大注目の環境で強烈なご挨拶
現地2021年6月28日(月)、エンゼルスは東海岸遠征。大谷選手はついにブロンクスにあるヤンキー・スタジアムに登場です。
大谷選手がヤンキー・スタジアムでプレーするのは、2018年5月25日から27日にかけておこなれた3連戦以来のこと。東海岸と西海岸のクラブは対戦カード自体は年に1度ほど組まれます。そして2年1度の割合で、互いのホームに行ったりきたりということが多いです。ちなみに、2018年に登場した時はノーヒットでした。
センセーショナルな活躍を見せる大谷選手の2021年。ニューヨークにはMLBのHQ(ヘッドクォーター)があり、試合時間の基準も東部時間です。野球以外の様々なものも集まるニューヨークにおいて、一発、大きな仕事をやってくれないかなと思ったら、それ以上にインパクトのあることをやってくれました。
2021年ブロンクス初打席でHR
この日、2番DHで起用された大谷選手は、1回表、いきなりやってくれました。ヤンキースの先発は、マイケル・キング。横の変化で勝負する投手で、特にシンカーがいい投手。また左打者から逃げるようにして落ちるチェンジアップも得意としています。
大谷選手の第一打席。初球はスピードも乗った96.2mphのシンカー。これはいいボールでした。その後、カットボール、チェンジアップ、チェンジアップ。なかなか、苦戦しそうないい投球でしたが、フルカウント後、投じられたボールはカーブ。
膝下に曲がってくるボールに大谷選手がうまく対応。これが弾丸ライナーでライトスタンド奥深くに刺さる先制のソロHRに。マイケル・キングも試合後、ボールの選択を間違えたと嘆きました。
エンゼルス史上、もっとも強い当たりのHR!117.2mph
このHRの打球打ち出し速度は117.2mph。これは2015年から始まったStatcastでエンゼルスのプレーヤーの中で最も速い打球速度のHRとなりました。飛距離は416フィートで、126.797メートル。
なお、これまでもエンゼルス内では大谷選手が最も打球速度の速いHRを放っており、そのときは117mph。今季、5月25日のロイヤルズ戦で放ったHRでした。
また、大谷選手は同年4月12日に119mphの二塁打を放っています。
しかし、これは強烈なご挨拶となりましたね。大谷選手は微塵も態度に出しませんが、「見たか!」というセリフをつけたくなるくらいのすごいHRでした。
HRトップタイ
ア・リーグのHRランキングトップを独走していたブルージェイスのヴラディミール・ゲレロ・Jr.ですが、この日はゲームがありませんでした。大谷選手はゲレロ・Jr. とトップタイとなる26号HRです。
ピッチャーズ・パークの多い西海岸のスタジアムをホームとする中でのトップタイは非常に価値のあることです。
エンゼルスは1回表、ジャレッド・ウォルシュにもタイムリーニ塁打が出て、1回表に2点を奪いました。
バンディー、暑さで体調不良
エンゼルス先発はディラン・バンディー。ナイト・ゲームではあったものの、初回はまだ日が高く、バンディーは尋常でないほど汗をかいていました。プレーボール時の気温は華氏90度(摂氏32度)もあったようです。おまけにヤンキー・スタジアムはスタンドの1列目が低いのですり鉢の底に当たるマウンドはかなり暑かった模様。
そのバンディーは立ち上がりから3連打を浴び、1点を返されます。2回裏には、ジオ・アーシェラにも一発を打たれ、2-2のタイに。
そして2アウトを奪った後、まさかのマウンドでの体調不良。詳細は書くのをやめておきます。マウンド上での流血はたまにあることですが、そうではありません。ご覧になりたい方は下記のリンクを。閲覧注意です。一応、最初だけ3塁側からではなく1塁側からの映像を探しました。始まって1-2秒はすごい汗というのがわかります。その後はすぐにご注意を。D.J.ルメイヒューの表情が、「あかん」という感じでよく状況を表していたと思います。
バンディーの体調不良(Twitter動画)
これは熱中症のようなものでしょうか?こんなのは初めて見ましたが、ヘロヘロな状態で投げていたのでしょう。
緊急登板でホセ・スアレスがナイス・ピッチ
バンディーのトラブルで急遽、マウンドに上がったのがホセ・スアレス。とても23才には見えませんが、今季はメジャー3シーズン目。
ホセ・スアレスはD.J.ルメイヒューを打ち取り、2回をしのぎきりました。
リリーバー陣が出て先取点をひっくり返されるという、エンゼルスのいつもパターンかと思われましたが、この日はホセ・スアレスにすくわれましたね。
エンゼルスは中盤5回にマックス・スタッシのタイムリーで1点を勝ち越して、3-2に。
6回表にはフアン・ラガレスのHRで4-2に。
ホセ・スアレスは6回裏にジャンカルロ・スタントンに一発を浴びるも、7回まで5.1イニングを投げて、被安打がたったの2で、失点1、四球1、奪三振5。ナイス・ピッチを見せました。
その後は、スティーブ・シーシェック、ライセル・イグレシアスがパーフェクト・リレーを見せ、5-3で4ゲームシリーズの初戦を取りました。
ロッカールーム:トラウト、早期復帰ならず
7月に入ればトラウトが帰ってくる!と思っていたのですが、現地2021年6月28日、エンゼルスはマイク・トラウトを60Day ILに入れました。現時点ではまだ50%の回復にも至っていない模様で、オールスター前の復帰はなくなり、最低でも7月17日までは復帰は無理なようです。
よって、オールスターもベンチには入るでしょうが、ゲームには出ない見込みです。
トラウトが復帰すれば大谷選手も少しは楽になるかと思っていましたが、ここはアンソニー・レンドンにも頑張ってもらいましょう。
お読みいただき、ありがとうございました。
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