スポンサーリンク

【MLB】2021年の贅沢税上のサラリーが確定!LADが怒涛の285.6Mドル

2021年贅沢税

 現地2021年12月22日、2021シーズンの贅沢税上のサラリーの算出が決まり、税額が出た模様です。

 贅沢税の算出には選手のサラリーは、AAV(Annual Average Value=均等割)で計算されます。

 例えばトレバー・バウアーは3年/$102M(2021-23)で契約していて、実際には2021年はサラリーの$28Mとサイニングボーナス(2021年に2回に分けて受け取り)の$10Mを加えた計$38Mを受け取ることになっていますが、贅沢税上のサラリーは均等割で計算され、2021年のサラリーは$34Mとしてカウントされます。その他、パフォーマンス・ボーナスが設定される選手はそれも含めた契約期間での均等割となります。

 そして、各クラブのサラリーは40manロスターの総額で計算されます。

 なお、2021年の贅沢税の一連の処理はCBA 2017-2021に基づいて行われます。

 贅沢税に関する詳細は下記のリンクをご参照ください。

2021 贅沢税上のサラリー・ランキング

 まずは2021年の贅沢税上のサラリーのランキングを見てみます。ドジャースが怒涛の$285.6Mを計上!“CB Tax 40-man“の”CB TAX”とは贅沢税の名称の”Competitive Balance Tax”のこと。それを40manロスターの金額で出していますという意味です。

贅沢税の税額はこの”CB TAX 40-man”の金額によって決まります。右端の”Year End 40-man”はシーズン終了時点の40-manロスターの金額のこと。参考までにドジャースとパドレス分だけ書かせていただきました。そこにはシーズン途中にいて、終了時点に40manにいなかった選手の金額や、パフォーマsンス・ボーナスなどは含まれていません。よって、CB TAX 40-man より低くなります。

#ClubCB Tax
40-man
NoteYear End
40-man
1ドジャース$285.6M基準値: $210M超え$262M
2パドレス$216.5M 基準値: $210M超え$184M(7位)
3フィリーズ$209.3M
4ヤンキース$208.4MALWC進出
5メッツ$207.7M
6レッドソックス$207.6MALCS進出
7アストロズ$206.6MWS出場
8エンゼルス$198.9M
9カージナルス$198.3MNLWC進出
10ホワイトソックス$177.8MALセントラル制覇
11ナショナルズ$174.6 M
12ジャイアンツ$173.5MNLウェスト制覇
13ブレーブス$172.6MWSチャンプ
14ブルージェイズ$166.0M
15カブス$165.7M
16ツインズ$145.5M
17レッズ$144.2M
18ブルワーズ$131.9MNLセントラル制覇
19ロッキーズ$117.2M
20レンジャーズ$111.3M
21ダイヤモンドバックス$109.4M
22ロイヤルズ$108.0M
23タイガース$103.9M
24マリナーズ$102.7M
25アスレチックス$102.2M
26レイズ$89.8MALイースト制覇
27マイアミ・マーリンズ$82.3M
28オリオールズ$76.3M
29ガーディアンズ$62.2M
30パイレーツ$61.8M
2021年シーズン終了後の贅沢税上のサラリー・ランキング

 1位のドジャースと30位のパイレーツとの金額差は実に$223M。

 その他、参考までに投資効果としてのポストシーズン進出の有無などもメモしてみました。ちなみに、パドレスはポストシーズンを逃してしまいました。

30クラブ総計4.52Bドル

 当然、2021年の30クラブ全体の贅沢税上のペイロールも出ていまして、総額$ 4.52 Billion。わかりやすく、Millionに直すと、$4,520Mです。

 これはフルシーズンで行われた2019年の$4.71Bより下がりました。ちなみに2018年が$4.55B、2017年が$4.66B。

ドジャースの税額は、32.65Mドル

 ドジャースにかかる税額の計算です。超過は1年目。

 $285.6Mが対象金額なので、以下のペナルティーが課されます。

  • 超過1年目:20% 

 この20%が以下の金額設定の全てにかかってきます。

超過額によるさらなるペナルティー

  • 基準額の超過が$20M-$40M:$20Mを超えた部分に追加で12%課税→LADは、$230Mから$250M部分に32%がかかる
  • 基準額を40M以上超えた場合(税率アップ):
    • 1年目:$40Mを超えた部分に追加で42.5%課税 →LADは$250M以上の部分に62.5%がかかる
    • 翌年に再び$40M超えとなった場合:追加で45%課税

 これらにより、ドジャースの税額は$32.65Mに。

 また、ドラフトにも影響が出ます。

  • 基準額を40M以上超えた場合(アマチュア・ドラフトの指名権):
    • クラブの一番高い指名順が10個下がる
    • もしそのクラブが上位6番目までに指名できる場合は2番めに高い指名順が10個下がる 。(成績の悪かったチームほどドラフトで上位指名できるのでそのチームの指名が全体6位までに入っている場合はそこはプロテクトして、2番めの指名できる順位が10個下がるということ)

 このドラフトの順位降格が痛いのです。

パドレスの税額は1.29Mドル

 1年目、$6.5Mほどの超過で済んだパドレスは、$1.29Mのペナルティーのみでおさまっています。

1月に支払い

 そしてこの税額は2022年1月21日までに納めることになっています。両クラブ併せて$33.94M。

 使途は、$13M部分までは選手用のさまざまな手当としてファンドに入れられます。残り金額($20.94M)の50%は引退後の選手に支払われる年金のファンドに、そして残りの50%は贅沢税を超えていないクラブに支払われます。28クラブが該当しますので、1クラブ当たり$0.374Mが配分されます。

 以上、お読みいただき、ありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク

NEW

【MLB2023】ガーディアンズ、アンドレ・ヒメネスと7年/106.5Mドルで延長契約!
【MLB2023】ヤンキース、トップ・プロスペクトのアンソニー・ボルピーを開幕ロスターに
【MLB2023】カージナルス、20才のジョーダン・ウォーカーを開幕26人ロスターに選出!ヌートバーのライバルにも
【MLB契約2023】カージナルス、マイルズ・マイコラスと2年/40Mドルで契約延長
【MLB Pre2023】フィリーズが緊急事態!リース・ホスキンスがACL断裂でシーズン・エンディングの見込み
【MLB Pre2023】ラーズ・ヌートバー、カージナルスに復帰し、1BB、1RUN
【WBC2023決勝】最後はダルビッシュ→大谷のリレー!日本、総力戦でアメリカに勝利し、3度目のWBC制覇
【WBC2023準決勝】日本、メキシコとのラリーを制し、9回裏に劇的サヨナラ勝ち!USAとの決勝へ
【WBC2023準々決勝】アメリカ、敗色濃厚からトレイ・ターナーのグランドスラムで逆転勝ち
【WBC2023準々決勝】メキシコ、0−4から逆転で準決勝へ!アロウザリナ、パレデスが活躍
【MLB Pre2023】メッツ・千賀投手、順調にチューンナップ中!けが人続出で増々期待が高まる!
【WBC2023】侍ジャパン、大谷 & ダルビッシュの登板でイタリアに快勝!準決勝の地、マイアミへ
【WBC2023】”歓喜一転”プエルトリコ、E・ディアスが右膝を負傷!ドミニカ共和国は敗退へ(追記あり)
【MLB2023】ホセ・キンタナ(メッツ)が肋骨移植術で開幕アウト。復帰は7月以降に。
【WBC2023】プエルトリコが8イニング、コンバインド・パーフェクトを達成!
【FA 2023】横浜DeNAベイスターズがトレバー・バウアーと1年で合意。ここまでの経緯も
【WBC2023】大谷が先制3ランHR!侍ジャパンがPool Bを1位通過して準々決勝進出決定(追記あり)
【WBC2023】大注目のドミニカ共和国@ベネズエラ戦は、5-1でベネズエラが勝利
【WBC2023】佐々木投手、160km連発!侍ジャパン、中盤にチェコ投手陣を捉えて3勝目!
【MLB Pre2023】レンジャー・スアレスとアンドリュー・ペインターが前腕部を傷める!しかし、フィリーズは楽観視
【WBC2023】先取点を奪われスイッチオン!侍ジャパンが波状攻撃で2勝目(KOR@JPN)
【MLB移籍2023】マーリンズ、ホセ・イグレシアスとユリ・グリエルと合意
【MLB Pre2023】カルロス・ロドンが前腕部を傷め、開幕をILで迎えることが決定
【WBC2023】大谷、ヌートバーが躍動し、侍ジャパンがまず1勝!
【MLB Pre2023】5番目のOF、ジョー・アデル、勝負のシーズンに向け2安打を放つ
【MLB Pre2023】レッドソックスのジャスティン・ターナーが顔面に死球を受け病院へ
【MLB 2023】ロッキーズ、マイク・ムスターカスとブラッド・ハンドを獲得!
【MLB 2023】レンジャーズ、ウィル・スミスと1年でサイン
【WBC2023】V・ゲレロ・Jr.が右膝の故障でWBCを欠場。気になるドミニカ共和国のロスターも
【MLB Pre2023】カブス、7人の投手でコンバインド・ノーヒッターを達成
タイトルとURLをコピーしました