ルーカス・ジオリトが移籍後初勝利!
現地2025年5月11日、ロイヤルズとのハードなシリーズのファイナルを迎えたレッドソックスはルーカス・ジオリト(Lucas Giolito)が先発。
試合前、ルーカス・ジオリトは指揮官のアレックス・コーラに「何を期待しているか?」と聞いたところ、コーラは「6回を投げてくれ。勝つチャンスを与えてくれ」と答えました。
指揮官のその期待に応えるべくルーカス・ジオリトは6.2イニングを投げて、被安打2、失点1、自責点0、BB 1、SO5と見事にゲームメイク。ウィリャー・アブレイユとラファエル・デバースからのHRの援護もあり、移籍後初勝利を上げました!おめでとうございます。
2023年9月15日以来(604日ぶり)
ルーカス・ジオリトが最後に勝利投手になったのは2023年9月15日のレンジャーズ戦。実に604日ぶりの勝利投手です。
2023年シーズンは大谷選手がエンゼルスでのファイナル・イヤーで、どうしても大谷選手をつなぎ止めたかったエンゼルスはプレーオフ参戦を実現すべく、トレード・デッドラインで大幅に戦力を補強。
当時ホワイトソックスに在籍し、121.0イニングを投げ6勝をマークしていたルーカス・ジオリトもこれに加わることとなりました。
ところが大失速してプレーオフ戦線から脱落したエンゼルスは希望が消えたため、せめて贅沢税の閾値を超えないようにとサラリー・シェッド(削減)を実施することになり、トレード・デッドラインから約1ヶ月後の2023年8月30日に、ルーカス・ジオリトらをウェーバーにかけ、解体という状態に入ったのでした。
クリーブランド・ガーディアンズにクレームオフされたジオリトは9月15日に上述のように1勝をマークしましたが、ガーディアンズではこの1勝止まりでオフにFAとなりました。
2年契約でレッドソックスに(2023/12)
ルーカス・ジオリトは2023年12月29日にレッドソックスと2年契約でサイン。内容はご覧の通りです。
- 2 年/$38.5M (2024-25) + コンディショナル・オプション
- $18M(2024)
- 2025 : $19M プレーヤー・オプション ($1M バイアウト)
- 2026 : 2025年にプレーヤーOptを行使した場合は2026年は下記のいずれか。
- $14M クラブオプション
- 2025年にジオリトが140.0 IP未満だった場合
- $19M ミューチュアル・オプション ($1.5M バイアウト)
- 2025年にジオリトが140.0 IPに達した場合
- $14M クラブオプション
- パフォーマンス・ボーナスあり:$1M/年 ($0.25M/150、160、170、180 IPごとに)
UCLの修復手術からの復帰
2年契約でサインした矢先の2024年3月5日にルーカス・ジオリトは右肘に違和感を覚え、投球をストップ。診断の結果、UCLの部分断裂が発覚し、セカンド・オピニオンを経て2024年3月13日に右肘の修復手術を行ったのでした。これでレッドソックス移籍1年目の2024シーズンが終わりました。
ジオリトが行った手術は再建型のトミー・ジョン手術ではなく、早めに復帰出来る修復手術でした。公表されていませんが、おそらくインターナル・ブレイス手術でしょう。
2024年オフ、ジオリトは2年目に設定されていたプレーヤーオプションを行使。
リハビリ中の投手との契約で1年目は投資する意味で低額にしておいて、翌年に相場の金額を設定する2年契約が結ばれたりしますが、ジオリトとレッドソックスの場合はサインしてからの手術ですので、2年間は上述のようにフルの金額でした。よって、2025年は頑張ってもらわないとというところだったのですが、ジオリトは開幕日の3月27日に今度は左ハムストリングスを傷めてIL入りに。今季もファンの期待を裏切るのか?と思われましたが、リハビリ登板を経て、2025年4月30日にようやく復帰マウンドに上ったのでした。
メジャー復帰後の2戦は6.0イニングで失点3、3.2イニングで失点6とジキルとハイドのような結果になりましたが、3戦目にしてようやく本領発揮という投球になりました。
セス・ルーゴとの投げ合いを制す
相手ロイヤルズの先発はセス・ルーゴで右のエースです。先取点を与えたくない状況でジオリトは3回裏にバント処理をミスして3塁へ悪送球し、自らのエラーで先制点を与えてしまいます。
ただ、そのほかのイニングでは安定。特にボビー・ウィット・Jr.を抑えきったのは素晴らしかったです。
アブレイユ、デバースがHR
そんなジオリトを打線も援護。失点した直後の4回表に2アウトからウィリャー・アブレイユがRFへソロHRを放って同点に。
ラフィーの特大HR
さらに、6回表にはランナーを一人置いて、ラファエル・デバースがRFへ特大の2ランHRを放ち、ジオリトを援護。
デバースが放ったHRの距離は440ft(134.112m)と超特大でした。
レッドソックスはジオリトの後をジャスティン・ウィルソンが安定の投球でつなぎ、あとはザック・ワイザート、アロルディス・チャップマンで8回と9回を抑え、3-1のスコアで勝ちました。
結構、紙一重の一戦でもありました。
レッドソックスはGm2でコール・レーガンズも打ち崩していますから、ロイヤルズが誇るTOP2から勝利を上げたことになります。
このまま、勢いに乗ってもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント