ブルワーズが2018年以来のNLCS進出を果たす
現地2025年10月11日、DSのカードで最後に残ったカブス@ブルワーズのGm5が行われました。
このシリーズは州間の高速道路である94号線沿いのライバル同士による初のポストシーズンでの顔合わせ。ブルワーズはミルウォーキーでのGm1とGm2で序盤からラッシュをかけて連勝。しかし、リグレー・フィールドでのGm3とGm4で敗れ、シリーズの流れを失いました。迎えたGm5はホームに戻り、4万2743人の熱狂的なファンの前で決着をつけました。
鈴木がミズの101mphを完璧に捉える!
NLDSでのカブスはこれまでの4戦でいずれも初回に得点。
しかし、この日はオープナーを選択したブルワーズが本来のクローザーであるトレバー・メギルを先発に送り、初めて三者凡退に斬って取られました。先制点を与えないためにあえてメギルを投入したパット・マーフィー監督の狙いが当たります。
逆に先制したのはブルワーズで1回裏、カブス先発はドリュー・ポメランツで、カブスもまたブルペン・デーとしてオープナーを選択したのですが、そのポメランつは2アウトまで奪うも、3番のウィリアム・コントレスに快心のソロHRを許し、1点の先制を許します。
決戦において先制点をマークしたのはブルワーズでした。
ブルワーズはGm2と同じく、2イニング目からついに真打ち登場という形でジェイコブ・ミズロウスキーが登板。
ところが、その変わりばな、ジェイコブ・ミズロウスキーに即座に抵抗した選手がいました。この日4番に入った鈴木誠也選手です。いきなりインコースへの100.7mphの4シームを見せられた鈴木選手。1ボールとなった2球目、ストライクを取りに来た101.4mphの4シームが低めには来たものの、やや真ん中よりに入ったのを鈴木選手が見逃さず、これを右中間スタンドにライナーで飛び込むHRを放ち、カブスが1-1の同点に追いつきます。
鈴木選手、ミズロウスキーの101mph超えを反対方向に完璧に運びました。これは痺れる一発で日本人野手のHRの中で今後伝説になっていくかもしれません。すごい当たりでした。
ブルワーズ、中盤を制す
ミズロウスキーが4.0 IPで失点1
ジェイコブ・ミズロウスキーは出鼻をくじかれた訳ですが、打たれたものは仕方ないとその後は淡々と自分の仕事に専念します。2回表はカーソン・ケリーにもシングルを浴びましたが、無失点。
3回にもミズロウスキーの対策をしてきたでろうカブス打線に1安打を許すも無失点。4回からはエンジンがかかり隙さえも見せなくなり、5回までの2イニングを無失点。同点後に相手打線をしっかりと封じたのが大きかったです。ミズロウスキーは4.0 IPで被安打3、失点1、ER 1、BB 0,SO 1で54球。1イニングを平均13球強で抑えたので球数もセーブしました。
チャド・パトリックは1.2 IPをパーフェクト
ブルワーズはミズロウスキー降板後の6回表に左腕のアーロン・アシュビーを投入。しかし、アシュビーの制球はやや乱れ、当たっているマイケル・ブッシュにシングルを浴びると、ニコ・ホーナーには足元にワンバウンドで死球を与え、ノーアウト1、2塁のピンチを招きます。
このピンチでカイル・タッカーを迎えますが、ここは左投手の特性を活かしてタッカーをアウトコース中心の配球で三振。1アウトを奪います。アシュビーは98mph以上の4シームが荒れていたのでこのまま投げても面白いと思ったのですが、パット・マーフィー監督は鈴木選手の打席ということもあり、ここで降板。チャド・パトリックにスイッチしました。
そのチャド・パトリックは鈴木選手に捉えられ、左中間に抜けそうなライナーを打たれるもこれおLFのジャクソン・チューリオがキャッチして2アウト。抜けていたら2点が入っていた状況でカブス側とすればアンラッキー。
この後、イアン・ハップから三振を奪ったパトリックは7回は三者凡退。カブスに反撃の芽を発生させませんでした。
このゲームはジェイコブ・ミズロウスキーとチャド・パトリックの2人が中盤を作ったことが大きかったと思います。
MILは2アウトからのソロHR3本でゲームを決める
ブルワーズ打線ですが、1回裏にウィリアム・コントラレスが2アウトからソロHRを放って1点を先制した後、カブスの2番手コリン・レイの伸びる4シームに苦戦していましたが、4回裏、2アウトからアンドリュー・ボーンがLFへソロHRを放って1点を勝ち越し。
さらに7回裏にはまたしても2アウトから、カブスの5番手アンドリュー・キットリッジに対し、このNLDSで大スランプに陥っていたブライス・トゥランがCFへソロHRを放ち、3-1とします。
タイムリーでの得点が多いブルワーズでしたが、この日は3本のHRがいずれも2アウトから飛び出し、これがこの日の全得点となりました。ブルワーズが2アウトを奪われると、このイニングは無得点かと思うのですが、この日のように一発が飛び出るとまた得点を上げるパターンが増えて面白いことになります。
最後、新守護神となったアブナー・ウリーナがこの日は8回から登板。イニングまたぎでまた投げっぷりのいい投球を見せてカブス打線を無失点。
ブルワーズが3-1で勝利し、NLCS進出を果たしたのでした。
ブルワーズがNLCSへ進出するのは2018年以来のこと。
これまでワールドシリーズ進出は1982年に1回のみで、チャンプはまだありません。
今季がどうなるのか、楽しみです。NLCSの相手は2018年と同じくドジャース。これはおもしろい戦いになりそうです。
なお、この日、今永投手はブルペンで投球練習をしていましたが、登板はありませんでした。
お読みいただき、ありがとうございました。
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