スポンサーリンク

【MLB 2021】マイアミが「肘出しサヨナラ」に完璧なリベンジ!デグロム戦で大勝利!主役はトレバー・ロジャース!

マーリンズ、今季2勝目は完璧な勝利

  現地2021年4月10日、シティ・フィールドで行われたマーリンズ@メッツ戦は素晴らしい投手戦が繰り広げられました。

 このゲームの前までは1勝6敗と大きく負け越していたマーリンズ。敗因はいずれも打線の迫力不足。4月3日のレイズ戦ではレイズ先発のリッチ・ヒル、2番手のクリス・アーチャーの乱調もあり、12得点を上げましたが、それ以外の最高得点は4得点。しかも、いずれも接戦ではことごとく敗れるという成績。

 投手陣は非常に頑張っているものの、打線が機能せず敗戦というパターンが続いており、今回もメッツの先発がジェイコブ・デグロムであったことから、かなり敗色濃厚と思われましたが、みごとに戦前の戦評を覆しました。

前日のサヨナラ肘だしにリベンジ

 8日から始まったこのシリーズですが、そのGame1では先発のニック・ナイダートが5回途中、被安打3、失点1とナイスゲームメイク。マーリンズ打線も6回表にコーリー・ディッカーソンとヘスス・アギラルにタイムリーが出て2−1と一旦は勝ち越したものの。9回裏にアンソニー・バスがジェフ・マクニールに1発を浴びて、同点に。さらに、満塁のピンチを迎え、最後はマイケル・コンフォートに死球を与え、サヨナラ負けを喫していました。

誤審

 しかし、この死球判定は完全な誤審。お客さんも少ない中、もしガードに当たっていれば音が聞こえるはずですが、判定は覆らず、マーリンズは死球でサヨナラ負け。この場面での打者心理も非常によくわかりますが、VTRが出回ることも想定して対処してもらいたかったなとは思います。

 状況からして、1アウトだったので、仮にメッツの攻撃が続くシチュエーションであったなら、大量差がついた可能性もありましたが、マーリンズとしては悔しい敗戦だったのには違いありません。

異次元のデグロム

 1日空いて迎えた現地2021年4月10日のGame2。メッツはジェイコブ・デグロムが登板。マーリンズは2017年1巡目で、2020年にデビュー、今季はまだルーキーステータスのままのトレバー・ロジャース(Trevor Rogers)が登板。この2人の投手戦は素晴らしかったです。

デグロム、チェンジアップでも91mph

 メッツ先発のジェイコブ・デグロムですが、今回もボールがもはや異次元のものでした。前回登板の5日のフィリーズ戦でも当たっているフィリーズ打線を寄せ付けず、被安打3のピッチング。降板後にリリーフが打たれ、勝利投手にはなれませんでしたが、もう誰が見てもすごいというボールしか投げていなかったです。

 そしてこの日も初回から2奪三振。「これから三振の山が築かれるんだな」そんなことを思わせる投球内容でした。

ジャズ・チザムが不思議な大HR

 そんな迫力満点のジェイコブ・デグロムの立ち上がりでしたが、先制したのはマーリンズでした。

 2回表、2アウトから打席に入ったジェズ・チザム(Jazz Chisholm Jr.)。100mphのファストボールで2球で追い込まれ、このまま三者連続三振かと思われた3球目。ジェイコブ・デグロムが投じた100.4mphのファストボールが真ん中高めに浮いてしまいます。

 そのボールをジャズ・チザムが軽く合わせるようにスイング。これがシティ・フィールドのアッパーデックに飛び込む特大のHRに。

 実に不思議で、これはたぶんチザムは反応しただけ。意図的に狙って振っていないと思われます。回転のいいデグロムのボールを前で叩いた形となり、よく飛びました。

 なんとマーリンズが1点を先制します。

主役はトレバー・ロジャース

 意外な形で先生したマーリンズ。メッツ打線としてはデグロムが投げているし、相手はルーキーだからすぐに取り戻せるよと思ったのかもしれません。

 しかし、そうはさせなかったトレバー・ロジャース。本当に素晴らしいピッチングを見せました。

チャド・ウォールラックがナイスアシスト

 そのトレバー・ロジャースですが、実は立ち上がりに大きなピンチを迎えました。先頭のブランドン・ニモに二塁打を打たれ、しかも2番のフランシスコ・リンドーアにはセイフティー・バントを決められ、ノーアウトランナー1、3塁のピンチを迎えます。

 しかし、ここで先発捕手のチャド・ウォールラックがナイスアシスト。3番のマイケル・コンフォートの打席で2盗を試みたフランシスコ・リンドーアの盗塁を阻止。ランナーが3塁にいて非常に難しい場面でしたが、果敢に二塁へ投じ、差したのは大きかったです。

 これで勇気を得たのか、トレバー・ロジャースは、マイケル・コンフォートとピート・アロンソを2者連続三振に取り、これでトレバー・ロジャースは乗って行きました。

トレバー・ロジャースは10K

 その後のトレバー・ロジャースはメッツ打線から三振の山。イニングが深くなるごとにデグロム先発ゲームで負けられないというプレッシャーを蓄積させていきました。

フィニッシュでギアアップ 

 あくまでファストボール中心の組み立てだったのですが、うまいなと思ったのは、カウントが浅いときには95mphほどのファストボールを投げ、その後はチェンジアップとスライダーで散らしながら、最後のフィニッシュはファストボールでここでグンとギアを上げて97mph以上のボールで三振に奪うという組み立て。これが効きましたね。

 トレバー・ロジャースは6回終了でマウンドを降りましたが、これをずっと続けていました。クロスファイヤーで右打者のインコース、左打者のアウトコースに決まるこのボールは素晴らしかったです。

マイアミはリリーフも機能

 メッツとすれば、トレバー・ロジャース降板後に逆転を狙っていたのでしょうが、マイアミは2番手のディラン・フローロ、3番手のリチャード・ブライアーが好救援を見せ、メッツ打線を封印。

さらにマイアミが追加点

 この流れになると、追加点はマーリンズに。9回表、デグロムから代わったエドゥイン・ディアスを攻め、3安打2得点。3-0とリードを拡げました。メッツはジェウリス・ファミリアを出さざるを得ない状況に。

 9回裏、マーリンズはイーミ・ガルシアをマウンドに送り、逃げ切りに成功。実に完璧な流れでデグロム戦を制したのでした。

デグロムは14K

 2回にジャズ・チザムにソロHRを浴びたジェイコブ・デグロムですが、それシーン以外はマーリンズ打線は打つ手なしという状態の投球ではありました。デグロムは8イニングを投げきり、被安打5、失点1、奪三振が14。MAXは101mphを計測しています。

 これでデグロムは2戦ともによい投球をしながら、勝ちがつかないというちょっと悲しい状態に。

 デグロムを見殺しという状態がこれ以上続くとチーム内のバランスが崩れ始めるので、メッツとしては打線の奮起に期待するしかありませんね。

 以上、マイアミ・マーリンズのナイス・ゲーム。これは新GMのアングさんも喜んだと思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【WBC2023準決勝】日本、メキシコとのラリーを制し、9回裏に劇的サヨナラ勝ち!USAとの決勝へ
【WBC2023準々決勝】アメリカ、敗色濃厚からトレイ・ターナーのグランドスラムで逆転勝ち
【WBC2023準々決勝】メキシコ、0−4から逆転で準決勝へ!アロウザリナ、パレデスが活躍
【MLB Pre2023】メッツ・千賀投手、順調にチューンナップ中!けが人続出で増々期待が高まる!
【WBC2023】侍ジャパン、大谷 & ダルビッシュの登板でイタリアに快勝!準決勝の地、マイアミへ
【WBC2023】”歓喜一転”プエルトリコ、E・ディアスが右膝を負傷!ドミニカ共和国は敗退へ(追記あり)
【MLB2023】ホセ・キンタナ(メッツ)が肋骨移植術で開幕アウト。復帰は7月以降に。
【WBC2023】プエルトリコが8イニング、コンバインド・パーフェクトを達成!
【FA 2023】横浜DeNAベイスターズがトレバー・バウアーと1年で合意。ここまでの経緯も
【WBC2023】大谷が先制3ランHR!侍ジャパンがPool Bを1位通過して準々決勝進出決定(追記あり)
【WBC2023】大注目のドミニカ共和国@ベネズエラ戦は、5-1でベネズエラが勝利
【WBC2023】佐々木投手、160km連発!侍ジャパン、中盤にチェコ投手陣を捉えて3勝目!
【MLB Pre2023】レンジャー・スアレスとアンドリュー・ペインターが前腕部を傷める!しかし、フィリーズは楽観視
【WBC2023】先取点を奪われスイッチオン!侍ジャパンが波状攻撃で2勝目(KOR@JPN)
【MLB移籍2023】マーリンズ、ホセ・イグレシアスとユリ・グリエルと合意
【MLB Pre2023】カルロス・ロドンが前腕部を傷め、開幕をILで迎えることが決定
【WBC2023】大谷、ヌートバーが躍動し、侍ジャパンがまず1勝!
【MLB Pre2023】5番目のOF、ジョー・アデル、勝負のシーズンに向け2安打を放つ
【MLB Pre2023】レッドソックスのジャスティン・ターナーが顔面に死球を受け病院へ
【MLB 2023】ロッキーズ、マイク・ムスターカスとブラッド・ハンドを獲得!
【MLB 2023】レンジャーズ、ウィル・スミスと1年でサイン
【WBC2023】V・ゲレロ・Jr.が右膝の故障でWBCを欠場。気になるドミニカ共和国のロスターも
【MLB Pre2023】カブス、7人の投手でコンバインド・ノーヒッターを達成
【MLB2023】ゴールド・グラバーのブレンダン・ロジャース、左肩脱臼でシーズンエンディングの危機
【MLB移籍2023】ロイヤルズ、ジャッキー・ブラッドリー・Jr.を獲得!
【MLB 2023】ギャビン・ラックスをシーズン・エンディングの怪我で欠くことになったドジャースのSSは?
【MLB移籍2023】パドレス、ルーグネッド・オドーアをマイナー・ディールで獲得
【MLB Pre2023】腹斜筋を傷めたタイラー・グラスノーが開幕アウトに
【MLB 2023】パドレスとマニー・マチャードが11年/350Mドルの契約延長へ!
【MLB2023】ブルージェイズの100マイル右腕、ネイト・ピアソンはリリーバーとして稼働予定
タイトルとURLをコピーしました