BOSの実力が見られるシリーズがスタート
現地2025年8月8日、レッドソックスは西地区への遠征がスタート。パドレス、アストロズと3戦ずつ相まみえます。
今回の遠征はレッドソックスの実力が試されるシリーズで、NLウエストの実力者であるパドレスに対してどれくらい張り合えるのか?、そしてフェンウェイ・パークでスウィープしたアストロズとはいい内容を再現できるのか?が見られるいい機会です。
ドジャースも喜ぶ!?
また偶然にも、レッドソックスとドジャースは互いの利害関係も一致。レッドソックスがパドレスを倒せば、首位争いをしているドジャースに利が出来、反対にドジャースがブルージェイズを倒せば、ALイーストでブルージェイズを追うレッドソックスに利が出ます。ちょっと興味深い展開ではあります。
ウォーカー・ビューラーが6回スコアレス!
そんな中、レッドソックスはウォーカー・ビューラーが先発。ドジャース時代からパドレスとはよく対戦している間柄です。そしてパドレスは昨シーズンまでレッドソックスにいたニック・ピベッタが先発。このマッチアップも興味深いものがありました。
まだウォーカー・ビューラーを信じきれていない筆者などはパドレスにボコボコにされるのでは?と心配していましたが、この日のビューラーはとにかくコマンドが良かったです!
ナックル・カーブが効果的
ウォーカー・ビューラーのこの試合前までのERAは5.74。高いERAでもなんとかローテーションを守っております。
2019年から2021年のウォーカー・ビューラーは普通に投げて98-99mphを計測し、ギアを上げれば101mphもざらに出ていた強烈な投手でしたが、トミー・ジョン手術以降、元の姿には戻っておらず、この日も4シームは93-95mphが中心。それでもなんとかやっていけるのはスキルがあるためで、とりわけ70mph後半のナックル・カーブはいいアクセントになっており、この日はそのナックル・カーブでパドレスの打者を翻弄。うまく打者のタイミングを外しました。そしてコマンドも良かったです。
危ないシーンとしては、1回裏に1アウトからルイス・アラエズにCF前シングルを許し、ランナーを背負った場面でマニー・マチャードを迎えました。そのマチャードに95.3mphのアウトコースへの4シームをRFへ大きな当たりを打たれましたが、これをウィリャー・アブレイユがウォール際でリーピング・キャッチ。初回に荒れそうな雰囲気になっていたのを抑えました。
その後、ウォーカー・ビューラーは5回まで毎回のようにランナーを背負いましたが、粘り強い投球を見せて、失点を阻止。6回裏にはとうとう三者凡退に抑えてしまいます。
4回にやや球速がダウン
直近2度の登板で勝利投手目前の4.1 IP、4.2 IPで降板していたビューラー。その理由はこの日、よくわかりました。4回になると球速が93mphほどに落ちました。握力が落ちているのでは?と思います。これも術前ならもっと後ろの回でそうなっていたのでしょうが、まだ本調子でない証拠なのかもしれません。球速も過去のように上がっていない理由はこの辺りか?とも思います。
とは言え、痛打される時はだいたいど真ん中に放っているのですが、この日は丁寧にコーナーを突いていたと思います。BB 2は致し方ないところです。
この日のビューラーは6回、96球を投げて被安打4、スコアレス、BB 2、SO 4。今季多かった被弾も許すことはありませんでした。
パドレス相手にこの投球は、終盤戦に向けて好材料かと思います。
元チームメイトのピベッタから5得点
今季、すでに11勝3敗、ERA 2.73と好投を連発してるニック・ピベッタは3イニングまではアレックス・ブレグマンに与えた四球1つのみの素晴らしい立ち上がりを見せます。無駄がなく、コースを大きく外れることのないメカニズムなので、コマンドさえ間違えなければピベッタはゲームを落ち着かせることが出来ます。
吉田が先制犠牲フライ
そんなピベッタに対し、ローマン・アンソニーとアレックス・ブレグマンがコアとなった新レッドソックス打線は4回表に先頭のアレックス・ブレグマンがシングルで出塁。ピベッタの失投でした。
この後、コマンドの優れているピベッタから、ジャレン・デュラン、トレバー・ストーリーが連続で四球を選び、ノーアウト満塁のチャンスを作ったレッドソックスは、この日、5番DHで出場して吉田選手に打席が回り、CFへ大きな犠牲フライを放ってまずはレッドソックスが1点を先制。これもピベッタの失投で高めに浮きました。
その後、牽制悪送球で1点を追加したレッドソックスは、2アウトからウィリャー・アブレイユが甘いコースに落ちてきたナックル・カーブをうまく拾い、右中間へ2ランHR。
4回に一気に4点を奪ったレッドソックスが試合展開を優位にして進めます。
ピベッタは5回表にも連打と内野ゴロの間に1点を失い、この日は6イニングで5失点でゲームメイクすることが出来ませんでした。
BOS、コナー・ウォンにも当たりが戻る
6回表、吉田選手がLF線に2塁打を放つもこのイニングは得点ならず。
8回表、吉田VS松井の対決が見られましたが、2Bポップフライで松井投手の勝ちでした。
その8回表、パドレスは1アウトから右腕のショーン・レイノルズを投入。これが誤算でした。
レッドソックスは3連続BBで満塁のチャンスを作ると、これまで当たりが出ず、カルロス・ナルバエスに正捕手の座を奪われていたコナー・ウォンがLFへ走者一掃のタイムリーダブルを放ち、3点を追加。
吉田がHR
さらにレッドソックスは9回表にもショーン・レイノルズを攻め、四球であるいたトレバー・ストーリーを1塁に置いて、吉田選手が右中間へ豪快な2ランHRを放ち、10-2とリードを拡大。
好機を確実にものにしたレッドソックスがビューラー降板後も、リリーフ陣が2失点のみで締め、10-2のスコアでまずは初戦をものにしました。
レッドソックスはコナー・ウォン、吉田選手、ウィリャー・アブレイユとアンソニー、ブレグマン、ストーリー以外の選手も復調傾向。
先発がゲームを壊さなければ、いい戦いを続けております。
これで首位ブルージェイズと再び3.0ゲーム差に。
Gm2はルーカス・ジオリトとマイケル・キングのマッチアップです。マイケル・キングは右肩痛と長胸神経損傷で5月18日の登板以降、ILに入っていましたが、復活のマウンドとなります。
お読みいただき、ありがとうございました。
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