ブレーブスとプレーオフのような試合
現地2023年6月24日、グレート・アメリカン・ボール・パークで行われたブレーブス@レッズの3ゲームシリーズのGame2は、またしてもアツい展開に。
ゲームはGame1同様に打撃戦となり、レッズが最終回に驚異的な粘りを見せるも一歩届かず、ブレーブスが7-6で接戦をものにしました。
レッズがまた劣勢から追い上げる展開
先発はレッズが右腕のグラハム・アシュクラフト(3勝5敗、ERA 6.78)、ブレーブスはルーキー左腕のジャレッド・シャスター(4勝2敗、ERA 4.57)。
これはまた打撃戦になるのでは思いましたが、立ち上がりは静かな展開に。
先制点はブレーブスで2回表にトラビス・ダーノーのHRで1点を先制。ブレーブスは3回表にも先頭のオジー・アルビーズに今季18本目となるソロHRが出て、追加点。さらに、二塁打で出たマット・オルソンをマーセロ・オズーナがRFにタイムリーを放ち、このイニング2点目。3回表を終えて3-0とリードする展開となりました。
レッズ、反撃開始
3回裏、レッズも反撃に出ます。先頭のTJ・フリードルがシングルで出塁。その後、2アウトを奪われますが、売出し中のルーキー、マット・マクレインがCFへ2ランHRを放ち、2-3と1点差に詰め寄ります。
その後、ブレーブスは4回表に2アウトからチャンスを作り、マット・オルソンの2ランHRなどで3得点を上げ、6-2とリードを拡大。
一方のレッズも意地を見せ、4回裏にエリー・デラクルーズがシングルで出塁し、スペンサー・スティールが2ランHRを放ち、4-6と再び詰め寄ります。
マイケル・トンキンが中盤を制す
終盤に向け、さらに追い上げを図りたいレッズでしたが、4回途中から登板した2番手のマイケル・トンキンが5回と6回を無失点で切り抜け、レッズの勢いを食い止めます。
追加点を上げたのはブレーブスで、7回表にマーセロ・オズーナのソロHRで7点目。リードを3点に拡げました。
レッズは3番手のニック・アンダーソン、4番手のAJ・ミンターに反撃の火を消され、4-7で9回裏に突入。
9回裏、ブレーブスのマウンドには元レッズのライセル・イグレシアスが上がり、まずは1アウトを奪われます。
しかし、つづくジェイク・フレイリーがRFへソロHRを放ち、5-7と2点差に。
さらに、代打のウィル・ベンソンがBack to BackとなるソロHRを放ち、6-7と1点差ゲームに。ここでマット・マクレインとジョナサン・インディア、さらにエリー・デラクルーズに回るターンでしたが、ここはライセル・イグレシアスが踏ん張り、マット・マクレインとジョナサン・インディアから2連続三振を奪い、ゲームセット。
7-6でブレーブスが辛くも逃げ切ったというゲームでした。
グレート・アメリカンはクアーズ並みという意識
さて、この2試合で両クラブが放ったHRはご覧の通り。
Date | ATL | CIN |
---|---|---|
6/22 | 5 | 4 |
6/23 | 4 | 4 |
Total | 9 | 8 |
ブレーブスのベンチ・コーチ、ウォルト・ワイス氏によればレッズの本拠地であるグレート・アメリカン・ボール・パーク(以下GABPと略称)は、「(まるで)クアーズ・フィールドにいるような気分だ。リードしていても安心は出来ないし、終わるまでは決していい気分に浸れない」と。
このコメントからわかるようにGABPは打者有利のヒッターズ・パークです。
パーク・ファクター
スタット・キャストによれば、2021年から2023年途中の複数年でのパーク・ファクターはご覧の通り。100を標準とした場合、上位3球場の中にGABPも入ります。
- クアーズ・フィールド(COL): 111 / HR: 109
- フェンウェイ・パーク(BOS):109/ HR: 100
- グレート・アメリカン・ボール・パーク(CIN):108 / HR 132
パークファクターは、選手のスタッツを他の球場でのパフォーマンスと比較することで生成されます。
算出の式は非常に複雑。その算出を経て出てきた数字として100を超えていればバッター・フレンドリーという見方をして良いとされています。
上記にはHR数も記録していますが、これはその球場で出た3年間の合計HR数ではありません。実際はもっと出ています。他の球場と比較する必要があるので、投手・打者ともに対象選手がいて、それらの選手を観測して出てきたHR数という意味です。
ただ、GABPはHRが出やすい球場であることは間違いなく、この2戦でのHR数がそれを雄弁に物語っている・・・というお話でした。
Game3はレッズがベン・ライブリーとブレーブスがチャーリー・モートンの先発です。
それにしてもこの2戦、まるでポストシーズンのゲームを見ているような具合でした。
お読みいただき、ありがとうございました。
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