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【MLB移籍/FA2021】「厳しい冬の予感」!コルテン・ウォン、アダム・イートン、アニバル・サンチェス、ウィルソン・ラモスらのクラブオプションが拒否される

ワールドシリーズ、一夜明けて

 現地2020年10月28日、ドジャースの32年ぶり7度目のワールドシリーズチャンプで幕を閉じたMLBの2020シーズン。一夜空けてもまだワールドシリーズの余波が残っており、ブレイク・スネルの降板の件はまだ盛り上がっています。

 そして、Game6にも出場し、8回に途中交代したジャスティン・ターナーが前日のCOVID-19テストでの陽性反応が出たことが判明。それが明らかとなったがゆえに途中交代したものの、その後はフィールドでセレブレーションをしていたことで批判が集まっています。

FA解禁

 ワールドシリーズが終了したら解禁となるのがFA。それと関連し、クオリファイング・オファーの様相もまもなく明らかとなります。

2020-21のストーブリーグは”Cold”の予感

 そしてFA解禁となった現地2020年10月28日、その初日からクラブオプション拒否のニュースが駆け巡っております。

クラブ・オプションとは

 クラブ・オプションとは来季の契約をどうするかについてクラブ側が決断の権利を持っている契約の形態です。詳しくは下記の記事をご覧ください。

 「オプション」という言葉をもう少し大きな視点から記述させていただいたのが以下の記事です。併せてお読みください。

“2021”クラブオプション拒否が続々と

 2021シーズンに向けたFAのリストについて下記記事をご覧ください。2020シーズン終了後の選手個々の契約についても記載しています。

カージナルスがコルテン・ウォンとのオプションを拒否

 かなり衝撃的だったのがセントルイス・カージナルスが正2Bであるコルテン・ウォン(Kolten Wong)との2021年に向けたクラブ・オプションの実行を拒否しました。

 コルテン・ウォンはFAとなり他クラブとの契約が可能となります。

 カージナルスとコルテン・ウォンは2016年3月に、5年/$25.5M (2016-20)でサイン。この際、2021年の契約更新の条件として $12.5Mのクラブオプションがついていたのですが、カージナルスがこれを実行することを拒否。コルテン・ウォンはクラブオプションが実行されない場合の約束事として、$1Mバイアウト、言ってみれば途中解除の違約金のような位置づけとして、$1Mを受け取ることが出来るということになります。

コルテン・ウォンの2020シーズン

 コルテン・ウォンは今季でメジャー8シーズン目。2021シーズンで30才となります。2020シーズンは60試合中、53試合に出場。打率.265、OBP .350、SLG .326、HR 1、RBI 16、Run26を記録。2019年も148試合に出場し、カージナルスの攻守の中核を担う選手です。

 ほかの選手の情報も入っています。

ナッツ、A・イートン、A・サンチェスのオプションを拒否

 また2019年のワールドシリーズ・チャンプ、ナショナルズも厳しい冬を迎えそうです。

アダム・イートン

 ナショナルズはOFのアダム・イートンとの2021年$10.5Mのクラブオプションを拒否。アダム・イートンは$1.5Mバイアウトを支払います。

 アダム・イートンは2020シーズン、41試合に出場。打率.226、OBP .285、SLG .384、HR 4、RBI 17を記録。2021シーズンは31才となります。

アニバル・サンチェス

 また2019年のポストシーズンで素晴らしい投球を見せたアニバル・サンチェスも2021シーズンのクラブオプションを拒否されました。 アニバル・サンチェスの場合、2021年は $12Mのクラブオプションがついていましたが、実行されないことで$2Mバイアウトがついているのでそれを受け取ることになります。

 アニバル・サンチェスは2020シーズンは11試合に登板。53.0IPで4勝5敗、ERA 6.62と厳しいシーズンでもありました。2020シーズンは投手の調整が非常に難しかったと思います。

 ベテラン右腕は2021シーズン、37才となります。

 バイアウトの金額を差し引けば、ナショナルズはアダム・イートンで$9M、アニバル・サンチェスで$10M、トータルで$19Mのコストセーブをした計算になります。

メッツ、ウィルソン・ラモスとのオプションを拒否

 ニューヨーク・メッツは捕手のウィルソン・ラモスとのクラブオプションを拒否。メッツとウィルソン・ラモスは 2021シーズン、$10Mのクラブオプションがついていましたが、拒否したことで$1.5Mバイアウトが発生します。

 ウィルソン・ラモスは2020年8月の誕生日で33才になりました。2020シーズンは45試合に出場。打率.239、OBP .297、SLG .387、HR 5、RBI 15。守りの方では盗塁阻止率はリーグ平均の24%に対して18%というところでした。今季は東地区はかなり盗塁数が多かった影響もあったと思います。チーム盗塁数はマーリンズがNL2位の51、フィリーズがNL4位の35、ナショナルズがNL5位の33でした。

 ウィルソン・ラモスを獲得する際、メッツはJT・リアルミュート争奪戦に火をつけていたのを思い出します。

TEXもコーリー・クルーバーとのOptを拒否の見込み

 まだ正式発表ではありませんが、レンジャーズも一流選手とのクラブ・オプションを拒否する見込みです。

 右腕のコーリー・クルーバーとの2021年$14Mのクラブオプションを拒否する構えです。$1M バイアウト。

背景はコストセーブ

 2020シーズン、クラブ側は入場料収入がなくなったことからかなりこのオフのストーブリーグは渋い姿勢を貫きそうです。理由はコストセーブ。

 初日でこれですから、まだまだ厳しいお話は出てきそうです。ただし、良い選手にはちゃっかり良い条件でオファーを出すとは思います。

 リーグ側もストリーミング収入などでなんとかマイナーリーガーを助けてもらいたいとは思います。裾野の荒廃があってはトップリーグが廃れるだけ。ピラミッドもしっかりとした土台があるゆえに美しい形を保てているわけですから。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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