エドウィン・ディアスの弟はLADで復活なるか?
現地2025年5月29日、ドジャースが動きました。
レッズからトレードでアレクシス・ディアスを獲得しています。アレクシス・ディアスはエドウィン・ディアスの弟で、2023年には37セーブを記録したこともある右腕。
2023年のWBCでプエルトリコがドミニカ共和国を破った時に、皆でマウンドに集まってジャンプして勝利を祝いましたが、エドウィン・ディアスが膝を負傷しました。その時に人一倍兄に寄り添っていたのがアレクシス・ディアスです。
WBC前の2022年11月にFAとなっていたエドウィン・ディアスはメッツと5年/$102M (2023-27)+ 2028 クラブ・オプションで再契約したばかりで、この怪我でシーズン・エンドになり、メッツ・ファンを落胆させたのでした。この年のメッツは夏にはコンテンダーから脱落。トレード・デッドラインでジャスティン・バーランダー、マックス・シャーザーを放出しました。
トレード概要
さて、このトレードの概要です。
ドジャースGet
- アレクシス・ディアス(Alexis Díaz/28)RHP
レッズGet
- マイク・ヴィラニ(Mike Villani/22)RHP
背景
ドジャースが動いたのは2024年のレギュラーシーズンにクローザーとして活躍したエバン・フィリップスが長期離脱決定となったのが大きいです。エバン・フィリップスは5月7日に右肘の違和感で15 Days IL入り。この時は軽症かと思われたのですが、診断の結果、トミー・ジョン手術を行うことになり、現地2025年5月30日に60 days ILに移しました。
内部からの昇格がうまく行かず
エバン・フィリップスが離脱した後、ドジャースはロスターを調整し、その中で野手の方ではクリス・テイラーのDFAやオースティン・バーンズのDFAなどがありました。
投手の方ではカーショウが復帰し、まだ本調子ではないもののローテーションには入っています。リリーフではJ.P.ファイヤライゼン、ジャスティン・ロブレスキー、マット・サウアーらをロスターに加えましたが、期待のJ.P.ファイヤライゼンは2試合(2.0 イニング)を投げて4失点(ER 3)と本調子ではなく、5月25日にDFAとなりました。その後は一旦FAとなりましたが、トリプルAにオプションとなっています。ジャスティン・ロブレスキー、マット・サウアーらは一旦はマイナーにオプションに。他にもボビー・ミラーも一旦上げたものの今はマイナーです。
ILに入っている投手陣のリスト
現状、先発も含めた40manロスターでILに入っている投手はご覧の通り。
- ブレイク・トライネン:60 Days IL
- ブラスダー・グラテロル:60 Days IL
- マイケル・グローブ:60 Days IL
- エドガルド・エンリケス:60 Days IL
- カイル・ハート:60 Days IL
- マイケル・コペック:60 Days IL
- リバー・ライアン:60 Days IL
- エバン・フィリップス:60 Days IL
- エメット・シーハン:60 Days IL
- ギャビン・ストーン:60 Days IL
- ブレイク・スネル:60 Days IL
- カービー・イエーツ:15 Days IL
- タイラー・グラスノー:15 Days IL
- 佐々木朗希:15 Days IL
たぶん、佐々木朗希投手も誰か有望な人をロスターに加える時に60 Days ILに移ることになると思われます。
A・ディアスはロスター入り
このような状況でドジャースはアレクシス・ディアスを40manロスターに加えました。同じ流れで言えば、元アスレチックスのルー・トリビーノも今はドジャースのブルペンとして機能していますね。
果たしてA・ディアスは力になるのか?
そのアレクシス・ディアスはプエルトリコ出身で2015年のレッズの15巡目指名。2022年にデビューし、59試合で63.2イニングを投げ、7勝3敗で10セーブ、ERA 1.84と卓越した数字をマーク。オフのROY投票では5位に入りました。
2023年は71試合に登板。37セーブを上げ、オールスターにも選ばれました。
2024年は60試合に登板。50試合を締めて28セーブをマーク。ただ、ERAは3.99とクローザーとしての数値は悪化。最終9月は良かったものの、5月はERA 8.68、8月はERA 7.00とこの2ヶ月の不調が足を引っ張った数字です。
2025年は左ハムストリングスを傷めて開幕はILスタート。4月15日にシーズン・デビューを果たしましたが、4月21日に1.1イニングで3失点、4月30日に1.0イニングで5失点と短期間で2試合で炎上。5月1日にはマイナーへオプションとなっていました。
球速低下
問題は球速低下にあります。2022年に95.7mphを記録していた4シームは2025年は93mph。約3mph近く低下し、これにより力みも生じて登板ごとにBBもついてくるという負の連鎖となっていました。また2025年は6試合の登板で被本塁打が4。ERA 12.00は致し方ないという数字になっていました。
トリプルAに落ちてからも9試合、8,2イニングでBB 8,HR 1でERA 4.15とあまり状況は改善出来ておりません。
この状況はまだ本格的に表に出てきていない故障を抱えていると見た方が良さそうですが、果たして復活のうまいドジャースが彼を元に戻せるかはやや疑問の残るところではあります。
なお、ドジャースはアレクシス・ディアスの残りサラリーも引き取るようです。
(CIN)マイク・ヴィラニ
レッズに移籍することになったマイク・ヴィラニですが、2024年のドジャースの13巡目指名でプロ入りした右腕で、MAX 98mphをヒットする剛腕です。プロ入り後はルーキー・リーグで2.0イニングに登板したのみ。レッズにとっては宝くじで大当たりになるかどうかはこれからということになります。
お読みいただき、ありがとうございました。