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【MLB2022】パイレーツのオニール・クルーズが衝撃の122.4mphシングルを放つ!

PITのオニール・クルーズ、また強烈なインパクトを残す

 すごい打球が飛びました!

 現地2022年8月24日、ピッツバーグで行われたブレーブス@パイレーツ戦で、パイレーツのルーキーでこの日、リードオフを務めたオニール・クルーズ(Oneil Cruz)が衝撃のハード・ヒットを披露。

 122.4mphのEV(Exit Velocity)を計測しました。

EV(Exit Velocity)とは

 EV(Exit Velocity)は、打者が投球をコンタクトした直後、バットから離れるときのボールの速度のことです。これは、アウト、ヒット、エラーなど、すべての打球が計測されています。

 MLBでは2015年からデータ収集のテクノロジーとして”Statcast (スタットキャスト)”を導入。これにより、バットから離れるときのボールの速度が計測され、数値化することが可能になりました。「すごい打球だったな!」というのが、どれくらいすごかったのかがわかるようになりました。

 これを日本語にすると「打球速度」に違いないのですが、上述の通り、測っているのはバットから飛び出した時の速度。よって、より正確に表現するなら、「出口速度」、あるいは「射出速度」、「飛び出し速度」などと呼べそうです。ただ、今のところ君臨する言葉が定まっておらず、筆者などは”EXIT VELOCITY”が最もよくピンと来てしまいます。当分の間は日本語で表現するなら、イグジット・ベロシティーか、打球の射出速度という言い方をしていくと思います。もしくは無精して”EV”と書くかもしれませんが、EXIT VELOCITYのことだと思っていただければ幸いです。

 なお、速い打球速度を得ることは、打者の主要な目標の1つですが、強打が必ずしも良い結果を生むとは限りません。ただ、守備側が反応する時間が短くなるため、打者が出塁する可能性が高くなります。

投手のイグジット・ベロシティー

 このような理由から、投手の評価にも出口速度が使われることがあります(「Exit Velocity Against」と呼ばれます)。最高の投手とは、当然ながら最も質の高い球を投げる投手であり、ハードコンタクトを制限する能力のことでもあります。

 ちなみに、平均出口速度(aEV)は、すべての出口速度の合計をすべての打球事象で割って計算されます。

オニール・クルーズ、「最強」記録を更新

 オニール・クルーズがその打球を放ったのは3回表。2アウトから回ってきた第2打席でした。ブレーブスのピッチャーは今季好調のカイル・ライト。

 クルーズは初球の90.9mphの曲がりの小さなスライダーを捉えました。

 まず、驚くのは音。「カン」という高く、大きな音がスタジアムに響き渡るのがわかります。これは現場で見ていたら、すごいのを見た!と自慢してしまうでしょうね。

 打球が速すぎるのと、デーゲームでボールが光って見えにくいのでどのようなコースをたどったのか今ひとつわからないほど、すごい打球でした。フェンス直撃だったのは間違いなく、RFのロナルド・アクーニャ・Jr.がフェンス方向に数歩動いただけで、強く跳ね返ってきています。

 クルーズもHRを確信したようですが、打球が上がらなかったので余計に速度が上がったようです。

計測で歴代トップ

 これまでのイグジット・ベロシティーのランキングはご覧の通りです。スタッドキャストを導入してからになりますので、歴代NO.1とは言えませんが、2015年のスタットキャス導入から約7年近く計測して、NO.1でした。

  1. オニール・クルーズ: 122.4 mph (2022年8月24日)
  2. ジャンカルロ・スタントン: 122.2 mph (2017年10月1日)
  3. ジャンカルロ・スタントン: 122.2 mph (2021年8月9日)
  4. ジャンカルロ・スタントン: 121.7 mph (2018年8月9日)
  5. ジャンカルロ・スタントン:121.3 mph (2020年7月25日)

 それまではジャンカルロ・スタントンが独占していたような状態。面白いのは8月が4度、7月が1度で真夏であること。春先はバットが湿りがちですし、やはりこの時期にバットと人の相性も最高になるということかもしれません。

まさに規格外

 オニール・クルーズと言えば、現地2022年6月20日のシーズン・デビュー日での送球ですね。96.7mphをマークしました。

 本当にとんでもない規格外SSです。

オニール・クルーズ、やや苦戦

 そんなオニール・クルーズですが、シーズン・デビュー以来やや苦戦しております。

 現地2022年8月24日を終えて、打率.199、OBP .249、SLG .398、OPS .647。201cmの身長ゆえ、投手もストライク・ゾーンが広く感じるのかもしれません。

 ファストボールの打率が.270なのに対して、ブレイキング・ボールの打率が.103。抜かれて崩されています。今季はとにかく一流のボールを実戦で体感して、チューンナップしているというところかと思います。

 素材が素晴らしいので、慣れればすごい打者になりそうですし、この日はそのオフスピード・ボールをハードヒットしたので、これが良いきっかけになればと思います。

ブレーブスが大勝

 なお、この日はブレーブスが14-2のスコアで大勝。カイル・ライトが16勝目を上げました。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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