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【MLB】レイズのランディー・アロウザリナのメキシコでの収監と映画化

ポストシーズン・ヒーローのトラブル

 来季の成績に影響しなければよいのですが・・・というお話です。

 ESPNのジェフ・パッサンさんの情報によりますと、現地2020年11月25日、タンパベイ・レイズの外野手で、今ポストシーズンに大活躍し、ALCS MVPに輝いたランディー・アロウザリナ(Randy Arozarena)がメキシコで逮捕、48時間収監されることになりました。

元妻と子供をめぐって

 ランディー・アロウザリナが収監されたのはメキシコのユカタン州。そこには元妻が住んでいました。

 ランディー・アロウザリナが結婚していたというのも筆者は知らなかったのですが、地元紙のYUCATAN AHORA!にはウェディングドレスを着た女性と正装に身を包んだランディー・アロウザリナの写真が掲載されていますから、どうやら正式に結婚はしていたようです。

 そして二人の間には2018年に娘さんが出来ていました。2020年に2才になるお子さんです。

 ただ、いつ離婚したのかは定かではありません。

「誘拐」とみなされてもおかしくない状況

 一体、何があったのか?親権をめぐるトラブルがあったことだけは確かです。

 アロウザリナはその娘さんにプレゼントを渡したいからということでユカタンに入り、元奥さんに近づいた模様。

 そして、奥さんからお嬢さんを強引に引き剥がそうと、屋内で暴力をふるった。そして、それを止めようと間に入った元義理の父に対しても暴力をふるったというのが、今回のYucatan Ahora!には出ています。どんな暴力をふるったのかは現段階では定かではありません。突き飛ばしたのか、手を上げたのか。かなり感情的な状況になった模様です。

 報道は断片的ですので、アロウザリナ側の言い分を聞く必要もありますが、どうやら、力づくでお嬢さんを連れ出そうとしたのは間違いなさそうです。もしそうであれば、誘拐未遂で告訴されてもおかしくない話です。

 そういったトラブルが起きる中、アロウザリナは路上で男性数人に取り押さえられ、「警察を呼ぼう」ということになり、逮捕、収監されたというのがその大筋です。

レイズも対応に追われる

 このトラブルにより、レイズも対応に追われ、現在は正式なコメントは出しておりませんが、情報収集の最中ということのようです。

映画化の話があったばかり

 2020年のポストシーズンで大活躍し、一躍ヒーローとなったランディー・アロウザリナにはその激しい半生を映画化したいというオファーがあり、2022年もしくは2023年にリリースされるところまでスケジュールされていました。

 果たして今回のDVでどうなるのか?

メキシカンリーグでのプレーが出会い

 映画化された場合、重要な1シーンになると思われるのが、メキシカン・リーグ時代のことです。ランディー・アロウザリナはオフのウィンターリーグがあるごとにメキシコでプレーしていました。

 そもそもキューバ出身のランディー・アロウザリナは2016年8月にアマチュアFAとしてカージナルスとサイン。

 2016年の後半はメキシカンリーグのティフアナ・ブルズ (Toros de Tijuana)でプレー。ティフアナ・ブルズはトリプルA扱いです。オフにはメキシカン・パシフィック・ウィンターリーグのマジョス・デ・ナボホア (Mayos de Navojoa)でプレー。

 2017年はシーズン中はカージナルスのクラスA+、ダブルAに所属。そのオフには再びマジョス・デ・ナボホアでプレー。

 2018年のシーズン中は、カージナルスのトリプルA、ダブルAでプレー。そのオフにも三度マジョス・デ・ナボホアに所属。

 とメキシカン・リーグでプレーしていたことが元奥さんとの出会いのきっかけだったようです。

 2019年はダブルAからスタートし、トリプルAに上がり、8月14日についにメジャー・デビューを果たしました。2019年のメジャーでの成績は、19試合で20打数6安打、打率.300、HR 1本、二塁打1、RBI 2。

 2020年1月にトレードでレイズに移籍。ショートシーズンとなった2020シーズンは23試合で、64打数18安打、打率.281、OBP .384、SLG .641。HR が7本で、RBIは11。この好成績がポストシーズンの抜擢にもつながりました。

ポストシーズンHR&安打記録を樹立

 2020年のポストシーズンでの活躍はすごかったですね。ちなみに、カージナルス時代の2019年にもポストシーズンに出場しましたが、NLDS、NLCSの5試合で、しかもいずれも途中出場ばかり。1試合1打席で計5打席のチャンスしかありませんでした。ヒットレスでした。

 2020年のポストシーズンはALWC、ALDS、ALCS、WSで計20試合に出場。77打数29安打、打率.377、OBP .442、SLG .831。HR 10、二塁打 3、三塁打 1、BB 8、SO 19でRBIが14。

 打率はALWCで.500、ALDSで.421、ALCSで.321、ワールドシリーズで.364。

 ワールドシリーズGame4での転びながらのホームインは非常にインパクトがありましたね。

DVポリシー違反が適用されれば危うい 

 さて、仮にアロウザリナにDVポリシー違反が適用された場合、かなり重い処分が予想されます。例えば、直近ではヤンキースのドミンゴ・ヘルマンが81試合、ドジャースのフリオ・ウリアスが20試合、フィリーズのオデュバル・ヘレーラが85試合のサスペンションの処分がくだされています。

 元カブスのアディソン・ラッセルは40試合のサスペンションでしたが、もう色々と叩かれてサスペンション以降の成績は降下の一途。

 ランディー・アロウザリナはひょっとしたら2021シーズン、半分しか出られないかもわかりません。

 そうなると映画化の話も吹っ飛んでしまうような、今回のトラブルでした。ワールドシリーズでのあの本塁へのベースランニングのように転んでしまうのか、はたまたあのシーンのように立ち上がってホームインするのか、これから注視しておきたいと思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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