デトロイトが熱狂!
現地2025年6月29日のツインズ@タイガース戦は凄かったですね。もうタリク・スクーバルに尽きます。7回を投げて21アウト中、奪三振が13。まさに三振のオンパレードでした。
この日はそんなタリク・スクーバルに対し、地元デトロイトのファンはポストシーズンかと思うほど、大熱狂。盛り上がってましたね。
コメリカでのサンデー・ナイト・ゲームは8年ぶり!
デトロイトのファンが熱狂したのはひょっとしたらこの要素もあったのかも。
信じがたい事実ですが、なんとタイガース・ホーム、コメリカ・パークでサンデー・ナイト・ゲームが行われたのが実に8年ぶりだったのです。
前回行われたのが 2017年5月21日(日)のレンジャーズ戦。ちなみにこの時はダルビッシュ投手がレンジャーズの先発で、マシュー・ボイドがタイガースの先発。5-2でレンジャーズが勝利し、ダルビッシュ投手に5勝目がついたゲームでした。ファースト・ピッチはローカル時間で8:09で試合時間は3時間35分でゲームセットは日付が変わろうかという時間でした。

アメリカは日曜に礼拝が行われます。礼拝自体は午前中に行われるのが多いと思いますが、夜はもう自宅でゆっくり家族と過ごすというのが日曜のパターン。そしてショッピング・モールも通常より早くクローズします。MLBでは日曜にだいたいシリーズのファイナルが行われますが、ほとんどがデーゲームの設定。ニューヨーク(NYY)は割と日曜のナイトゲームというパターンがありますが、わりとレアなケースです。
そのような事情もあり、コメリカでの日曜のホーム・ゲームは過去に多数ありましたが、ナイトゲームが行われたのは8年ぶりになったのでした。ちなみに今季はコメリカでのサンデー・ナイト・ゲームはもうありません。
タリク・スクーバルが圧巻の奪三振ショー
2024年のALサイ・ヤング賞のタリク・スクーバルは今季も継続して迫力ある投球を披露。
最初の9人から7者連続を含む8奪三振
この夜はさらにヒートアップした内容となりました。
ツインズ打線を相手に3イニングでアウト9個のうち、なんと三振が8個。タリク・スクーバルはまず先頭のバイロン・バクストンからこの日1つ目の三振を奪うと、2番のライファン・ジェファーズ(DH)にはCFライナーを打たれて2アウト。そして3番のカルロス・コレアから三振を奪い、そこから2回表、3回表と2イニング連続で三者連続三振を奪いました。実に7者連続三振です。
4回表には1巡目で唯一、三振を免れていたライアン・ジェファーズからも三振を奪い、この時点ですでにスターター全員から三振を奪いました。
このイニングはバイロン・バクストンが放った当たりにライリー・グリーンが素早くウォーニング・トラックに下がり、HRを警戒したシーンがありましたが、打球は失速し、ライリー・グリーンが慌てて戻るというシーンも。それだけボールも強かったということですね。
5回に初被安打
タリク・スクーバルはパーフェクトを継続しつつ、5回表に突入。先頭のウィリー・カストロをピッチャーゴロに抑え、まずは1アウト。
次にタイ・フランスを迎えたタリク・スクーバルはチェンジアップでカウントを奪いに行ったものの、これがアウトハイの対応しやすいボールとなり、打球はCFのパーカー・メドウズの前に落ちました。この1打でパーフェクトもノーヒットノーランも消えました。
しかし、終わってみれば打たれたのはこの1安打のみでした。5イニング目は残り2アウトを三振で奪い、この時点で11奪三振。
6回表には初めて四球も出し、しかも初めて三振なしというイニングに。
余力を残して7回で降板
7回表、タイ・フランスからこのイニング2つ目の三振を奪ったタリク・スクーバルはダグアウトに戻る際、観客にグラブを叩いて感謝しつつ降板。
まだ余力もあったようですが、本人曰く、「ガス欠の状態で降板したくなかった」ということで、このイニングで降板となりました。
99mphとチェンジアップ
タリク・スクーバルは7.0イニングを93球でまとめ、被安打1、スコアレス、BB 1、SO 13という圧巻の投球結果でした。
この日はMAX99.7mphの4シームが威力抜群でしかも、チェンジアップがよく抜けて、ツインズ打線をキリキリ舞いさせたという投球でした。
タイガースは3-0で勝利
ツインズ先発はクリス・パダックで4.2イニングで被安打6、失点3。
タイガース打線は1回裏にケリー・カーペンターの右中間へのソロHRで先制。4回にはライリー・グリーンがソロHRを放ち、5回裏にはケリー・カーペンターのタイムリー・トリプルで1点を追加。
タリク・スクーバル降板後は、8回からトミー・ケインリーがスコアレスでつなぎ、最後はウィル・ベストもスコアレスで抑えてゲームセット。
タイガースが3-0のスコアでツインズに勝ちました。
全く、ケリー・カーペンターの活躍が霞んでしまうほどのタリク・スクーバルの投球でした。
13奪三振は自己最多タイ
今回のタリク・スクーバルの1試合13奪三振は自己最多タイ。2024年7月7日のレッズ戦でも13奪三振を記録しています。
7者連続三振はタイガース史上2位
この日成し遂げた7者連続奪三振ですが、これはタイガースのフランチャイズ史上NO.2です。NO.1は9者連続奪三振で、タイラー・アレクサンダー(2020年8月2日)とダグ・フィスター(2012年9月27日)が記録を持っています。
そして二桁奪三振はキャリア12度目で、今季5度目の達成となります。
タリク・スクーバルの今季の成績は10勝2敗、ERA 2.15、奪三振 138。10勝はヤンキースのマックス・フリードと並んでMLB NO.1。ERA2.15はMLBで6位、ALで5位。奪三振138はMLB 1位。ちなみに2位はレッドソックスのギャレット・クロシェの135。
開幕していきなりの2連敗となったタリク・スクーバルでしたが、3戦目以降は15試合に登板して10勝0敗、ERA 1.74です。そして6月は5勝0敗。タイガース史上6月に5勝0敗をマークしたのはジャスティン・バーランダー(2011年)とマックス・シャーザー(2013年)以来です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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