場に出たとしても、そこでもレッドソックスはもちろん交渉は可能ですが、いいいファーをしそうなクラブの存在が。

【予想】フィリーズが交渉する!?

 これはあくまで個人的な見解であることは断っておきますが、おそらくフィリーズはボガーツ獲得に動くと思われます。

 先日まで行われたワールドシリーズにおいてもフィリーズはSSの打撃が弱かったと言わざるを得ませんでした。ルーキーのブライソン・ストットが頑張りましたが、やはり下位で攻撃力が落ちました。フィリーズはディディ・グレゴリアスをDFAにした後、大きな補強をしませんでした。

 そして、現地2022年11月7日、フィリーズは2Bとしてワールドシリーズで素晴らしい守備と打撃を披露したジーン・セグラとのオプションを拒否。セグラもFAでフィリーズを出ることになりました(まだFA市場で再契約する可能性は残っています)。

 フィリーズのベースボール・オペレーションの社長は元レッドソックスのデーブ・ドンブロウスキ。接触することは100%間違いないところです。

 また、「ロブ・トムソンの下でやりたい」とボガーツが思っているかどうかはわかりませんが、ワールドシリーズで一躍有名になり、選手からの評判がすこぶるいい監督のもとでやりたいと思うのは選手なら至極当然のことです。

FAのSSの動きも影響

 ドンブロウスキがボガーツに執心している面があるものの、他のFAのSSの動向にも影響を受けそうです。

 ツインズからオプトアウトしたカルロス・コレア、そしてドジャースからFAとなるトレイ・ターナーの2人が果たしてどのような動きを見せるのかも注目で、ただこの2人の場合は8年/$240M以上の条件は見ておいた方が良さそうです。そして参戦が増えるほどに金額も高騰しそうな気配も。

 ボガーツがFAとなった場合、レッドソックスは当然QO(クオリファイング・オファー)を出します。これはもう断られることを前提に、プロスペクト欲しさに出すと思われます。CBA交渉もこれを残しましたから、昨年とほぼ変わりません。

SSファイナリスト 

 すでにキャリア通算4度のシルバースラッガー賞を受賞しているボガーツは、2022年もSSのファイナリストに名を連ねております。5度目の受賞になるでしょうか!?

 あれだけ守備のうまいボガーツがいまだゴールドグラブ賞を獲得していないのも不思議ではあります。

 ボガーツ&デバースのコンビが見られるなくなるのはファンとしては哀しいことです。ラファエル・デバースも2023年オフにFAを控えており、OBのペドロ・マルチネスはボガーツとデバースを手放せば、レッドソックスが培ってきた伝統が崩れると警鐘を鳴らしています。2004年にバンビーノの呪いを解いて以来、2007年、2013年、2018年とワールドシリーズ・チャンプとなったレッドソックスはこの20年近くの間に、良いものを築き上げてきました。それをチームのコアとなる選手がを受け継いできたのですが、2人は現役のレッドソックス選手の中でもそのコアの選手であり、彼らなしでは強さをキープできないという意味かと思われます。

 ボガーツの動向に注目です。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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