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【MLB2024FA】注目リリーバーのヘクター・ネリスはカブスとサイン!

カブスがブルペンを補強

 現地2024年1月27日、アストロズからFAとなっていてその動向が注目されていたヘクター・ネリス(Hector Nerris )のディールが決定。

 シカゴ・カブスが獲得することとなりました。現時点ではまだオフィシャルではなく、数日後に詳細が明らかになる見込みです。

契約内容

 マルチイヤー・ディールを望んでいたとされるヘクター・ネリスですが、下記の通り、やや変形したマルチイヤー・ディールの可能性ある内容でサインすることになりそうです。

  • 1年/$9M (2024) + 2025 クラブ・オプション
    • 2025年は、2024年に60試合に登板すればプレーヤー・オプションに変更可
    • その他、インセンティブ

 原則、2025年はクラブ・オプションなのですが、2024年に60試合に登板すれば、プレーヤー・オプションに変更可という内容です。60試合というのはちょっとハードルが高く、結構、クラブ側もそうならないように調整することが多いので、マルチイヤーにはならないかもしれないのですが、可能性は残されています。

 ヘクター・ネリスは2023年は71試合に登板しています。 

カブスはそれなりの誠意

 2023、ワイルドカードへの切符をあと少しのところで逃したカブスは、9月の成績は12勝16敗で、その大きな要因はブルペンでした。9月のサヨナラ負けはなんと5試合を数えます。シーズン終盤にサヨナラ勝ちならチームに勢いをもたらしますが、その逆が多いとかなりしんどい戦いを強いられます。もし、このサヨナラ負けの5試合が無ければ17勝11敗となり、ワイルドカードにすすめていました。

 ゆえにブルペン補強がカブスの今オフの大きな課題でありましたが、カブスは過去の経験、特にキンブレルと大型契約を結んで、成果が得られなかったことから、ブルペンに大枚を使うのは消極的で、なんとか内部から適性を見出して起用してきました。

 しかし、今オフはそうも言っていられないということで、機会を探っており、ヘクター・ネリスにはブルペンの投手としてキンブレルに投じて以来の$10M近い投資を決断したことから、それなりの誠意を示しているとは思います。なお、ライバルはアストロズ、カージナルス、メッツ、レンジャーズ、ヤンキースだったと言われています。

ネリスは元フィリーズのCL

 ヘクター・ネリスと言えば、フィリーズでゲーム終盤を任せられていた投手。2014年のデビューから2021年までフィリーズに在籍し、8シーズンでゲーム・フィニッシュは197試合を数え、このうちセーブは84。

アストロズでさらに進化

 2021年11月にFAとなったネリスはアストロズと2 年/$17M (2022-23)でサイン。アストロズ移籍後の2022年は70試合に登板し、ERA 3.72をマーク(セーブは3)。

 とりわけすごかったのが2023年で、71試合、68.1 IPでERはたったの13で、ERAは1.71。登板数といい、品質といい、2023年のリリーバーでトップランクの成績を残しました。

1年契約のワケ

 FAイヤーということもあり、ヘクター・ネリスは2023年はとりわけ頑張ったと思うのですが、やや気になる点も出てきております。それはベロシティーの若干のダウン。2022年にシンカーのアベレージが94.5mph、4シームのアベレージが94.3mphを記録していたのが、2023年はシンカーが92.0mph、4シームが93.0mphと落ちています。

 2024年6月の誕生日で35歳になるネリス。2016年のMLB3年目からブルペンとしてはフル稼働の状態が続いていました。

YearAgeTmGIP
201425PHI11.0
201526PHI3240.1
201627PHI7980.1
201728PHI7474.2
201829PHI5347.2
201930PHI6867.2
202031PHI2421.2
202132PHI7474.1
202233HOU7065.1
202334HOU7168.1
ヘクター・ネリスの登板数

 ご覧のようにMLB稼働10年で70試合以上が5シーズンもあり、しかも直近3シーズンがいずれも70試合超えという鬼のような登板数です。

 このような過去の疲労の蓄積や年齢的な要素もあり、2年契約にすんなりとYESをもらえなかったという背景だったと思います。

カブスではセットアップ・ロールか

 カブスはおそらく2024年もクローザーはアドバート・アルゾレイ(Adbert Alzolay)を起用すると思われます。2023年に22セーブを記録しました。

 よって、ヘクター・ネリスはイエンシー・アルモンテとともにセットアップ・ロールに収まると思われます。ヘクター・ネリスがヘルシーであればこんな頼もしいことはありませんね。

カブス、大型契約分は空いている

 さて、カブスのペイロールですが、現時点で今永投手のAAV $11.6Mや、ダンスビー・スワンソンの$25.28Mなどを加えてざっと$205M。2024年の贅沢税のしきい値は$237Mですから、まだ余裕はあります。果たしてコディー・ベリンジャーと再契約するのか?微妙に空いたペイロールのスペースをどう使うのかに注目しています。

 とりあえず、あと1人ほど、$2-3Mのレンジでリリーバーは補強すると思われます。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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