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【MLB移籍2023】メッツからFAの注目右腕、セス・ルーゴはパドレスに決定!ブルペンから先発へ

セス・ルーゴ、再び先発へ

 現地2022年12月19日、メッツからFAとなっていた右腕のセス・ルーゴ(Seth Lugo)のディールが成立。パドレスと2年で契約合意です。

 レッドソックスにはぜひとも獲得に動いてもらいたかったのですが、噂の一つも立ちませんでしたね。その理由は後述します。

 そのセス・ルーゴとパドレスのディールはご覧の通りです。

契約内容

  • 2年/$15M保証(2023-24)
    • 支払い:$7.5M (2023)
    • 2023年終了後にオプトアウトあり
    • 2024: プレーヤー・オプションで$7.5M

 大筋ではご覧の通りで、2023年終了後にオプトアウト可という条件で合意。2024年に再契約するかどうかはセス・ルーゴ次第というプレーヤー・オプションです。

 セス・ルーゴのMLSは2023年1月で6.082となり、今オフが初FAでした。2022年のサラリーが$2.025Mでしたので、メッツとしてはさすがに$19.65Mのクオリファイング・オファーは出せず、このままFAに。

 今回、サラリーは$7.5M/年とアップしましたが、彼の実力からすればもっともらっても良いレベルであると筆者は思います。

先発への転向を優先したルーゴ

 今回のFAでセス・ルーゴはかなりの争奪戦になるかと筆者は見込んでおりました。しかし、そうはならなかった理由の1つが年齢。1989年11月17日生まれのセス・ルーゴは現時点で33才。後述しますが、過去に右肘へのダメージもあり、やはりショート・タームでの契約になりました。

【YOUTUBE】The Marvelous Seth Lugo

 さらに、もしもセス・ルーゴがブルペンとして次の所属先を探していたのなら、ある程度は争奪戦になったと思われます。それこそ、レッドソックスも積極的に獲得に出向いたと思いますし、他のクラブも動いたことでしょう。しかし、そうはならなかったのは、本人の希望が先発への転向だったからであり、次のランディング・スポットでそれを優先して探すとなると、やはりブルペンで探すよりも難しかったと言うことでしょう。

 ただ、2023年にそれこそサイ・ヤング賞のトップ争いでもするような活躍を見せれば、オプトアウトを行使して2度めのFAとして市場に打って出ることも可能です。そうなれば、たとえ2024年に34才になろうとも、今回の契約以上のマルチイヤー・ディールを得ることも出来るでしょう。そのためのオプアウトです。まるで、ノア・シンダーガードと同じような考えですね。

パドレスとは受給がマッチ

 パドレスは、ジョー・マスグローブ、ダルビッシュ投手、ブレイク・スネル、ニック・マルティネスに続くローテーションのNO.5が現在決まっていないため、今回は受給がマッチしました。

 本当はローテーションに左腕を入れたいところです。23才のエイドリアン・モレホンは、2022年に5勝1敗、ERA 4.26をマークし、その有力な候補でしたが。2022年7月に左肩に炎症を起こし、離脱したまま。まだ、現時点では時間をかけて治している最中です。23才の左腕、ライアン・ウェザーズも候補ですが、まだスプリング・トレーニングで様子を見るのが良さそうですし、エリック・ホズマーとのトレードでレッドソックスから移籍してきたジェイ・グルームもそうです。

 後は右腕になりますが、26才になるペドロ・アビラ、リース・カニーア(Reiss Knehr)も候補に入っています。

直近2年はメッツの安定したブルペン

 セス・ルーゴは2021年と2022年の 2 シーズンはメッツの信頼できるブルペンとしてフル稼働。

 2021年は46試合、2022年は62試合に登板。この2シーズンは、計111.1イニングで、ERAは3.56、SO%(三振率)は26.6、BB%(与四球率)は7.9。GB%(ゴロ率)は43.7%。

 カーブのマエストロと呼ばれるくらい、カーブが非常に良い投手です。

 4シームのアベレージは94.4 mphでカーブが非常に良いことから、たしかに先発のスタイルであるなとは思います。

メッツでのキャリア

 ドラフトは2011年のメッツの34巡目指名。デビューは2016年で26才の時です。

 デビューが遅かったのは、大きな怪我のためです。ドラフト翌年の2012年に脊椎すべり症(椎骨の変位)手術のために全休。2013年に復帰し、クラスAとクラスA-で計12試合に登板。4勝6敗でERAは3.39。

 復帰2年目の2014年にはクラスA+で27試合、105.0イニングを投げ、8勝3敗をマーク。2015年はAAとAAAに所属。両レベルを併せ、24先発で計136.0イニングを投げ、ERAは4.43。SO9は8.4で、BB9は2.3。

 2016年はAAAで開幕を迎え、7月1日にメジャー・デビューを果たしました。デビュー翌日の7月2日にマイナーに戻されたものの、マット・ハービーがILとなったため、7月6日に再昇格。8月には先発投手として起用され、メッツがワイルドカード争いを繰り広げていた中、5試合に先発して4勝1敗、ERA 2.27の素晴らしい活躍を見せたのでした。この時にセス・ルーゴに夢中になった人も多かったはず。実は筆者はそうです。いい投手だなと。

 2017年3月にセス・ルーゴはWBCでプエルトリコ代表として登板。非常に良い投球を見せましたが、大会終盤に肘の炎症で離脱。その結果、2017年シーズンの開幕を逃しました。この時、右肘のUCL(尺側側副靭帯)を「軽度」に損傷。ただ、トミージョン手術は推奨されず、PRP(多血小板血漿注射)療法で、休養とリハビリのアプローチを選択し6月11日という非常に早い時期に復帰を果たしています。

 2017シーズンは19試合中、18試合に先発。101.1イニングで、7勝5敗、ERA4.71。

 2018年は先発も5試合経験したものの、大半はリリーバーとしての登板でした。54試合、101.1イニングを投げ、3勝4敗で、ERAは2.66。この数字を見ると、やはりリリーバーとして使いたくなりますね。

 2019年はオール・リリーフで、61試合に登板。80.0イニングを投げ、ERAは2.70。SO9は11.7で、BB9は1.8!この時は本当に素晴らしかったです。

 短縮シーズンとなった2020年は16試合、36.2イニングで、ERAは5.15。

 2021年に肘の骨棘を削除する手術受けた関係で、デビューは6月2日。なお、この手術の時、彼のUCLはきれいにカバーされていたそうです。PRPが非常に効いた一例です。2021年と2022年の成績は上述の通りです。

 また、2022年4月29日にメッツはフィリーズを相手にコンバインド・ノーヒットノーランを達成しましたが、セス・ルーゴもその中の1人として8回に登板しています。

かっこいいフォームのルーゴ

 セス・ルーゴの投球フォームは個人的に非常に好きです。バックスイングの時に右肩を下げるところや、グラブを高めに上げつつも、早めに抱えむ動きなど、個人的には良いなと思います。肩や腕は割と大きな動きをしつつも、体幹は割と静かな動きであることも良いと思います。コントロールが良いのはそのせいかと。

 彼のこれまでのキャリアを振り返ってみましたが、たしかに先発向きの球種を持ってはいるものの、メンタルの部分なのかどうかは定かではないですが、どうもブルペンに適性があるような気がして仕方ありません。

 ボブ・メルビン監督が先発を許している間に良い結果を出してもらいたいですね。ただ、どうもシーズン途中にはゲームの後ろで投げている気がしてならないです。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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