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【MLB2024FA】ブレーブスがアダム・デュバルと1年契約でサイン

アダム・ディバルは古巣へ復帰

 現地2024年3月14日、レッドソックスからFAとなっていたOFのアダム・デュバル(Adam Duvall/35)のディールが決定。古巣アトランタ・ブレーブスに復帰となりました。

 実績のあるアダム・デュバルは年齢こそ35才になったものの、有力FAには違いなく、ここまで残っていたのが不思議なくらい。ブレーブスのPOBO(President of the Baseball Operations) 兼GMのアレックス・アンソポロス(Alex Anthopoulos)にデュバル獲得を決断させたのは新戦力の苦戦が背景にありました。

契約内容

 ブレーブスとアダム・デュバルの契約はすでにオフィシャルです。契約内容はご覧の通り。

  • 1年/$3M (2024)

 格安でのサインとなりました。ちなみにアダム・デュバルが2023年にレッドソックスとサインした内容は1年/総額$7M (2023)。このうちサイニング・ボーナスが$1M入っていましたから、サラリーは$6M。よって今回はサラリーの単価としては半額ということになりました。

苦戦中のジャレッド・ケルニック

 ブレーブスは今オフ、トレードでマリナーズからジャレッド・ケルニックを獲得。

 余談ですが、このディールはトリッキーな動きとなり、ブレーブスはケルニックとともに獲得したマルコ・ゴンザレスをすぐさまパイレーツにトレード。マルコ・ゴンザレスの肘に不安があったことはブレーブスも承知でトレードを受諾模様。ディポートとの交渉でそうなったのでしょう。

 さらにブレーブスはエバン・ホワイトも獲得していましたが、彼は即座にマイナーへアウトライトし、トレード決定から1ヶ月後には、エンゼルスに放出。マックス・スタッシとデービッド・フレッチャーを獲得したディールですね。そのスタッシもホワイトへトレードすることになりました。さらに、ブレーブスは、ロイヤルズから右腕のジャクソン・コーワーをトレードで獲得していましたが、そのコーワーをケルニック獲得のディールに入れてマリナーズにトレード。ちなみコーワーはマリナーズに移籍後、UCLを傷めてトミー・ジョン手術となっています。

 さて、そのジャレッド・ケルニックですが、そもそもマリナーズがトレード・チップに加えたのは打撃不振があったからなのですが、ブレーブスは素材に惚れ込んでいたのか彼をLFとして起用するプランを立てます。

プラン変更

 その通り、ブレーブスはこのグレープフルーツ・リーグでケルニックを積極的に起用。ところがここまで12試合に出場して38打席に立つも、34打数3安打で、打率 .088、OBP .184、SLG .088、OPS .272とこれまでの打撃不振にさらに輪をかけたような数字をマーク。これではゲーム・プランが崩れるということで補強に走ったのでした。

 ジャレッド・ケルニックは左打席ですが、そもそもアンソポロスはプラトゥーンでは起用しないつもりでおりました。プラトゥーンとは投手の左右によって使い分けること。ところがこの惨憺たる成績により、プランを変更。プラトゥーンを解禁し、左投手の時はデュバルを起用する目的で獲得に至りました。

 果たしてケルニックはシーズンに入って正常化するのか?

アダム・デュバルとは

 アダム・デュバルは1988年9月4日生まれの35才。ドラフトは2010年のジャイアンツの11巡目指名。MLBデビューは2014年でジャイアンツがワールドシリーズを制覇した年ですが、デュバルは28試合に出場し、77打席で3HR。ワールドシリーズ制覇にインパクトを残した訳でもありません。

 2015年のトレード・デッドラインでジャイアンツがマイク・リークを獲得したディールでレッズへ移籍。レッズには2017年まで7月まで在籍。2016年に33HR、103RBIをマーク。2017年のトレード・デッドラインでブレーブスに移籍。レッズはルーカス・シムズを獲得しています。2017年の成績も好調で、レッズとブレーブスでの成績を併せて31 HR、99 RBIをマーク。この頃からパンチ力には定評がありました。ブレーブスには2020年まで在籍。ただこの時は良い成績を残せませんでした。

 2020年10月にFAとなり、マーリンズとサイン。マーリンズでは22HR、68 RBIと大暴れでこの成績により、2021年7月のトレード・デッドラインで再びブレーブスに移籍(2度目のATL)。ブレーブス移籍後も16HRを放つなど、2021年は38HR、113 RBIという素晴らしい数字をマーク。2021年のブレーブスのワールドシリーズ制覇にも貢献しました。この年はゴールドグラブ賞にも輝いております。

 翌2022年は出場機会が減り、オフにFAとなり、レッドソックスとサイン。

 2023年は開幕から大暴れで8試合で5HR、AVG .455のロケット・スタートを披露。このまま行ってくれればというところだったのですが、4月半ばにCFの守備で左手首を骨折。せっかくの絶好料もそう長くは続きませんでした。

 2023年は92試合、AVG AVG .247、HR 21、RBI 58に終わりました。

 ブレーブスはデュバルを入れたことで、ケルニックがこのまま不調であってもそれを埋める戦力を獲得できたということになるでしょう。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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