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【MLB2023】ドジャース、ランス・リンとジョー・ケリーをホワイトソックスからトレードで獲得

怪我人続出の投手を補強

 現地2023年7月28日、ドジャースが投手補強に乗り出しました。ホワイトソックスから先発のランス・リンとブルペンのジョー・ケリーを補強。

 けが人が相次いでいる中、懸念点払拭に動いております。

 現時点でナ・リーグ西地区の首位にいるドジャースですが、6月は3位まで落ちました。非常に苦しい時期を乗り越えての現在の首位ですが、2位ジャイアンツが内容の良い追い上げを見せる中、投手力を強化してその追い上げに対抗しようという狙いのようです。

トレード概要

ドジャースGet

  • ランス・リン(Lance Lynn/36)RHP
  • ジョー・ケリー(Joe Kelly/35)RHP

ホワイトソックスGet

  • ニック・ナストリー二(Nick Nastrini/23)RHP/ 2021 LAD 4巡目指名
  • ジョーダン・レジャー(Jordan Leasure/25)RHP or LF/ 2021 LAD 14巡目指名
  • トレイス・トンプソン(Trayce Thompson/ 32) OF/右投げ右打ち

背景

 ドジャースは今年、多くの怪我人に見舞われています。ウォーカー・ビューラーはトミー・ジョン手術のため、もう来季以降に期待しているものの、先発のクレイトン・カーショウ、トミー・ジョン手術から復帰したダスティン・メイがIL入り。期待のライアン・ペピオもIL入りで離脱。

 すでにガーディアンズにトレードに出しましたが、ノア・シンダーガードもIL入りとなっていました。

 そのため、ルーキーのボビー・ミラー、エメット・シーハン(Emmet Sheehan)、マイケル・グローブを起用。

 調子の悪いフリオ・ウリアス、トニー・ゴンソリンは一旦はマイナーで調整させるあるいは、少し休ませたいところにも関わらず、彼らにも頼らざるを得ない状況。シーズン後半にカーショウが復帰予定ではあるものの、それまで待てないとの判断を下した模様です。

 なお、ホワイトソックスの方はもう今季はセラー(Seller)ということで、このトレード・デッドラインで、どんどん人を動かしています。

今季のランス・リンとジョー・ケリー

 ランス・リンとジョー・ケリーで大丈夫か?という点もあります。

 ランス・リンはここまで21試合に先発して6勝9敗で、ERAは6.47とかなり悪いです。

 これには要因がいくつかあり、2022年に3.7%だったBB%が8.4%に悪化。これは2022年の数字が良すぎたという点もあります。ERA 2.69をマークした2021年のときもBB%は7.0%でしたから。ただ、その2021年と比較しても悪化はしております。

 もう一つ際立っているのがHR%。今季は5.2%とキャリア・ワーストとなっています。

 ただ、SO%は26.9%で、平均を上回っており、2023年6月18日にはマリナーズを相手に7.0イニングで16奪三振と驚異的な投球を見せたことがありました。このゲームはリリーバーが打たれて4-8で敗れ、勝ちはつきませんでした。リン自身も長短打を集中され3失点を喫していたのですが。

 これも守備、攻撃が安定しているドジャースで投げれば変わる可能性があり、ドジャースもそこに期待。つまり数字ほど悪くないという判断を下しているようです。実際、上述のマリナーズ戦は凄かったですから。

 ジョー・ケリーは、2019年から2021年までドジャースに在籍。今季は31試合の登板で、ERAは4.97。BB%が9.4%でSO%は32%。自慢の豪球は2019年以降最高で、平均ベロシティーはシンカーで99.0mph、4シームで98.8mphを記録。実はここ数年で一番強いボールを投げています。

 やはりランス・リン同様に数字ほど中身は悪くなく、むしろドジャースで良くなるというふうに見ていそうです。

 この2人が目論見どおりに化けるとドジャースは心強くなります。

 ドジャースには、ダニエル・ハドソン、ブレイク・トレイネン、アレックス・レイエス、シェルビー・ミラー、J.P.フェイライゼン、タイラー・カー、ジミー・ネルソンといったリリーバーもおり、ケリーが入ることでブルペンはかなり楽になります。

2人の契約

 ランス・リンの契約は、2年/$38M(2022-23) で2024年は$18Mのクラブオプションで$1Mバイアウト。今季のサラリーは$18.5M。

 リンの場合、ノー・トレード条項の中にドジャースも含まれていたのですが、今回はそれを撤回した上でのトレードです。今季の残りサラリー$6.5Mもドジャースが引き継ぎます。

ジョー・ケリーの契約も2年契約(2022-23)で、金額は$17M。2024年は$9.5Mのクラブ・オプションで$1Mバイアウト。今季のサラリーは$9Mで、残り残り$3.1Mはドジャースが引き継ぎます。

CWSへ動く選手たち

 ホワイトソックスに移籍する選手たちを見て行きます。

 ニック・ナストリー二は2021年のドジャース4巡目指名で、すでにダブルAに昇格済み。今季は同レベルで17試合に登板し、ERA 4.03、SO%が26.1%、BB%は11.3%。ベースボール・アメリカは彼をドジャース・システム内のプロスペクト10位にランク付けたほどの投手。

 24歳のジョーダン・レジャーは2021年の14巡目指名。登録上はLFも守ることになっていますが、プロ入り後はリリーフとしてのみ出場。今季はダブルAのブルペンで35.0イニングを投げERAは3.09、SO%は39.7%、BB%は11.3%。

 32歳のトレイス・トンプソンは、MLB.TVを見ているとイニング間のCMで今季序盤のハイライトの1つとして開幕戦の3HRゲームが流れている選手。ホワイトソックスにとっては即戦力。ちなみにもともとは2009年にホワイトソックスにドラフトされています。2巡目指名。2015年にメジャーデビューしたのもホワイトソックス。その後、ドジャース、ホワイトソックス、アスレチックス、カブス、パドレスと渡り歩き、再びドジャースに戻ってきました。

 ただ、残念なことに、6月上旬に左斜角筋のハリのために現在はILです。

 トレイス・トンプソンは1週間前からリハビリを開始しているので、近いうちにホワイトソックスに合流しそうです。今年の年俸は$1.45M。

 ドジャースはすでにこのTDLでアーメッド・ロザリオ、キケ・ヘルナンデスを獲得。ひょっとしたらもう1枚くらい先発投手を取るかもしれません。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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