復帰まで3ヶ月から6ヶ月
現地2024年4月9日のガーディアンズ戦で1塁に駆け込んだ際に明らかな足の怪我で倒れ込んだヨアン・モンカダの怪我の詳細が翌10日に判明しました。左内転筋の部分断裂で度合いはグレード2。復帰までは最速で3ヶ月、場合によっては6ヶ月かかり、このままシーズン・エンディングになってしまう可能性も出てきました。
Yoan is dealing with a Grade II adductor strain. The muscle is partially torn, leading to muscle weakness and moderate pain. Moncada will miss approximately 12-16 weeks, but surgery isn't required. He could return by mid to late July at the earliest. #MLB pic.twitter.com/2YydEjwVX7
— MillsRx (@GameMedicine) April 10, 2024
一旦は10 Day IL
10日、ホワイトソックスはヨアン・モンカダを10 Day ILに移し、トリプルAからキューバ出身のOF、オスカー・コラス(Oscar Colás)をコールアップすると発表。10 Day ILは一時的な措置で期限が来れば60Day ILに移すと見られています。オスカー・コラスは25才の左投げ左打ち。2023年にデビューし75試合に出場。打率.216、OBP .257、SLG .314、HR 5、RBI 19をマークしていました。
チームが苦戦中ゆえ、出場を強行
数日前から鼠径部に問題
ペドロ・グリフォル監督によれば、モンカダは3、4日前から鼠径部に痛みを感じながらゲームに出場。これはチームドクターとも協議しながらの判断だったと思われますが、残念ながら一気に悪化してしまい、判断は裏目に出てしまいました。
現地2024年4月10日時点で28才のヨアン・モンカダは、今シーズンは11試合に出場し、打率.282、OBP .364、SLG.410(OPS+124)、二塁打 3本、三塁打 1本をマーク。
得点29はMLBワースト
チームは10日のゲームを終えて2勝10敗とスタートで大きく躓き、この時点での勝利数2はナ・リーグ東地区のマイアミ・マーリンズとともにMLBワースト(マイアミは2勝11敗)。打撃面で結果を出しているのはヨアン・モンカダとギャビン・シーツの2人くらい。
さらに10日時点のホワイトソックスの得点は29。これはツインズと並んでMLBワースト。ツインズの場合は投手力が機能しており38失点で、これはMLBでトップクラスの数字。ところがホワイトソックスの場合は投手力もあまり機能しておらず58失点。ただワーストまでは言っておらず、マイアミの77失点やロッキーズの89失点よりはまだましな方。ホワイトソックスの得失点差は-29でこれはロッキーズの-35、マイアミの-30に次いでワースト3です。
29得点というのがホワイトソックスの苦戦ぶりを物語っています。当たっているヨアン・モンカダでさえHR 0、RBI 0という数字となっています。チーム内のトップのRBIがギャビン・シーツの7ですから辛い状況です。
このようなチーム状態ゆえ、ヨアン・モンカダはなんとかして打たなくては!と試合に出続けたことで大きな怪我を負ってしまうことになりました。
ルイス・ロバートもIL中(股関節)
また、ホワイトソックスはルイス・ロバート・Jrも10 Day IL中。彼は 4月5日のゲームで股関節を傷めて離脱。診断の結果、グレード2の右股関節屈筋の緊張で復帰のタイムテーブルは6-8週間で6月に復帰予定。怪我が多いルイス・ロバートですが、2023年は145試合に出場し、38 HR、80 RBIをマークし、シルバースラッガー賞を受賞し、キャリアハイのシーズンを過ごしていました。
エロイ・ヒメネスは間もなく復帰(左内転筋)
そして、ヨアン・モンカダと同じ内転筋を傷め、今季はまだ3試合の出場にとどまっていたエロイ・ヒメネスはリハビリですでにランニングを開始しており、12日から始まるレッズとの3ゲームシリーズから復帰見込みです。これは朗報ですね。
モンカダはオフにFA
ヨアン・モンカダの現契約はご覧の内容です。
- 5年/$70M (2020-24) + 2025 $25M クラブオプション($5Mバイアウト)
モンカダのMLSは2024年1月時点で6.106で、すでにFA資格を得ています。現契約はそれを見越してのものでしたが、今季で終了。この怪我に加えてリビルドの中のホワイトソックスですから、2025年のオプション行使はないと思っていいでしょう。モンカダにとって2024年終了後は初FA市場ということになりますが、FAイヤーでの怪我は次の契約に大きな影響を与えそうです。
モンカダもこれまでも怪我が多く、脛、ハムストリングス、臀部、膝、背中と負傷してきました。2018年は149試合、2019年は132試合、2021年は144試合に出場したものの、2022年は104試合、2023年は92試合のみの出場にとどまりました。今季はさらに減りそうです。
責任感の強いところもありますので、それがヘルシーさと連動することを祈るばかりです。モンカダはかつて、「キューバの至宝」と言われた選手です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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