スポンサーリンク

【MLB 2020】MLB No.1 ハード・スロー、ジョーダン・ヒックスもオプトアウトへ

コペックに続き、若手豪腕がオプトアウトへ 

 こんばんは。

 現地2020年7月13日のニュースです。今季、楽しみにしていた若手豪腕が2020シーズンのオプトアウトを表明しました。

 カージナルスのハードスロー・ライティーで、2019シーズン、MLB NO.1のファーステスト・ピッチを記録したジョーダン・ヒックス(Jordan Hicks)です。

 これで若手の豪腕投手のオプトアウトはマイケル・コペックに次いで二人目。

2019年6月にトミージョン手術

 ジョーダン・ヒックスは2019年6月26日にトミージョン手術を行っていたのはご存じの通りです。

 2020年はその復帰イヤーとなるはずで、新型コロナウィルスで中断していた期間もしっかりとリハビリをこなし、術後約10ヶ月が経過した2020年5月2日にはブルペン・セッションをこなすまでに至っていました。

 このまま順調に行けば、今夏の開幕にも間に合いそうな勢いだっただけにオプトアウトが悔やまれます。

理由は肘ではない

 ジョーダン・ヒックスのシーズン・オプトアウトの理由ですが、筆者はこのニュースを見たとき、てっきり肘のことを考えた離脱かと思っていました。ショート・シーズンとなった年に慌てて復帰して二次災害に見舞われるのはごめんだと思いが先走ったかとやや否定的なイメージを持っていました。

 それはハードスローゆえに、自分の肘は自分で守るという覚悟の表れでもあると。

 たとえばマイケル・コペックの場合は、ショートシーズンゆえに復帰をパスしたのではないかという匂いも感じました。もっとも、本当の理由を知らない第三者が推測するのはよくないことですが、今回のジョーダン・ヒックスも肘をその類の決断かと思ったのです。しかし、コペックはともかく、ヒックスは違いました。

実は持病の1型糖尿病にて

 ジョーダン・ヒックスにはシーズン参加をためらう正当な理由がありました。彼の理由は新型コロナウィルス対する健康懸念です。

 その最大の根拠は、彼が1型糖尿病という持病を持っていることです。新型コロナウィルスと糖尿病の相性の悪さはもう周知の事実と言っていいでしょう。

 糖尿の持病を持つ人にとってはやはり脅威以外の何者でもありません。

1型糖尿病とは? 

 その1型糖尿病ですが、以前は「インスリン依存型糖尿病」や「小児糖尿病」とも呼ばれていました。誤解しないように注意したいところは、小さいうちから甘い物を食べ過ぎたがゆえに発症するようなものではないということ。そのような自業自得的な病気ではありません。

 日本IDDMネットワークさんによりますと(サイト)、

1型糖尿病は、

主に自己免疫によっておこる病気です。自分の体のリンパ球があやまって内乱を起こし、自分自身のインスリン工場、膵臓にある膵島β細胞、の大部分を破壊してしまうことで発病します。

生活習慣病でも、先天性の病気でもありませんし、遺伝して同じ家系の中で何人も発病することもまれです。過去のウイルス感染がリンパ球の内乱のきっかけになっている場合が多いのですが、自己免疫の病気で感染症ではありませんので、1型糖尿病が他人にうつることはありません。

1型糖尿病を発症すると、自分の体の中でインスリンを作ることができなくなってしまいます。インスリンがないと、ブドウ糖(グルコース)を細胞に取り込むことができず、血管のなかにブドウ糖があふれかえることになってしまいます(高血糖)。ブドウ糖は細胞のエネルギー源として大切なものですが、高血糖状態が続くと、様々な形で血管の壁に溜まり、糖尿病特有の合併症につながります。

そのため 1型糖尿病では、膵臓移植や膵島移植を受けるか、血糖測定をしながら、生涯にわたって毎日数回のインスリン自己注射またはインスリンポンプと 呼ばれる医療機器による注入を続ける以外に治療法はありません。 一般に糖尿病として認知され、国内の糖尿病患者の9割以上を占める2型糖尿病と異なり、インスリンの補充が必要不可欠な病気です。

日本IDDMネットワーク

 本当に気の毒なことですが、小学生が自分でインスリン注射をしているようなケースがこの1型糖尿病です。

 ジョーダン・ヒックスも中学生のときにこの病気と診断されています。

 よって、現時点での北米の感染状況に脅威を感じていることでしょう。

2019年 ファーステスト・ピッチ

 ジョーダン・ヒックスは現時点でのMLBの投手で一番速いボールを投げるかもしれません。少なくとも、2019シーズンはNO.1 でした。

 2019シーズンで103mph以上を投げたのはジョーダン・ヒックスのみ。14球も投じています。最速は104.3mph (167.826kmh)を計測。

 102.9mphでようやくホワイトソックスのタイロン・ゲレーロの名前が出てきますが、トリプル・ディジッツの世界を制していたのは明らかにジョーダン・ヒックスでした。

MLB.com | The Official Site of Major League Baseball
Coverage includes audio and video clips, interviews, statistics, sched...

 それゆえに2020シーズンに復帰できるのなら、見たかったですね。

カージナルスのクローザー

 ジョーダン・ヒックスが不在ということで2019シーズンの夏以降と同じ戦いを強いられるカージナルス。

 クローザー候補の筆頭に挙げられるのが、やはりカルロス・マルチネス。

 カルロス・マルチネスは2019シーズン、48試合に登板。38試合を締め、24セーブの実績があります。新型コロナウィルスのチーム内の感染でサマーキャンプへの参加が遅れましたが、もう大丈夫です。

 また、ライアン・ヘルスリーも9回のクローザー・ロールの候補の一人。デビューイヤーとなった2019年はリリーバーとして24試合に登板。4試合を締めています。セーブは0。

 そしてもう一人がジオバニー・ガジェゴス。2019シーズンは66試合に登板し、10試合を締め、セーブは1。しかし、ガジェゴスは新型コロナウィルスのパンデミックに関わる旅行の規制で未だメキシコから出られず、まだサマーキャンプに合流していません!

 あとはアンドリュー・ミラーもいますが、果たしてどこまで本調子になっているかどうか。

 誰を柱にするかというところですが、カージナルスはいいリリーバーが多いのも確か。ヒックス不在は痛いところですが、なんとか乗り越えていきそうに思います。

 お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2025】デビュー待ち!レッドソックスのローマン・アンソニーが497 ft (150m)の超特大GSを放つ!
【MLB2025】鈴木誠也が15号/16号の2本塁打!カブスはPCAにも一発が出てタイガースに勝利
【MLB2025】Dバックスのコービン・バーンズがトミー・ジョン手術へ
【MLB2025】Dバックスが敗戦確率99.9%からの大逆転!9回に6点差をひっくり返しATLに勝利
【MLB2025】パドレス、負けゲームをひっくり返す!9回に同点に追いつき、延長で勝利
【MLB2025】激アツ!パドレスが延長の末、1-0でジャイアンツを下す!最後はホセ・イグレシアスが決める!
【MLB2025】大谷が23号HR!さらに土壇場であわやHRかという大きな犠牲フライを放つも、ドジャースは延長戦で敗れる
【MLB2025】ドジャース、ライアン・ヤーブローの軟投に大苦戦!山本は今季初の早期降板
【MLB2025】DET-KCで壮絶な投手戦!マイケル・ワカとタリク・スクーバルがともに譲らず!(追記あり)
【MLB2025】ドジャース、18-2でヤンキースに大勝!大谷は2安打、ジャッジは2HR(21号)
【MLB2025】ジャッジの狼煙の一発に対し、大谷が2発で応酬!WSリマッチはドジャースが先勝!
【MLB移籍2025】ドジャースがトレードでレッズからアレクシス・ディアスを獲得
【MLB2025】カブス、鈴木誠也とPCAがRBIランクNO.1、2を争う
【MLB2025】大谷がMLB1番乗りの20号!ドジャースはコンフォート、マンシーにもHRが出て連勝
【MLB2025】山本がCLE戦で安定の投球!6勝目をマーク!大谷もリードオフHR(19号)で支援!
【MLB2025】122.9mph!パイレーツのオニール・クルーズがミサイルHRを放つ!
【MLB2025】レッドソックスのマーセロ・マイヤーがメジャーデビュー!Gm1ではデバースがサヨナラ安打!(追記あり)
【MLB2025】アクーニャが復帰戦で躍動!しかし、ブレーブスはチャンスで逆走!?して敗戦
【MLB2025】開幕から50試合!タイガースが33勝でMLBベスト!2006年以来の好成績
【MLB2025】山本が6回までノーヒッター!ドジャース、連敗を4でストップ(2025/5/20)
【MLB2025】千賀、ピート・アロンゾの「出来たぞ」というアピールに和む(NYM@BOS戦)
【MLB2025】大谷に17号が出るも、ドジャースはDバックスに完敗で4連敗!B・ファートは7勝目
【MLB2025】ドジャースがベテラン・ユーティリティーのクリス・テイラーを解雇へ
【MLB2025】強烈!ブルワーズのプロスペクト、ジェイコブ・ミズロウスキーがマイナーで103 mphを記録!
【MLB2025】大谷が16号!しかし、ドジャースはジャック・コハノウィッツに苦戦して敗戦
【MLB2025】大谷、ボブルヘッドデーで14号・15号のマルチHR!D・ラッシングもメジャー・デビュー!
【MLB2025】ドジャース、オースティン・バーンズをDFAに!プロスペクトのD・ラッシングをコールアップ
【MLB INJURY 2025】球速ダウンが目立った佐々木投手がIL入り!ドジャースはカーショウを上げる予定
【MLB2025】エバン・ロンゴリアが引退!レイズはセレモニーのため1日契約へ
【MLB2025】ルーカス・ジオリトが604日ぶりの勝利投手に!W・アブレイユ、R・デバースもHRで援護!
タイトルとURLをコピーしました