自ら、”サイ・ヤングに値する”
現地2020年9月23日、MLBの2020レギュラーシーズンもこの日を入れて残り5日。消化の早いクラブはこの日で57試合目、ほとんどのクラブが55〜56試合目となり、いよいよ佳境に入って来ました。
そんな中、シンシナティ・レッズのトレバー・バウアー(Trevor Bauer)が気合の入った投球を見せてくれました。
大混戦のナ・リーグのPS枠争い
レッズがプレーオフ・スポットに収まるにはまずはリーグ7位、8位に該当するワイルドカードの2枠に入ることが最優先。
というのも1位はカブスでもう地区優勝と言っていい状態。2位はカージナルス。カージナルスはCOVID19のクラスターの影響で試合消化が遅く、これがレッズに少なからず、心理的プレッシャーを与えています。
気になるカージナルスの存在
この日のゲームを終了して、カージナルスは27勝26敗でまだ53試合を消化したところ。一方のレッズは、29勝28敗で57試合が終了。残り試合数が7試合と3試合ですから、「落とせない」というプレッシャーはレッズの方が強いです。
カージナルスは日程が厳しい
カージナルスは現地24日からブルワーズとの5連戦を控えています。このうち25日はダブルヘッダー。これが最終カードなのですが、カージナルスの9月の日程は、9日にオフがあっただけで、10日から27日まで18日間でなんと23連戦。この辺は奇跡的に公平さを生んでいるのかもしれません。
マーリンズのダウンがさらにカオスを呼ぶ
さらにナ・リーグのワイルドカードスポットはジャイアンツ、ブルワーズが日替わりで入れかわっている状況。
それに拍車をかけているのがマーリンズの不調。ここに来てついに貯金がなくなりそうです。マーリンズの勝率が.500を切れば、スポット外のフィリーズなどにもまだチャンスが残っています。
ナ・リーグのNO.6、NO.7、NO.8シードが混沌としています。
ビッグゲームで勝つバウアー
前置きが長くなってしまいました。この日を入れて残り4試合のレッズは負けられない戦いであったということを言いたかったのでした。しかも対戦相手はNO.8シードを狙うブルワーズ。
このゲームで起用されたトレバー・バウアーにとってまさにビッグゲームという意味あいを持っていました。
4回までパーフェクト
初回から気合が入っていたバウアーは、1、2回で4奪三振の力投。ゲーム中盤の4回まではランナーを一人も出さないパーフェクト投球を披露。
しかし、5回表、先頭のダニエル・ボーゲルバックに四球を与えてしまうと、2アウトからオーランド・アルシアにタイムリー二塁打を打たれ、1失点。失点はこの1点のみでした。
6回表にはエラーとシングルヒットでノーアウト1、3塁のピンチを迎えますが、クリスチャン・イェリッチ、ジェド・ジョーコ、ダニエル・ボーゲルバックと三者連続三振でピンチを切り抜けました。
結局、トレバー・バウアーは8回まで投げきり、球数は104球。被安打4、失点1、与四球1、奪三振12という素晴らしい投球を見せました。9回はILから復帰のウェイド・マイリーが3人で抑え、レッズが6−1でブルワーズを下しました。
これだけ三振を奪いながら、8回を投げきって104球とはさすがですね。
サイ・ヤングに値する
試合後、バウアーは自身の投球を「サイヤング賞」に値すると公言。それだけの価値のある投球だったと思います。
サイヤング賞争い
ナ・リーグのサイヤング賞争いですが、デグロムがハムストリングを傷め、「すわ」という状況になりましたが、サイドラインに下がることなく投げ続けています。下記の数字は現地2020年9月23日時点での数字です。果たしてバウアーが取るのか??
- 勝利数
- ダルビッシュ投手(CHC) 7-3
- ザック・デイビーズ(SDP) 7-4
- マックス・フリード(ATL)7-0
- カイル・ヘンドリクス(CHC)6-5
- クレイトン・カーショウ(LAD) 6-2
- トレバー・バウアー(CIN) 5-4
- 5勝はあと5名
- ERA
- トレバー・バウアー(CIN) 1.73
- コービン・バーンズ(MIL) 1.77
- ディネルソン・ラメット(SDP) 2.00
- ジェイコブ・デグロム(NYM)2.14
- ダルビッシュ投手(CHC) 2.22
- IP
- カイル・ヘンドリクス(CHC) 81.1
- ヘルマン・マルケス(COL) 74.2
- トレバー・バウアー(CIN) 73.0
- ダルビッシュ投手(CHC) 69.0
- SO
- トレバー・バウアー(CIN) 100
- ジェイコブ・デグロム(NYM) 94
- アーロン・ノラ(PHI) 90
- ディネルソン・ラメット(SDP) 89.0
- ダルビッシュ投手(CHC) 88.0
- WHIP
- トレバー・バウアー(CIN) 0.79
- ディネルソン・ラメット(SDP) 0.87
- ジェイコブ・デグロム(NYM) 0.92
ここ2年ほど勝利数はそれほどインパクトを残していない投票になっています。投票する記者の皆さんも、チーム事情を考慮していかに、バイアスなしに良い投手かを探ろうとしているようです。
レッズは残り3試合。ア・リーグセントラルの首位に立ったツインズとの対戦です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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