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【MLB移籍2023】カブス、マイケル・フルマーと1年/4Mドルでサイン

リリーバーをさらに強化

 現地2023年2月20日のこととなりますが、シカゴ・カブスはリリーバー補強としてツインズからFAとなっていた右腕のマイケル・フルマー(Michael Fulmer)と1年/$4M(2023)でサインしました。こちらはフィジカル・チェックも終了し、オフィシャルとなっています。

 カブスは40manロスターのスペースを空けるため、 右腕のコディー・ヒューアー(Codi heuer)を60 Days ILに入れています。コディー・ヒューアーは2022年3月にトミー・ジョン手術を行い、現在はリハビリ中。 復帰は2023年6月後半から7月初旬の予定になっています。

 マイケル・フルマーは2022年終了後にFA資格を満たし、今オフは初めてFA市場に打って出ておりましたが、ここまでディールが決まらず残っていました。いわば残っていたクオリティー・リリーバーということで動向が注目されていましたが、カブスがゲットしました。

2016 AL ROY

 マイケル・フルマーは1993年3月15日生まれ。2023年開幕前に30才の大台を迎えます。

 ドラフトは2011年のメッツ1巡目指名で全体順位は44位。高校卒投手の1巡目ということで、なかなか珍しいですね。なお、このピックは左腕のペドロ・フェリシアーノがFAとしてヤンキースとサインしたがゆえのコンペンセーション・ピックでした。ペドロ・フェリシアーノは2005年にダイエー・ホークスで投げていた時代もありました。

 さらに、同年のメッツのドラフトでは、同じ高校卒でブランドン・ニモが全体13位で指名されています。

強烈な2WAYだった高校時代

 マイケル・フルマーは高校時はすごい成績を残しています。投手として68イニングを投げて10勝2敗、ERA 0.72で、127 SOをマーク。さらに、内野手として打率.436をマーク。なかなかの2Wayぶりです。

 実はフルマーはアーカンソー大学への進学を決めていたのですが、1巡目指名ということもあり、このままメッツ入りを決めました。

セスペデスとのトレードでDETへ

 プロ入り後は高校時代のように思うように行かず、なかなか苦戦していたのですが、2015年のトレードデッドラインで、メッツがヨエニス・セスペデスを獲得したトレードで、ルイス・セッサとともにタイガースへ移籍。

 デビューはその翌年の2016シーズンで、この年は26先発で、159.0イニングを投げ、11勝7敗、ERA 3.06という好成績をマークし、見事にROYを受賞しました。また、サイ・ヤング投票でも10位に入っています。

 2017年にはオールスターにも出場。タイガースがかなり苦戦している時期に、10勝12敗と2年連続で二桁勝利をマークしたことは評価に値するところです。なお、この年は、シーズン後半に肘に水がたまり離脱するなど、この頃から肘は悲鳴を上げていました。

トミー・ジョン手術でキャリアが大きく狂う 

 2018年シーズンはスロースタートで、オールスターブレイク時点では19試合に登板して3勝9敗、ERA 4.50。前半戦最後の登板日には主審に暴言を吐くなどかなりフラストレーションがたまっていた模様。リビルド中だったタイガースゆえにトレードの対象として大きく注目されていましたが、この時は動きませんでした。

 また、7月中旬から8月中旬にかけて丸々1ヶ月間欠場。この時は右膝の痛みでの離脱。結果、このシーズンは24試合に先発して3勝12敗、ERA 4.69に終わっています。

 そして、2019年のスプリング・トレーニングで、右肘痛が深刻に。診断の結果、右肘UCLの断裂が判明し、トミー・ジョン手術を受けることになり、シーズンを全休することに。

 7月24日が開幕となった2020シーズン、マイケル・フルマーは7月27日に復帰登板を果たし、このシーズンは9月後半まで10試合に登板。0勝2敗、ERA 8.78と大きく狂う結果に。

 2018年も3勝に終わっていたマイケル・フルマーは、2018年6月14日のツインズ戦が、最後の勝利となっていて、2019年、2020年と勝ち星がなく、次の勝利は2021年4月14日まで待たなければなりませんでした。実に3年弱、勝ち星がなかったのですね。これは精神的にもきついです。

 2021年の登板がほとんどリリーフとなったマイケル・フルマーは、2022年は完全にリリーフに専念します。タイガースでは41試合で ERA3.20。そしてトレード・デッドラインで移籍となったツインズでは、26試合で ERA3.70をマーク。2022シーズンは、67試合に登板して、5勝6敗、ERA 3.39という結果でした。2022年はリリーバーで光明を見出し、完全復活したというシーズンでもあります。

ベロシティーはダウンしている

 2022年はベロシティーも落ちました。2021年に年間のアベレージで95.6mphを誇っていた4シームは2022年には94.3mphとなり、24.6%のSO%は22.1%に落ちています。

 このオフのFA市場でここまで残ってしまったのは、ヘルシーさを取り戻したとは言え、このベロシティー・ダウンが響いたのかもしれません。

ブルペンの大きな味方に

 カブスのブルペンでMLS3年以上は、ブラッド・ボックスバーガーとローワン・ウィックだけ。その意味で、マイケル・フルマーを獲得したことは、ブルペンにとって頼もしい存在になることは間違いなさそうです。

 今季はどのような投球を見せるのか、注目ですね。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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