現地2018年10月2日、ロッキーズ@カブスのNLワイルドカードが行われました。
延長13回までもつれる死闘が繰り広げられ、ロッキーズがトニー・ウォルターズ(Tony Wolters #14)のシングルで勝ち越しに成功。2-1の僅差でNLDS進出を決めました!
A WILD start to the #postseason. pic.twitter.com/wPHfAU6tDc
— MLB (@MLB) October 3, 2018
総勢43人登場のドラマ
このゲーム、どれくらい死闘だったかと言いますと、まず試合時間が4時間55分。筆者が13時にツイッターを見ても「終わってねー」と驚いたくらいで、19:09ゲーム開始でゲームセットは日付を若干またぎました。
そして登場した選手がカブスが23名、ロッキーズが20名の総勢43名。カブスは野手を全員使いきりました。2ndキャッチャーのビクター・カラティー二も代打で起用。何かあったら3rdキャッチャー扱いのカイル・シュワーバーがマスクをかぶる臨戦態勢に(シュワーバーの本職はC)。ロッキーズも野手はギャレット・ハンプソン(2B)を残したのみでした。
さらにカブスはコール・ハメルズとカイル・ヘンドリックスまで登板。負けたら最後の総力戦が展開されたことがよくわかると思います。
カイル・フリーランドが好投
ゲーム展開ですが、やはり素晴らしい仕事をしたのはロッキーズ先発のカイル・フリーランド(Kyle Freeland)です。7回2アウトまで82球を投げて被安打4、無失点、奪三振6、与四球が1。当たってないカブス打線だったとは言え、大一番でナイスゲームメイクだったと思います。
カブス先発のジョン・レスターもよかったです。初回に失点したものの、6回を被安打4、失点1、奪三振9という内容。この2人が稀に見る好ゲームを演出しました。
初回にリグレー独特の二塁打
ロッキーズが初回に先制したシーンです。D・J・ルメイユの打球がリグレー独特の外野フェンスのツタにボールが隠れてしまう事態に。このグランドルール・ダブルが先制のきっかけになりました。
LFを守っていたクリス・ブライアントもいい判断だったと思います。あのまま流していたら、あの時点で1塁ランナーのC・ブラックモンが還っていたので。ほんとうはすぐに引っ張り出せたかどうかは本人とCFが知るところかと思います。
ゲームは1−0のロッキーズ・リードのまま終盤8回に。
”秘密兵器”テレンス・ゴアで同点!
8回裏も2アウト。もうやばいぞというところまで来てしまいましたが、ここでアンソニー・リッゾがシングルで出塁。さすがです。J・マッドン監督は勝負どころと踏んでここで代走にテレンス・ゴアを起用。ほんとうに足だけのスペシャリストで、以前記事にもした選手です。
そのテレンス・ゴアは期待通りに2盗に成功。もうロッキーズ・バッテリーも諦めていましたね。それくらいテレンス・ゴアの足はすごいということですね。
スコアリングポジションに進んだことでバッターを楽にしたことでしょう。ここでハビアー・バイエスがCFへクリーン・ヒットを放ち、2塁からゴアがすごい勢いでホームに還り、カブスが終盤に1−1の同点に。これはいいシーンでした。リグレーも盛り上がりました。
トニー・ウォルターズが殊勲打
ゲームが決まったのは延長13回表。ロッキーズは2アウトだったんです。
ここでまずトレバー・ストーリーがシングルを放って勝ち越しのランナーで出ます。次打者のジェラルド・パーラもシングルで続き、これでストーリーが3塁まで進み、2アウト1、3塁の大チャンスに。
ここでトニー・ウォルターズ。ウォルターズはチェンジアップを狙っていました。配球がチェンジアップ、チェンジアップで2ストライク、4シームで1球ボールで、次はかなりの確率でチェンジアップだと思いますね。しかも少し甘めでした。
これでトレバー・ストーリーが還り、2-1に。
最後はホルヘ・デ・ラ・ルーサが三者三振に仕留め、ロッキーズがNLDS行きを決めたという流れでした。
【動画】Recap: COL 2, CHC 1 – F/13
カブス、7回の大チャンスを決められず
カブスは中盤のチャンスを決めきれませんでした。攻守ともに締まっていたロッキーズが唯一ぐらついてしまったのがこの回。7回2アウト1塁で2番手でアダム・オッタビーノが登板。同時にキャッチャーもドリュー・ブテラに交代。
オッタビーノは代わって早々、ランナーがいないと思っているのか?というくらいのかなりハードなワイルド・ピッチ。さすがに緊張していたのかもしれません。スライダーが手につかずに四球。
次打者のトミー・ラルーサの時、凡打に打ち取ったと思った時、今度はキャッチャーのドリュー・ブテラが打撃妨害。カブスは2アウト1、2塁とチャンスを作ったのですが、ジェイソン・ヘイワードが結構簡単に三振に取られ無得点。
相手のミスもあったのにここで取れなかったというのは大きかったです。
カブスは11回にも2つのフォアボールでチャンスがあったのですが、いずれも凡退。あと1点に泣きました。6安打でしたから、ほんとうに湿っていました。
トレバー・ストーリーが活躍
ロッキーズはトレバー・ストーリーが走攻守で活躍。6打数3安打の打撃だけでなく、最終回のサードへの進塁、さらに彼の守りがどれだけ失点のピンチを防いだか、非常に価値のある仕事をしたと思います。
トレバー・ストーリーは9月18日に右肘を故障し、すわTorn UCLか!?と周囲をどっきりさせましたが、まだ炎症が続いています。そんな悪いコンディションでのこの集中力。素晴らしいです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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