ALCS Gm1: TEX 2 @ 0 HOU (TEX1勝)
現地2023年10月15日のレンジャーズ@アストロズのALCS Gm1は締まったゲームとなりました。
先発投手が調子の良いジョーダン・モンゴメリーとジャスティン・バーランダーがだったがゆえに、前半はそうなることも十分に予想出来ましたが、それでも中盤以降のどこかのタイミングで打ち合いになることを予想していただけに、まさかのロースコアでのフィニッシュに驚かされた次第です。
それを実現したのはレンジャーズの高いディフェンス力でした。球際の強いこと、強いこと。
ALCSロスター
ゲーム前に判明したロスターでは、レンジャーズはALDSで外れていたマックス・シャーザーとジョン・グレイが入りました。
スタメン
スタメンはレンジャーズはALCS Gm3と変わらず。アストロズは、若干の変更がありました。マイケル・ブラントリーがベンチに下がり、LFにチャズ・マコーミック。チャズ・マコーミックが守っていたCFにはマウリシオ・ドゥバンが入って7番。カイル・タッカーとホセ・アブレイユの打順がスワップしました。当たっていないカイル・タッカーが復活するか?というのところもこのゲームの注目点の1つでした。
# | TEX | |
---|---|---|
1 | 2B: セミエン | 2B: アルトゥーベ |
2 | SS: シーガー | 3B: ブレグマン |
3 | DH: ガーバー | DH: Y・アルバレス |
4 | RF: アドリス・ガルシア | 1B: J・アブレイユ |
5 | LF:カーター | RF: タッカー |
6 | C: ハイム | LF: マコーミック |
7 | 1B: N・ロウ | CF: ドゥバン |
8 | 3B: ヤング | SS: ペーニャ |
9 | CF:タベラス | C: マルドナード |
P | J・モンゴメリー | J・バーランダー |
ジョーダン・モンゴメリーがスコアレス投球
まず、ゲームを作ったレンジャーズ先発のジョーダン・モンゴメリーを讃えないといけません。素晴らしい投球でした。
カーブが有効
ジョーダン・モンゴメリーは大きな70mph後半のカーブをうまく使い、アストロズ打線を翻弄。おそらく捕手のジョナ・ハイムのリードだったと思いますが、カウントの若い段階でカーブを見せ、最後はシンカーで打ち取るというシナリオのリードでした。
アストロズ打線はファストボール系を芯で捉えることがあってもこのカーブのおかげで微妙にタイミングをずらされ、良い当たりも野手の正面を衝くということが繰り返されました。
ジョーダン・モンゴメリーの最大のピンチは4回裏2アウトから。チャズ・マコーミック、マウリシオ・ドゥバン、ジェレミー・ペーニャに3連続シングルを打たれ、2アウト満塁のピンチを迎えました。このイニングはやや単調になっていて、1、2球のどちらかで間違いなく大きなカーブが来る配球となっており、的を絞られてしまいました。
しかし、マーティン・マルドナードにはギアを上げて最後はインハイに強い4シームを投じ、三振を奪いこのピンチを切り抜けました。
ジョーダン・モンゴメリーは7回1アウトまで投げ、90球で被安打5、スコアレス、BB 1、SO 6。
4HRと当たっているヨルダン・アルバレスから3三振を奪う好投でした。
光ったレンジャーズのディフェンス
とにかくこのゲームはレンジャーズの守備の良さが目立ったゲームで、上述した通り、その球際の強さに驚かされました。打撃のイメージが強かっただけに新たな1面を見た思いがします。
マーカス・セミエン
レンジャーズはセミエン&シーガーの二遊間、捕手のジョナ・ハイム、そしてCFのレオディー・タベラスと、とにかくセンター・ラインが強いです。
この日はマーカス・セミエンが再三にわたり好守備を披露。特に2回裏のノーアウト1塁からカイル・タッカーの強いゴロを後ろにそらさず、2塁でアウトに取ったプレーが素晴らしかったです。
エバン・カーター
レンジャーズのルーキーと言えば、3Bのジョシュ・ヤングの名前がすぐに浮かびますが、このポストシーズンではエバン・カーターの方が目立つ活躍をしています。
まずは1回裏のLFウォール際のリーピング・キャッチ。これが抜けていればジョーダン・モンゴメリーの投球もどうなっていたかわかりません。非常に価値のあるプレーだったと思います。
カーターを軸に2得点
レンジャーズの攻撃ですが、2回表、好守備をしたエバン・カーターがジャスティン・バーランダーの94.4mphのインコースの厳しい4シームを1、2塁間に弾き返してチャンスメイク。1Bのホセ・アブレイユがグラブに当てた分、打球に勢いが無くなり、RFへ転がる隙にカーターは2塁を陥れました。
この直後、ジョナ・ハイムがCFへタイムリーを放ち、レンジャーズがまずは1点を先制。
4回裏にジョーダン・モンゴメリーが満塁のピンチを脱した直後の5回表、レンジャーズは1アウトからレオディー・タベラスがRFへ豪快はソロHRを放ち、2点目。これはバーランダーの失投でした。
【YOUTUBE】Leodys Taveras homers to give the Rangers a 2-0 lead in ALCS Game 1!
バーランダーが奪われたのはこの2点のみ。7回2アウトまで投げ、被安打6、失点2、BB 2、SO 5,HR1でした。
アルトゥーベが重大なミス
モンゴメリーの後を継いだジョシュ・スボルツは、7回をなんとか無失点に。8回裏のマウンドにも上がりましたが、先頭のホセ・アルトゥーベを歩かせたところで降板。
またもチャップマン劇場
3番手でマウンドに上がったのはアロルディス・チャップマン。不安定ではありますが、このポストシーズンは未だERA0.00。
そのチャップマンは、代わりばなアレックス・ブレグマンに左中間に大きな当たりを打たれます。これは同点2ランHRだとかなりの人が思ったことでしょう。ところが打球はウォール際で落ちてきて、これをLFのエバン・カーターが見事にキャッチ。素早く内野に返しました。大きく離塁していた1Bランナーのホセ・アルトゥーベは慌てて1Bへ帰塁。しかし、2Bのマーカス・セミエンと3Bのジョシュ・ヤングがアルトゥーベの帰塁がベースにリタッチしていないことを確認。アピール・プレーとなりましたが、一旦はセーフに。
そしてVTR判定の結果、アルトゥーベは2Bベースを踏み越えた後、リタッチせずに1Bに帰塁したことが確認されアルトゥーベはアウトとなりダブルプレーに。
その後、チャップマンは次打者のヨルダン・アルバレスを1Bゴロに打ち取り、ピンチを脱しました。またしてもひやひやするチャップマン劇場となりましたが、未だERAは0.00。
9回裏、ホセ・レクラクがスコアレスで締め、レンジャーズが2-0でシャットアウト勝利。ALCS1勝目を上げたのでした。
ALCS Gm1はジョーダン・モンゴメリーとエバン・カーターの2人がゲームMVPですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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