ST中止の余波、しかし興味深い事態に!
MLBのスプリングトレーニングのゲームがアリゾナ、フロリダともにシャットアウトになったのはご承知の通りです。3月も半ばに入り、「さあ!これから仕上げて行くぞ!」という段階になった選手がどうやって調整していくのか?は前の記事に書かせていただた通りです。
しかし、これだとあくまで個々の調整や数人で集まってフィールディングをしたりということに変わりありません。場合によっては全員残るヤンキースなどはイントラスクアッド(紅白戦)が出来るかもしれません。
ただ、選手がこの時期に欲しているのはあくまで実践!出来れば相手クラブが違う方が望ましい。その中でチューンナップしていきたいと思うはず。それをどうするのか?となった今、おもしろいことを提唱する選手が出てきました。それがトレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)。
なお上記の動画は自身の状況のアップデートがメインです。おもしろいのは下記のツイッターです。
バウアーがサンドロット・ゲームを提唱
トレバー・バウアーが提唱しているのが、サンドロット・ゲーム(sandlot Game)。サンドロット・ゲームとはいわゆる草野球です。
芝生の生えていないダート(土)のグランドでやるベースボールのことをそう呼びますが、ここではMLBのオフィシャルではない、選手個々が集まってゲームやろうぜ!ということになります。スプリングトレーニングのファシリティーが選手の調整のためにオープンとなっているのであれば、それを使わない手はありませんね。
動いているのはバウアーとデービッド・カーペンター
デービッド・カーペンター)つまり、選手にフェニックスにランダムに集まってゲームをやろうっていうこと?サンドロット・スタイルで?
トレバー・バウアー)そう。100000000000000%YES。
こういうやりとりがなされています。
デービッド・カーペンターとは
バウアーとやりとりしているデービッド・カーペンターとはレッズの同僚投手で、今季でメジャー7年目を迎えようかという右腕。1985年7月15日生まれの34才。2020年の誕生日で35才になります。
もともとは2006年カージナルス12巡目指名でプロ入り。アストロズ→ブルージェイズ→ブレーブス→ヤンキース→ナショナルズ→レンジャーズに所属。デビューはアストロズ時代の2011年。デビュー以降はリリーバーとして登板しています。ERAのキャリアハイはブレーブス時代の2013年の1.78(56試合)。2014年はヤンキース、ナショナルズの2クラブで計65試合に登板し、3.54を記録。
メジャーでの登板は一旦、ここで途切れ、2016年から2019年途中までエンゼルスのマイナー、レイズ、Dバックス、レンジャーズのマイナーに所属していました。この間、手術はしておりません。登板過多で調子を崩したのかもしれませんね。
2019年にレンジャーズで4試合ながらメジャーに復帰しました。
まさにフィールド・オブ・ドリームスと同じ
映画『フィールド・オブ・ドリームス』を思い出してください。シューレス・ジョーがレイ・キンセラが整備したグランドに現れて、その後どうなりましたでしょうか?
シューレス・ジョーが「来たいという奴がいっぱいいるんだ。連れてきてもいいか?」と言ってからあの世からどんどん選手が集まり出しましたね。筆者はお医者さんのおじいさんが街の中を歩くシーンが非常に好きなのですが、そのお医者さんがルーキーの選手としてグランドにも来ていましたね。そして態度不遜のベテランの投手に打席でウィンクしてビーンボールを投げられるという。
そう、プレーしたい選手がたくさん選手が集まってゲームをやり始めたのでした!
これは集まる!
アメリカは国家非常事態宣言で大変な時期ではありますが、今回のバウアーの呼びかけは、実践に飢えている選手の心にかなり届くのではないか?と筆者は思っています。
MLBオフィスは公式には動けませんから、選手個人の責任で調整するしかありません。
もし選手がたくさん集まれば、『フィールド・オブ・ドリームス』を彷彿とさせるものがあります。
やがてフロリダでも同じ動きが出るでしょう。
ESPNでは早くもドラフトピック!
メディアのESPNも事態には慎重になりながらも、やはり商売がカラになってはいけませんから、早速バウアーのサンドロットを取り上げました。
そしてなんと勝手にドラフトピックする記事まで書いています。
大谷、イチローの名前も
そのESPNのサンドロットのドラフト、まあチーム分けですね(笑)には、大谷選手、イチロー選手の名前も上がっております。
これは記者の方が勝手にやっていることですが(笑)。イチロー選手は、No.6ピックです!この中にはメッツのピート・アロンソ、ブレーブスのロナルド・アクーニャ・Jr.などグレープフルーツ・リーグ勢も入ってはいるのですが。
「人間万事塞翁が馬」になるか?!
災難が転じて福になることを、上記のように言いますが、バウアーのサンドロットは現地2020年3月14日の段階ではかなり興味深いことですね。
もし実現なら、こんなおもしろいことはありません。健康の安全がキープできるなら、メディアに放送してもらいたいですね。これは見たい!
あまり人気が出すぎると、人が集まって「バン」になるかもしれませんが、とにかく様子を見守りたいと思います。
追記です
現地2020年3月15日、このご時世です。ロブ・マンフレッド・コミッショナーは以下のコメントを出しました。
Major League Baseball is expected to advise teams to end organized group workouts at their spring training and home parks.
スプリングトレーニングの施設やそこを離れた野球場であっても、団体でワークアウトするのをやめることを推奨すると。
ヤンキースのフロリダ居残りはもちろんのこと、バウアーのサンドロット企画もちょっとむずかしいかもしれません。
追記:サンドロットゲーム結果
バウアーの企画は本当のサンドロットスタイルとなりました。その名も ”Miracle League Of Arizona”。
参加選手
- トレバー・バウアー(レッズ):ご存じの通り
- エリック・ガニエ(元ドジャース):バウアーチームの監督
- デレク・ディートリック(レッズ):左打席で昔のスターっぽいリーゼント
- マイク・クレビンジャー(インディアンス):挑発&短パンの人
- ザック・プリサック(インディアンス):金髪でリーゼントっぽい
- ダニエル・ジョンソン(Daniel Johnson/インディアンス):黒T、ドレッドヘアーの人(未デビューです)
- グレッグ・アレン(インディアンス):黒の長袖ジャケットの人
- ローガン・アレン(インディアンス):白Tにあごひげの人
- クリスチャン・アローヨ(インディアンス):白キャップ、グレーT、あごひげ
- オスカー・メルカド(インディアンス):黒キャップ、後ろかぶりの若い人
- トミー・ファム(パドレス):バウアーの相手チームの監督
- ジェイコブ・ファリア(ブルワーズ):グレーT、キャップを後ろかぶりしている人
- ケイシー・サドラー(カブス):黒T&黒キャップ後ろかぶり&ジーンズ
- キーナン・ミドルトン(エンゼルス):バンダナ&ドレッドヘアーの人
- アート・ウォーレン(Art Warren/マリナーズ):ギンガムチェックのシャツ
チーティングあり、シフトあり
ゲームはサイン・チーティングあり、極端なシフトあり、マイク・クレビンジャーの熱投ありと非常に楽しそうです。
ゴミ箱も叩いています!
ゲーム後はドネーションのお知らせも。バウアーなりの社会貢献となりました。
お読みいただき、ありがとうございました。
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