2026年の初のベンチクリアー案件
ここのところ好調のエンゼルス。先日4月4日のジョー・アデルの奇跡のHR強奪3回のスーパー・プレーが後押しし、さらに勢いが増したような状態となっており、3連勝中でした。
そんなエンゼルスですが、現地2026年4月8日、ブレーブス戦で激しめのベンチ・クリアー案件が発生。一時騒然としました。
MLBの今季のレギュラー・シーズンではここまで言い合いはあったものの、ベンチ及びブルペンがクリアーになったのはこれが初。なかなか激しい事件となりました。
なお、このゲームのエンゼルスの先発は菊池雄星投手でしたが、菊池投手はこの乱闘の直接の当事者ではありません。
J・ソレアーが先制2ラン
さて、その乱闘への流れを記しておきたいと思います。
まずエンゼルス先発の菊池投手は1回表を三者凡退に抑え、上々の立ち上がりを披露。ブレーブスの2番は2025年のROYのドレイク・ボールドウィンで、今季も好調でこのゲーム前までは打率.318、HR 5本を記録。菊池投手はそのボールドウィンから三振を奪い、素晴らしい立ち上がりでした。
そして1回裏、ブレーブスの先発はレイナルド・ロペス。2025年は肩の手術のためにシーズンの大半を欠場したものの、今季の開幕には間に合い、それどころか過去2試合で2勝をマークしており、好調です。このゲームで3戦目でした。
エンゼルスは1アウトからマイク・トラウトが3Bのオースティン・ライリーのスローイング・エラーで出塁。2アウト後、ホルヘ・ソレアーがレイナルド・ロペスの初球の84.4mphのスライダーをLFへラインドライブの2ランHRを放ち、まずはエンゼルスが勢いそのままに2点を先制したのでした。
すごい当たりでしたが、数値の方は打出速度が109.2mph、アングルは21度。
3回裏にソレアーがHBP
その後、菊池投手は2回表に1点を失い、スコアが2-1となり、追加点が欲しいエンゼルスは3回裏の攻撃で、2アウトからノーラン・シャニュアルがグランドルール・ダブルで出塁し、スコアリング・ポジションにランナーを置きます。
つづくバッターはホルヘ・ソレア。ブレーブスとしては当然、警戒したいところです。配球を見ると、最後にアウトコースのスライダーで決めに行くというシナリオだったようで、その布石としてインコースを攻めておりました。2-2カウント後の5球目、レイナルド・ロペスが投じたインコースへ96mphの4シームはこれが抜けてしまい、デッドボール。
まず、これが伏線としてありました。手首の大怪我に発展しかねない箇所に当たりましたので、ソレアとしては「狙ったな?」とか色々と考えるところがあったと思われます(これは推測です)。ただ、3回裏は無得点。
4回表に菊池投手が乱れ、3本の長短打とワイルピッチなどで計3点を計上。スコア2-4と逆転されてしまいます。
菊池投手は5回を投げきり、8三振を奪ったものの、いかんせん4イニング目の乱れが惜しく、4失点でマウンドをおりました。
5回裏に大乱闘
そして5回裏。2アウトを奪われたエンゼルスはノーラン・シャニュアルが四球で出塁。
ここでバッターはホルヘ・ソレア。その初球、レイナルド・ロペスの投球はインハイのソレアーの顔付近を通過してバックネットに直接当たる投球に。
このプレーで1塁ランナーのシャニュアルは2塁への盗塁を試みてスコアリング・ポジションに進塁しますが、事態は本投間でホルヘ・ソレアーとレイナルド・ロペスの睨み合いに発展。
マウンドに歩み寄るソレアーに対し、レイナルド・ロペスも近づき、手を拡げるジェスチャーをきっかけにパンチを試みる応酬に発展しました。ロペスの腕を拡げるジェスチャーは、「わざとじゃない」というアピールだったのか?「なんだよ、来るのかよ?」という挑発だったのかはわかりませんが、いずれにせよ、急速に殴り合いに。
ソレアーはマウンドに突進してロペスにパンチを浴びせ、ロペスも数発応戦。ロペスは片手でボールを握ったまま、もう一方の手でパンチを繰り出し、ボールを持ったままソレアーのヘルメットを叩き落とした。
その後、両チームのベンチから選手たちが一斉に飛び出し、ブルペンからも全員が駆けつける事態に。
ある意味、理性的な応酬
乱闘が勃発したものの、ソレアーもロペスも決定的な一撃を加えようとはしていなかったように見えました。確かにスウィングは速かったですが、どこか脅しに止めようというような応酬でもありました。
過去、相手を叩きのめそうというくらいの打撃で、実際にノックアウトさせたのはホセ・ラミレスとティム・アンダーソンの乱闘が直近では有名。
さらに有名なのはホセ・バティスタに対するルーグネッド・オドーアのパンチですね。
蛇足ですが、ベンチ・クリアーになってにらみ合いに終始することも多い中、エンゼルスは結構、手の出る乱闘を起こしております。
今回の乱闘の結果、ホルヘ・ソレアーとレイナルド・ロペスの両選手が退場処分に。
エンゼルスはソレアーの代打としてジェイマー・キャンデラリオを打席に立たせましたが、ロペスの後を継いだリリーフのタイラー・キンリーから三振を喫して、無得点でした。
その後のゲームですが、エンゼルスはポイント・ゲッターを失ったこともあり、6回以降はチャンスを作るも得点を上げることが出来ず。逆に終盤にブレーブスに追加点を許し、7-2のスコアでブレーブスが勝利。エンゼルスの連勝は3でストップ。シーズン成績も6勝6敗と5割に戻りました。このシリーズは1勝1敗で現地8日にもう1試合行われ、シリーズをどちらが取るかが決まります。
ソレアーとロペスは元チームメイト
さて、事件を起こしたホルヘ・ソレアーとレイナルド・ロペスですが、2024年にともにブレーブスに在籍しており、元チームメイト。なお、ブレーブスの監督は今季からウォルト・ワイスですが、2024年はワイスがブレーブスのベンチ・コーチを務めており、2人とも旧知の仲。
ソレアーは2021年にワールドシリーズMVPに輝きましたが、その時のブレーブスのベンチ・コーチもワイスでした。
そしてレイナルド・ロペスは2023年にエンゼルスに在籍。ポストシーズン進出を目指していた大谷選手を引き止めるためにチームを強くしようとして補強した選手の一人でした。ただ、エンゼルスは7月にハートブレイクな大失速を演じ、ポストシーズンを諦めざるを得なくなり、サラリー削減のためにウェーバーにかけた選手の一人でもありました。
なお、ホルヘ・ソレアーとレイナルド・ロペスの対決はソレアーがキャリアを通じて圧倒的な成績を残しており、23打数14安打、5本塁打、3 二塁打をマーク(この日の1回のHRも含めて)しておりました。
お読みいただき、ありがとうございました。






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