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【MLB2025FA】レッドソックスがベテラン左腕のジャスティン・ウィルソンと1年契約でサイン

レッドソックスが今オフ初のFAとのサイン

 現地11月14日、レッドソックスが動きました!レッズからFAとなっていたリリーバー左腕のジャスティン・ウィルソンと1年契約でサインです。こちらはもうオフィシャルです。

 なお、レッドソックスはこのジャスティン・ウィルソンの獲得で40manロスターはフル。これからFA選手を獲得する場合はメジャー・ロスターから外れる選手が出てきます。

契約内容

 レッドソックスとジャスティン・ウィルソンの契約内容は以下の通り。

  • 1年/$2.25MM(2025)
    • パフォーマンス・ボーナス:$0.15M/ 40, 45, 50, 55, 60 games (MAX $0.75M)

レッズとの2024年の契約はサラリー$1.5M+インセンティブ$1.5Mで最大$3M。今回もパフォーマンス・ボーナスを入れれば最大で$3Mとなり、前年と同額ということ。ただ、ベースサラリーは今回の方が上です。

怪我に苦しんだ数年間

 2025年は37歳で開幕を迎えることになるジャスティン・ウィルソンは2024年を終えてメジャー通算12シーズンと長いキャリアを誇ります。

 ただ、ここ数シーズンは怪我に苦しんでおり、不本意な成績に陥っています。2022年は4月末に左肘痛で離脱し、結果的に6月にトミー・ジョン手術を実施。当然、そのままシーズン・エンディングに。

 2022年11月にFAとなり、手術リハビリ中ではありましたが、2023年2月にブルワーズが回復後の活躍を見越して1年/$1M(2023)+2024 $2.5Mクラブオプションでサイン。それだけ力はあるというふうに見られていたとも言えます。ジャスティン・ウィルソンもそれに応えようとリハビリのピッチを上げ、2023年中の復帰に向け動いていましたが、7月末に左広背筋を傷め、これが長引いてシーズンエンディングに。ブルワーズは2023年11月にクラブオプションを拒否。FAとなりました。

 2024年は2月半ばにはドジャースとマイナー契約でサインしましたが、メジャーに上がることが出来ずに、オプトアウトを選択。形式的には3月半ばにリリースされる形になりました。その後、レッズがジャスティン・ウィルソンとサインし、レッズで開幕を迎えることとなりました。

2024年のジャスティン・ウィルソン

 2024年はトミー・ジョン手術からの復帰後初のフルシーズンとなり、開幕から稼働。60試合に登板し、46.2イニングと大いに稼働しましたが、いかんせん、ERAは5.59と大苦戦でした。

 この苦戦の大部分は、これまで33%前後であったHard hit %が41.3%に急上昇したこと、これによりHR%もこれまでの2%前後から4.8%へ上昇。ゆえに与えた失点も30に達し、かつて70試合を投げた2014年と同様の数字となったのでした。

 ただし、これには良い見方もあり、HR%の上昇はシンシナティのグレート・アメリカン・ボールパークのバッター・フレンドリーな性質が直接影響しているという見方も。

 実際、2024年のジャスティン・ウィルソンが喫した10HRのうち7HRが同ボール・パークでのもので、この球場はスタットキャストによれば、過去3シーズンでMLBで最もHRが生まれた球場となっています。ボストンのフェンウェイ・パークは16位と中位。

HR数トップ5スタジアム(2022-2024)
  • 1. グレート・アメリカン(CIN):128
  • 2. ドジャー・スタジアム(LAD):122
  • 3. ヤンキー・スタジアム(NYY):119
  • 4. シチズンズ・バンク(PHI):115
  • 4. グローブライフ(TEX):115
  • (中略)
  • 16. フェンウェイ(BOS):98

 ドジャー・スタジアム、ヤンキー・スタジアム、シチズンズ・バンク・パーク、グローブライフ・フィールドが入っているのは球場要素というよりもホームチームのバッターにHRバッターが多いということも言えるのですが、その中でもグレート・アメリカン・ボールパークがトップに位置しているのはやはり球場要素も多分にあると言えるでしょう。

 さらに良い要素を挙げると、SO%の24.4、BB%の6.2はいずれもリーグ平均を上回る品質。そして4シームのアベレージ95.5mphは、2017年の95.9mphに次ぐキャリア2番目の数字。カッターのアベレージの92.3mphはキャリアハイ。xFIP(3.99)やSIERA(3.41)は2025年に復活する可能性が高いととも言えます。

ジャスティン・ウィルソンのキャリア

 ジャスティン・ウィルソンは2008年にパイレーツから5巡目指名を受け、2012年に24才でメジャー・デビュー。

 2014年から20年までは最もコンスタントに活躍した左腕の一人とも言えます。この間はパイレーツ、ヤンキース、タイガース、カブス、メッツに所属し、7シーズン(2020年は60試合の短縮シーズン)で計414試合に登板し、351.0イニングを投げ、26勝21敗18セーブでERA 3.54、BB9が4.2、SO9が10.5。また同期間は、70試合以上の登板が3度、60試合台の登板が2度で非常にタフな仕事をこなしてきて、2022年のトミー・ジョン手術もこの間の疲れが出たゆえ。

 かなりの修羅場をくぐり抜けてきた左腕で、上述のようにベロシティーも戻ってきています。

左腕不足のブルペンの補強

 2024年、レッドソックは左腕のブルペンに泣いてきました。ジャスティン・ウィルソンの存在がゲーム終盤の強烈な左打者との対戦に有効になることを願うばかりです。

 今のところ、ジャスティン・ウィルソンの他に、ブレナン・バーナディーノ、ベイリー・ホーン、キャム・ブーザー、クリス・マーフィーが左腕のブルペンとして40manロスターに入っています。クリス・マーフィーはトミー・ジョン手術のため、2025年の登板はないと見たほうが良さそうです。

 怪我も癒えたジャスティン・ウィルソンが2025年に大活躍することを祈るばかりです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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