年間2430試合もやっていればこんなことも
メジャー・リーグの年間試合数は2,430試合。これは163試合目のタイブレーカーやポストシーズンのゲームを除いたレギュラー・シーズンの試合数で、計算は162試合/Club x 30 clubs ÷ 2。最後に2で割るのは1試合は2チームで行い、重複を避けるため。同じ1ゲームでもたとえばTEX@SFGのカードはそれぞれ1試合ずつカウントして162試合にしますからね。
しかし、こんな幕切れがあるでしょうか?
現地2025年4月28日のレンジャーズ@ジャイアンツのゲームは立ち上がりに先発がやや荒れましが、その後はともにリリーバー陣が踏ん張り、流れを渡さない緊迫した展開のまま9回裏のジャイアンツの攻撃へ。おそらくオートマティック・ランナーがつく延長戦でないと決着がつかないだろう・・・そう思われたのですが、まさかのリトルリーグ・エラーという送球ミスの連続で試合が終わりました。
ちょっと見てみましょう。
試合の流れ
- Top 1TEXが先制 (TEX 2 @ 0 SFG)
- SFGの先発はジョーダン・ヒックス
- 1アウトから2番のJ・バーガーがダブル
- 3番のJ・ピダーソンもダブル(1アウト、2,3塁)
- 4番のA・ガルシアは三振(2アウト)
- 5番のM・セミエンがLFへ2点タイムリーでTEXが先制
- Bot 1SFGが1点を返す(TEX 2 @ 1 SFG)
- TEXの先発はジャック・ライター
- 1アウトからW・アダムスが四球
- J・H・リーがRF前シングル
- M・チャップマンが四球
- W・フローレスが押し出し四球でSFGが1点を返す
- Bot 4J・ライターが降板。SFGが同点に(TEX 2 @ 2 SFG)
- 先頭のH・ラモスがシングルで出塁→2塁へ盗塁
- 1アウトを奪ったところで、J・ライターが降板。2番手は左腕のジェイコブ・ラッツ
- P・ベイリーのCFへの犠牲フライでH・ラモスが3塁へ進塁
- クリスチャン・コスがLFへタイムリーでSFGが同点に
- Top 5TEX得点ならず
1アウトからL・タベラスがダブルを放ち、チャンスメイクするも得点ならず
- Top6TEX、またもチャンスを潰す
先頭のJ・ピダーソンがトリプルを放つも、A・ガルシア、M・セミエン、N・アーメッドが倒れて得点ならず
- Top 7TEX、3度チャンスを潰す
2アウトから9番のL・タベラスがダブルを放つも1番J・スミスが3Bゴロで得点ならず
- Bot 7TEX、ピンチを凌ぐ
- 3番手のケイレブ・バウスリーが2アウトを奪い、左腕のロバート・ガルシアにスイッチ
- 左vs左で、M・ヤストレムスキーがシングル
- R・ガルシアの牽制悪送球で2アウト3塁でW・アダムスに
- W・アダムスは3Bゴロに倒れてTEXはピンチを凌ぐ
- Top/Bot 8TEX/SFG、得点ならず。
- TEXは2アウトから出塁するも得点ならず。
- SFGもR・ガルシア→C・マーティンの継投に得点ならず
9回表はSFGはC・ドバルを投入。2三振で流れをつくる
- Bot 9衝撃のラストでSFGがサヨナラ勝ち
先頭のH・ラモスがボテボテのPゴロでリトルリーグ・エラーで生還。信じられないサヨナラ勝利
ジャック・ライター、制球が定まらず
レンジャーズはジャック・ライターが先発。Pre-2025ではトップ・プロスペクト・ランク100からも漏れ、ちょっと心配されましたが、2025年はスプリング・トレーニングから速球が復活。見事にローテーションの座を射止めました。開幕2連勝とさすがの投球を見せていましたが、2戦目を投げた後に右中指のマメが悪化。15Days ILに入っており、この日が復活のマウンドでした。
ただ、いいボールを投げつつも、ちょっと力みが出たのか四球を連発。3.1イニングで被安打2ながら、BB 4で2点を失い、不本意な結果となりました。ジャック・ライターは次に期待しましょう。
H・バードソングが好投!!
上述の流れを見ておわかりのように荒れそうなゲームをなんとか先発が落ち着かせ、そしてともにリリーバーが踏ん張りました。
レンジャーズは5回以降、毎回ランナーを出すも1本が出ず。これは6回からマウンドに上がったジャイアンツの2番手のヘイデン・バードソング(Hayden Birdsong)が3安打を許すも粘り強い投球を見せ、8回までの3イニングをスコアレス、SO 5,BB 0に抑えた好投が光りました。
なお、下記の埋め込みは21日の登板シーン。彼のフォームを見てもらうために貼っています(2
Hayden Birdsong today:
— Coach Yac 🗣 (@Coach_Yac) April 27, 2025
• 3 IP
• 0 ER
• 5 K
Hayden gave up a leadoff triple in the 6th and got out of it with no runs given up. His ERA on the season is now 1.13…
Here’s a look at his 3 innings pitched: pic.twitter.com/sAAyICPx4q
ただ、傾きそうなレンジャーズの流れを見事に阻止。9回表のカミーロ・ドバルの投球が裏の勝利を呼び寄せたかとかもしれません。
送球エラーが2つ
9回裏、ゲームはあっという間に決まりました。
先頭のヘリオット・ラモスがレンジャーズのルーク・ジャクソンのスライダーにタイミングを外され、ボテボテの投手ゴロに。これを間に合わないのにルーク・ジャクソンがアクロバティックに1塁へ送球。ラインに入っていればまだ良かったのですが、これがRF側に逸れ、RFと2Bのバックアップも間に合いませんでした。
ヘリオット・ラモスも2塁で止まるつもりでしたが、RFが追いついておらず、1Bのジェイク・バーガーがボールを追いかける状況に。それを見てヘリオット・ラモスが3塁へ進塁。そしてジェイク・バーガーの3塁への送球もラインから外れたことで3Bのジョシュ・ヤングも捕れずに後逸。ファウルグランドに転がる間にヘリオット・ラモスがホームインし、ジャイアンツがごっつぁんですと言わんばかりの棚ぼたの勝利を得たのでした。
そもそもはルーク・ジャクソンの1塁への暴投から始まりました。間に合わなくても先頭打者を出したくないので投げてしまうというのは選手の本能として同意したいところもあります。ただ、結果があまりにも最悪でしたね。これがあるので間に合わなければ投げないのが原則なのですが、もう悲惨過ぎました。ジェイク・バーガーの送球も中途半端でした。これでは名手のジョシュ・ヤングも捕りづらいはずです。そして最悪の結果に。
終わったことは仕方ないので、これをシーズン後半の大事な試合につなげてもらいたいですね。
ジャイアンツはこれでシーズン19勝目。ナ・リーグウエストの首位です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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