2026年に復活なるか!?
現地2025年10月17日、ヒューストン・アストロズは2025年にカブスに在籍していたネイト・ピアソン(Nate Pearson)と1年契約で合意しました。こちらは現時点ではまだオフィシャルではありません。
DFA経由のFA
MLBのディールをよくご存じの方は「まだFA解禁日ではないのに?」と思われたかもしれません。そうです。通常、FA資格を満たした選手はワールドシリーズ終了の5日後から他クラブとの接触が解禁され、翌シーズンに向けたディールが成立していきます。今季は現時点でワールドシリーズが始まっていませんので、解禁日もまだ決まっておりません。この類のFAはシーズン終了まで所属先がある選手達の動きです。
今回のネイト・ピアソンのディールはシーズン途中にDFA→リリースされた選手の行き着く先が決まったという類のものと同じで、たとえばドジャースは9月1日に元エンゼルスのアンドリュー・ヒーニーとマイナー契約を結びましたが、ヒーニーは今季はパイレーツに所属していて8月26日にDFAとなり、8月29日リリースされてステータスとしてはFAとなった後にドジャースとマイナー契約を結びましたが、それと同じです。
ネイト・ピアソンは2025年9月20日にカブスからDFAとなり、翌2025年9月21日にリリースされ、どこにも所属していないFA(Free Agent)となりました。
The Astros are in agreement with right-handed pitcher Nate Pearson on a one-year, $1.35 million contract, pending physical, source tells @TheAthletic.
— Chandler Rome (@Chandler_Rome) October 17, 2025
契約内容
ネイト・ピアソンはおそらくメジャー・ロスターに入ると思われ、契約はパフォーマンス・ボーナスを含めた1年/$1.35Mとなっています。
ただ、今後、FA解禁となってロスター調整する際にどうなるかわかりません。マイナーにオプションされるかもしれませんし、トレード・チップとして利用されることもあり得ます。ちょっと流動的かなと。また、アストロズはサラリーを抑えたいので一旦は力のある投手を獲得したというところかと。
2026年は先発へ転向
ピアソンはもともと2017年のアマチュア・ドラフトでブルージェイズから1巡目指名された逸材。短縮シーズンとなった2020年にMLBデビューし、デビューから4試合は先発ローテーションとして登板しましたが、勝ち星なしのERA 6.61。イニング数が少ない中、2度3失点以上が続きましたので数値が上がりました。初勝利はリリーフでの登板で9月25日のオリオールズ戦の4回からの1.2イニング。
2021年の開幕はローテーションとしてスタートしましたが、シーズン・デビュー戦でBB 5を出し、そこからローテーションを外れ、このシーズンはそれ以降はすべてリリーフ。
2022年は2022年のスプリングトレーニング後半に、ベースボール・アクティビティーとは直接関係のない、EBウイルスが悪さして発熱などを起こす感染症の単核球症(mononucleosis)完治は6月半ば過ぎまでかかり、その後は広背筋を傷めてシーズン・エンド。
2023年はリリーフとして再びメジャーのマウンドに上がり、35試合でERA 4.85でやはりリリーフでの登板でした。
2024年もリリーフとして稼働し、7月まではブルージェイズで41試合に登板し、ERA 5.63。トレード・デッドラインでカブスに移籍し、カブスでは19試合で1試合は先発をこなしましたが、それ以外はリリーフでERA 2.73をマーク。これがここまでのキャリアで最高の成績です。現地2024年9月4日のパイレーツ戦では今永投手、ポーター・ホッジとともにコンバインド・ノーヒットノーランを達成しています。
期待された2025年は3月14日の阪神とのエグジビジョン・ゲームに7回から登板。中野、佐藤から三振を奪いました。
ドジャースとの東京開幕シリーズではGm2にジャスティン・スティールの後の2番手で登板。大谷選手の今季第1号はネイト・ピアソンからの一発でした。
2025年はほとんどマイナー
開幕ではメジャーのマウンドにいたネイト・ピアソンでしたが、 2025年シーズンは再発性の広背筋損傷や継続的なヘルニア/体幹筋の問題を含む怪我に苦しみ、マイナー(トリプルA)とメジャーリーグの間を繰り返し行き来する状態で満足なシーズンとはなりませんでした。そして上述の通り、カブスからDFAとなりリリースされたのでした。
素材はぴかいち
ネイト・ピアソンは2025シーズンにおいても4シームとシンカーのアベレージ・ベロシティーは97mphを超えます。
まさにピッチャーらしいピッチャーで、もはや真似できないレベル。その意味と怪我が多いという点ではドジャースのマイケル・コペックとも似ています。投げ方は違いますが。
こういう投手はなんとか活躍してもらいたいのですが、ピアソンも怪我次第です。
頑張ってもらいたいです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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